いきなり跡継ぎに!社長に必要なノウハウを学ぶ2ヵ月間

社長に必要なノウハウを学ぶ2ヶ月間~マーケティングを学ぶ~

マーケティングを学ぶ

マーケティングというのは何となくは知っている程度です。実際はどのように行うのでしょうか?

まず「明日勝つ」ために動くことが重要です。

▼解説

マーケティングの基本は驚きを与え、実際に商品を手にとって買う意欲を与えることです。マーケティングは以下の3点に特に注目していくと良いでしょう。

すぐにできることをやる

注目を集める

購買意欲を引き出す

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すぐにできることをやる

マーケティングや販売戦略を考えていく前に、まず前提を押さえておかなければいけません。極論から言うと中小企業では「明日勝つこと」が求められます。どんなに素晴らしい戦略でも効果が得られるまでに時間や費用がかかるようでは相応しい戦略とはいえません。つまり、半年・1年を要する戦略は時間的な余裕がある規模の大きな会社でないと効果を出すまでに負担がかかりますから、中小規模の会社では難しいですね。

商売で重要なことはいかに自社から買ってもらうかです。資金をつぎ込んですごい販売システムを作ることではありません。マーケティングとは簡単に言うとサプライズを与え続けることであり、注目を浴び続けるための工夫のことなのです。それが店舗で行うものなら、目の前に人をいかに引き込めるかが重要です。

今回の場合で地方の洋品店ということになると、ローカルな範囲のお客さまが大半となります。5~10年もするとお客さまの高齢化が進み、お客さまの入れ替わりが進みます。現状維持という考え方では売上は徐々に厳しくなっていきます。また大手の量販店とは違い、価格を下げるだけでは自営の洋品店では立ち行かなくなっていきます。そういった意味でもマーケティングをしていくことは不可欠な要素です。

そのため、とにかくすべてにおいて社長自身が工夫と努力を惜しまないことが重要です。売上を伸ばしていくためにはお客さまが当初買いたいと思った商品にプラスしてもう一点商品を買ってもらえるような工夫が売上の底上げに繋がります。ベースとして自分自身も含めたスタッフ社員に接客のマナーを再度徹底し、身に付けていくことも重要です。

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注目を集める

注目されなければ買ってもらうことはおろか、店内に入ってもらうこともままなりません。テナントの外を歩くお客さまをいかに引き込めるかがまず大事です。

(1)毎日メッセージボードで売りたい商品、おすすめの商品、お買い得な商品を書いておくこと
(2)毎日、毎週など頻繁にディスプレイのレイアウトを変える
(3)自店舗の商品ばかりではなく、直近の流行が分かる情報を提供する

(1)毎日メッセージボードで売りたい商品、おすすめの商品、お買い得な商品を書いておくこと
昔とは違い現在は多種多様な商品や類似商品が世の中にあふれています。商品を並べて値段を張っておけば買ってくれる時代ではありません。そのため、ネームバリューのある大手とは違い、商品のディスプレイだけではお客さまを引き付けるには限界があります。大事なことはお客さまにとって毎回何らかの新しい発見を提供していくことです。

お客さまがわざわざ足を止めて自店舗の商品を見てもらうのには何らかのメッセージがあると効果的です。最もシンプルな方法としては毎日メッセージボードで売りたい商品、おすすめ商品、お買い得な商品を書くことです。そしてそれを毎日更新し続けることです。

メッセージの内容についてもお客さまの興味や想像力を掻き立てるような文面をよく考えることも大事です。一つの例として、メッセージボードに一部商品のサイズを表示するのも良いと思います。人は年を重ねてくるとどうしても体格が変わっていくものです。そのため、「サイズへの不安」を持っているものです。そこで商品のサイズを一覧として分かりやすく表示し、サイズへの不安を解消することで安心して試着や洋服選びを楽しむことができます。

(2)毎日、毎週など頻繁にディスプレイのレイアウトを変える
毎日同じお客さまがいらっしゃるわけではありませんが、できれば毎日、少なくとも毎週の単位で店内の一部のディスプレイ配置を変えていくと良いでしょう。
適度な変更はお客さまに色々な商品を見てもらう良い機会になり、お客さまにとっても前回は見落としてしまった新しい発見や興味が生まれやすくなります。しかし、全部変えてしまうと前回来店したお客さまが目当ての商品の場所が全く分からなくなってしまうので一部だけにしておきましょう。

(3)自店舗の商品ばかりではなく、直近の流行が分かる情報を提供する
人は自分にメリットのある情報を欲しがっています。しかし、情報提供と言いながら自分の商品紹介ばかりではダメです。お客さまの知りたい情報や知って得する情報をいかに提供するかが重要です。例えば最近流行している商品や流行色、着こなし方などが挙げられます。この場合、時に自店舗が扱っていない商品や他店のアピールをすることもありますが、結果的に自店にとってマイナスとはなりません。何より重要なことは来店してもらうことです。情報を得るためでも何でも来店してもらわない限り何も始まりません。

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購買意欲を引き出す

興味や関心を喚起をすると同時にお客さまの購買意欲引き出すことが必要です。そのためには、人がどんなときに商品を欲しくなるのかを考えなくてはいけません。単純に「安いから買う」ということも実際にありますが、自分に必要の無いものと思われては安くても買いません。欲しいと思えるシチュエーションをいかに想起させられるかが大事です。

購買意欲を引き出す工夫例
①具体的なシチュエーションが沸く見せ方をする
②おまけをつける
③ご近所限定のセールをする
④コーディネート+写真を撮る
⑤毎日何かが安い
⑥ダイレクトメールを自分で届ける

①具体的なシチュエーションが沸く見せ方をする
例えば父兄参観です。他の父兄や先生方に見られるため、女性はその日の服装に非常に気を遣っています。そんなときに父兄参観で着ていく理想の服装例などをディスプレイしてみると用途がイメージでき、お客さまの購買意欲を引き出せます。過去の参観の「記憶」から、周囲から良く見せたいという「欲求」に結びつきます。
これはあくまで一例です。自分に照らし合わせてみて、過去に服を買った時のことをよく思い出してみてください。自分はその時、なぜ服を買いに行き、その服を選び、買ったのか、場面を思い返せば何かヒントがあるかもしれません。

②おまけをつける
他には実際に使いたくなるおまけをつけてみるのも良いです。ここでのポイントは「使いたくなる」という点です。例えば、余暇を有効に過ごしたい初老の夫婦などに、ちょっとした近くのイベントや娯楽の招待券や割引券などを渡してみると良いと思います。具体的なイメージとしては地元などで行われる春先の川くだりや自治体などの公共施設で行うコンサートのようなものです。これであればほとんど準備に費用がかからず、お客さまにとって有用なおまけになります。

おまけを用意するときにこちらが用意しやすいものや自店の宣伝のために作成したものとなりやすくなりがちです。このようなおまけはお客さまにとって役に立たないばかりか、受け取ることすら拒否されることもあります。
また、良いものをおまけにすることは悪いことではありませんが、資金がかかりすぎるものではおまけの費用で自社に負担を掛けてしまいます。

しかし反対に、実現のためには相応の工夫と労力はかかります。今回の例ではイベントなどの招待のためにその主催側との交渉が必要ですし、その後の運営を踏まえた連携も必要です。相当の努力を必要としますが、この2点を満たすおまけとなれば、お客さまにとって有用で、かつこちらの費用負担を軽微に押さえつことができるため、費用対効果を高いものとすることができるはずです。

③ご近所限定のセールをする
地元の中小企業規模の場合、大手と同じ時期に同じようにセールを行っても太刀打ちできません。セールの仕方も地方の中小企業ならではの近所に住む馴染み客に向けたサービスが効果的です。例えば店舗の近くに住むご近所さんにだけ、食品売り場のタイムセールのような形で値引きをするというやり方です。こうすれば良く来てくれる可能性が高い、近所のお客さまに「特別感」を与えることができ、安く売ってもらえたという「良い記憶」を残すことができ、次回以降のセール以外でも購買意欲に繋がるはずです。

④毎日何かが安い
他店が値引きしている中、定価のまま売るということはなかなか難しいものです。しかし、季節の変わり目などで商品を安くするというアパレル特有のやり方をそのままやっても他店との違いをつけることはできません。そこで、「毎日何かが安い」という状態を維持すると良いでしょう。食品スーパーなどと近いやり方ですが日によって安い商品が違うと、今日は何が安くなっているかを確認するため、店内を見る機会に繋がります。また、お客さまが欲しいと思った商品とは別に+αでセール商品を買ってもらえる可能性があります。

⑤コーディネート+写真を撮る
これは上下の商品をトータルでコーディネートし、購入したお客さまに写真を撮り、後日現像した写真を渡すというものです。今回は中高年向けの婦人服を主力としていることが前提のものですが、女性は年をとっても、できるだけきれいに見せたいと考えるものです。キレイな服を着て、キレイな姿を残すというサービスはアパレルではあまり前例がありませんが、地元企業ならではのサービスとして面白いと思います(その代わり、キレイに写真を撮る技術を磨いていく必要がありますが)。また、お客さまが写真を撮りに来ることで次回の来店機会を創出することにも繋がります。

⑥ダイレクトメールを自分が届ける
この項目で言うダイレクトメールは感謝状やセールのお知らせなどです。洋品店ではダイレクトメールを郵送してセールのお知らせをするというサービスがあります。それを郵送ではなく「直接届ける」という方法です。顔なじみのお客さまと会って、世間話をすることでお客さまとの関係を強化できますし、店舗ではうかがい知れない情報を知ることができるかもしれません。

今回例を挙げて解説してきたように、すごい戦略を練ることではなく、すぐにできることから考えると良いですね。実際の販売戦略を考えていくときにも、まず何が売れたのかから考えることです。そして、誰に売れたのか、なぜ売れたのかを良く考えて、そこから発想して手を打っていくことが大事なのです。お金や時間をかける前に、まず自分で動かなければ明日勝つことはできません。そこはよく覚えておいたほうが良いでしょうね。

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マーケティング

会社の強みや弱み、他の企業の強みや弱みを分析したり、戦略を考える前に大量の情報収集をすることも大事ですが、もっと身近なところから考えていくものなんですね。「お金を掛けない」、「自分で実践する」、ということは、すべて社長自身が努力して動くことによって成立するものなのです。

また、今回紹介された事例はすべてお客さま目線の視点がスタートになっているのです。よく考えれば当たり前のことですが、マーケティングうんぬんの前に、お客さまがどうすれば喜んでくれて、満足してくれるのか、ということをよく考えたいと思います。

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