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教育コンサルティング会社のインソースが、中堅~管理職の皆様向けにお届けしています。その時々の旬なキーワードについて、コンサルティングの最前線にいるインソースのコンサルタントがどんな視点でものを見て、活動しているかをお伝えいたします。皆様のビジネスのヒントにご活用ください。「難しいキーワードが簡単に理解できる」ということで、辞書的なツールとしてもご利用いただいています。
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◆◇◆ 【現場の最前線で活躍するコンサルタントが語る!】
■◆■ キーワードで知る!コンサルの「眼」 【Vol.88】2011.03.04
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いつも大変お世話になっております。
インソースの河野です。
「実際のところ、民主制は最悪の政治形態と言うことが出来る。これまでに試
みられてきた、他のあらゆる政治形態を除けば、だが。」
これはかつてのイギリス首相、ウィンストン・チャーチル氏の名言です。これ
ほどまで民主制について的確に表現した言葉はないと私は個人的には思います。
政治に限らず、組織におけるあらゆる意思決定においても民主的であることは、
優先されることではありますが、万能ではないことも同時に理解しておかなけ
ればなりません。
リーダーを務める際、時には周囲のメンバーの反対を押し切ってでも物事を進
めなければならない場面があるかと思います。
民主的であることにこだわりすぎることなく「責任はすべて自分が背負う」と
いう覚悟と「この取り組みが正しいことは、いずれ後世が証明してくれる」と
いう信念をもって組織の改善や変革に取り組んでいくことがリーダーに今求め
られていることではないでしょうか。
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■「インフォメーション」も「インテリジェンス」も情報
情報という用語は、明治の文豪 森鴎外の造語と言われています。クラウゼヴ
ィッツ「戦争論」では、Nachricht と翻訳されています。日本語では、「イン
フォメーション」も「インテリジェンス」も双方とも情報と呼んでいます。
前者が生の情報に対して後者は加工された信頼性のある情報です。米国の中央
情報局はご存知のとおりCIA(Central Intelligence Agency) ですが、
このIはインテリジェンスということをご存知でしたか?
他方、情報の「情」は「なさけ」とも読みます。ということで、情けをかける
といったウェットな意味合いが日本では比較的に強いです。
■情報の流れ
では、情報の流れはどうなっているのでしょうか?大きく4つに分けられます。
第一に、情報を集めます。次に、その情報を分析・評価します。そして評価し
た情報を上司などに報告します。さらに、情報を活用ができれば文句ありませ
ん。いずれにしましても、情報を集めてそのまま上司に報告するというのでは
ダメで、要は、料理と同じで、情報を受け取る人のお好みにあわせて盛り付け
など工夫が必要だということなのです。
情報を集める ⇒情報を分析 ⇒情報を報告 ⇒情報を活用
■有用な情報とは何か
そもそも、有用な情報とは何でしょうか?ある調査では、経営者が欲しい情報
というと、競争相手の製品・開発計画・戦略など現時点のものというのが95
%だといわれています。本当に欲しい情報は本質的な情報だといってよいでし
ょう。
■オープン情報(2次情報)を深堀りした情報
からといって、1次情報でなければならないというのも、大きな誤解です。確
かに、1次情報は重要ですが、その道のプロでないと何が本質的な情報かわか
りません。1次情報も玉石混淆なのです。その道のプロは言います。冷戦時代
の元CIA長官は、国家機密の90%はオープン情報(2次情報)を収集し整
理すれば推測可能と言っています。ビジネスでいえば、業務に精通していれば、
2次情報を深堀りして評価を下すことができるということです。
■敗れた側の情報
また、情報も「勝てば官軍」で敗れた側の情報にも本質があるという点に注意
を要します。敗れた側の情報は歴史から消されることが少なくありません。例
えば、私が経験したものでいえば、銀行のATMです。今は空気みたいな存在
でおそらくATMの導入に反対意見があったとは誰も想像だにしないと思いま
す。しかし、実は、銀行内部から猛反対がありました。人間でなく機械がお客
様サービスをすることは問題だという意見です。サービスは人が人に対して行
うという常識がかつてはありました。
■お客様視点の情報
もう1つ注意を要するのは、お客様視点、お客様目線の重要性です。同じくA
TMの例で行きますと、ATMの待ち時間短縮策で功を奏したのは、実は物理
的な対策ではなく心理的な対策だったのです。いくらATMの処理速度を向上
してもお客様はすぐに慣れて当たり前だと思うようになります。1回の現金出
金に20秒かかっていたものが10秒の壁を破ってもダメでした。オリンピッ
クの100メートル競走とは違います。
むしろ効果があったのは、ディズニーランドに学んだ1列行例方式(別名フォ
ーク並び)です。従来のATMごとに並んでいた方式では、後から来た隣のお
客様に先を越されるといった現象が少なからずありました。お客様に対する
迅速な対応の中味は、心理的な公平性が一番だったのです。
■日本のキャッシュカードは本質的な情報に基づいて作られている
キャッシュカードという現物を見て、ここに日本の銀行の現状を読み解くこと
ができます。
キャッシュカードの大きさは名刺や運転免許証と同じで、横86ミリ×縦54ミリ
です。デザインに詳しい人なら黄金比(1:1.618)の代表だと言うかもしれませ
ん。世界標準にふさわしいことは事実です。
ところが、同じように見えても、磁気ストライプの位置が、実は世界標準と違
いカードの表面にあります。だから、欧米のATMでは、一般的に使用できな
いのです。いや、できるよと言う人は、クレジットカードのキャッシング機能
を使ったものが大半です。クレジットカードは裏面に磁気ストライプがありま
す。
日本のキャッシュカードは、いち早く国内標準化しました。1972年です。
世界標準はといえば、1990年代に決まりました。携帯電話と同じで後だし
ジャンケンで敗れたということでしょうけれども、敗れたという意識が業界に
はほとんどなかったのではないでしょうか。
この点が、残念ながら、日本の銀行が国際的にみた今のポジションを如実にあ
らわしています。お客様が日常的に身につけている唯一の銀行のツールが世
界標準でないということは、世界に対する影響力が弱いと評価できるのではな
いでしょうか。一事が万事ということで、日本の銀行の現状を象徴的にあらわ
しています。
以上
☆次回もお楽しみに!
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