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株式会社インソース
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株式会社インソース
講師 石川
接遇においても、相手の立場に立って考える、ということが強く求められる時代になってきました。単に商取引が済めばいいというだけでなく、また来たいと思っていただける感じのよい応対、おもてなしの心が伝わる接遇が現場に必要です。感じが悪い、不親切だと思われてしまっては、お客様をあっさり失います。接遇ができていないがために、クレームに発展することもあります。自治体様のように、お客様である住民の方々が、他のサービスに容易に変更できない場合には特に深刻です。相手の方の要求にきちんとお答えできる業務知識はもちろんのこと、それを気持ちよくお伝えできる接遇スキルも欠かせません。たとえば「これは前からの決まりなのだから相手の方も知っていて当然」という態度でついついお話してしまうということがあります。それでは、それを初めて耳にする相手の立場を踏みにじり、プライドや気持ちを損ねかねない、ということにまず気がつかなければいけません。心情を理解して事実を適切にお伝えするために、現状ではできていないことを発見する機会としても研修がいっそう求められているのです。
顧客満足について改めて振り返り、「相手の立場に立って考えた振る舞いができる」ということを目指します。日頃の業務の中でわかっているつもりのCSについて、グループで掘り下げていきます。そしてそれを踏まえて、お客様への接し方の基本を身につけます。応対の注意点や、お客様の「行間を読む」というようなことについても合わせて把握します。そして、プラスアルファの応対スキルを身につけます。ロールプレイングを通じて注意点を実践できますし、フィードバックによってそれをブラッシュアップできます。
必要なスキルが身につくことはもちろんのこと、「その人らしさ」「その人なりの良さ」を前に出せるようになるのがこの研修の特徴です。たとえば、最初はグループワークの取り組みに、やはり仕事的な雰囲気が出てきます。グループワークを離れて、グループで意見を交換している時や、休み時間にお話しなさっている様子のほうが、言葉であるとか表情であるとか、そういった雰囲気が断然いいわけです。どうしてそれをグループワークに活かさないのか、その方が相手の方に優しさが伝わりますよ、とお話します。接遇では特に、付き合っていくうちに次第に良さが分かるのではなく、初めから自分を表現しないといけません。早く自分を信頼してもらうために、自分をしっかりと「魅せ」なさいという話をさせていただきます。最初は恥ずかしそうになさっている方にも、それがその方の良さなので、それをそのまま出してくださいと言います。グループワークの中で「それがいいんですよ」「そのままでいいんですよ」と言っている内に、段々と自信を持たれます。そうすると、表情や仕草を素のままでやってくださるようになるので、本当に自然になっていくのをよく感じます。一通りのスキルが身につくだけでは終わらないということです。
「相手の立場に立って考えてみる」、また「相手に対して自分が自分をしっかり伝えられているか」を振り返っていただくということです。たとえば、自分が挨拶をしているつもりになっていないか、笑顔になっているつもりになっていないか。自分がやっていると思っていても相手に伝わっていなければ、相手は「この人嫌だな。変な人だな」と思います。自分が思っている以上に自分をオーバーに演じていかないと相手に伝わりません。そこで、自分らしさをしっかりと表現して「挨拶の瞬間に相手に自分の人柄を伝えられる」ようにして欲しいと思っています。研修でも、そこのところをすごく強調しています。それさえできれば、相手の心を掴むことができます。掴んでしまえば後は簡単です。いかに自分がやっているつもりになってしまっているか、ということを認識してもらいたいと思っています。そうした基本が、気持ちの面からもできあがってから、接客の基本やポイントが身につけられるからです。
接遇研修ということで、やはり基本的な所はマナーのポイントです。一番初めに「自分は相手からどういう風に見られているのか」ということを、しっかりと認識していただきます。そこで「多面的に考えるお客様満足」というCSを考えます。 考えることができたら、実際に、相手に伝わるような仕草や態度、表情等に関して、基本を行います。基本プラス1ランク上の仕草、「こういう時にはこういう風にすると、より優しく相手に伝わります」という仕草のポイントも合わせて実践してみます。例えばお客様とお話しする時には姿勢を下げた方がいいとか、物をお渡しする時に、起点を自分に持ってきて円を描くように差し出し、その後しっかりとアイコンタクトをして微笑むということ等です。皆さん結構恥ずかしがるのですが、そういうちょっとした仕草で、丁寧になったりするんです。それを実際やってみて、どういう風に感じるかというのを実感してもらい、理解するだけではなく「是非明日から実践してください」というお話をします。
基本が理解でき、ポイントが身についたら、ロールプレイングを行います。実際の場面を想定して、お客様の役と応対者の役とで、やりとりをしてみます。わかっていてもなかなかできない点や、逆にこうするとより感じがよいということを体感していただくわけです。お客様との会話の場面で、しっかりと相手の目を見たり、相手の気持ちに寄り添ったり、またその聞き方等です。コミュニケーションでは一番「聞く」ということが大切なので、いかに心をこめて相手のお話を聞けるか、また、相手のお話を聞いて言葉を返す時にも自分の気持ちをしっかりと伝えることが出来るかを合わせて実践します。最後に、これからの行動計画を立てるというのが本研修の流れです。
自分たちのお客様はどうすれば満足するのか、という観点だけで考えるものは難しいものです。そこで立場を逆転して、実際の生活の中で、自分が客の立場で体験した接客について思い出していただきます。最高のサービス、最低のサービス、いずれも記憶に残っているものを書き出すのです。そしてそれをグループ内で共有します。あれはひどかった、あのときは嬉しかったという、感情が動いた応対の話はなかなか盛り上がります。そのような実体験に基づいたさまざまな応対の場面が例に出たところで、それを自分の組織に置き換えてみます。自分の店舗で、自分の窓口で、どういうサービスが最高か、どういうサービスが最低か、ということです。最初から自分の組織で考えてしまうと見えてこない点が浮かび上がってきます。また自分だけの意見でなく、他の人の意見を合わせて考えることで違う角度からの注意点が見えてきます。
たとえば「声掛けの練習」というのがあるのですが、色んな場面を想定していただいて、皆さんが普段やっている声掛けにプラスαで、一言添える。そうすると、お客様に柔らかく伝わるし、気づいてもらえたんだと思ってもらえます。相手の気持ちがどういう風に変わるかという所も含めてお話をさせていただいています。例えば、お客さまがお店に商品をお買い求めに来られる場面で、初めから商品を買うつもりで来られている方は購入するのが早いです。実際は「どういうものがあるかな。」と思って来られる方のほうが多いので、そういう方との距離感のとり方の話などです。難しいところですが、お客様の態度や表情、仕草に気を配り、積極的にアプローチするのかどうかを見分ける力は大変大事です。積極的に声をかけてきて欲しい人もいれば、そっとしておいてもらって自由に見たい人もいますしね。それがCSの部分になります。「自分だったらどうだろう」というのを常に考えて、いいなと思ったらやってみるということです。失敗しても「失礼しました」で終わるので、いろいろやってみて、自分で実感して自分の感覚で分かっていくような、「感じ取る力」を自分で磨いていっていただきたいと思います。相手を見る力というのはなかなか無いのかな、というのは時々感じます。あとは、受講者の方々が日頃感じていらっしゃることや困ってらっしゃることに関して、講師自身の経験を踏まえながら「こういう考え方もあるのではないでしょうか」というアドバイスはさせていただきます。もちろん正解はないので、「その時の相手の気持ちをもう一度振り返って考えてみたら答えが出てくることもあるんじゃないでしょうか」ということでお話しています。
最後の「接客ロールプレイング」というのがあります。ペアになっていただいて、自分達で時間や場所等のシチュエーションを作って演じるものです。アドリブも有りでセリフも決められていないので、ワイワイと楽しみながらやっています。この辺になると研修も後半なので、余分な力も抜けてくるし、本来の皆さんの個性がどんどん出て来てきます。本当にいろいろなシチュエーションや役柄を自分達で作っていってるので、皆で楽しんでるという感じです。印象的だったのが、うるさいお客様や、ちょっと困ったお客様との接客という設定で、それを若い方が一生懸命対応していらっしゃった時です。それをみんなで「がんばれー!」とか言いながらやっていらっしゃたのが、とても楽しかったです。ほかにも自分達がフィードバックする時に、より効果的に印象付ける仕草を一生懸命やろうとしていたりと、面白いだけでなく非常にためになるワークです。
今のところ官公庁が多いです。あと、メーカーもあります。窓口の方だけではなくて、内部にいる方にもあります。よく、窓口の方ではない方は「自分達はお客様と接しないから」という方もいらっしゃるのですが、「接遇」は全ての基本なので、それができないと社員の心も掴めないですし、業者さんとのやり取りもうまくいかないです、ということはお話させていただいております。なぜならどの業種にも「接遇」の気持ちは共通だからです。
私は客室乗務員の時に、たとえ自分がしんどい思いをしても、最終的に相手が笑顔になったら「よかったな」と思っていました。相手に「ありがとう」という言葉を求めているわけではないのですが、相手に嬉しそうに帰っていただけたらそれでいいですし、自分が頑張れば頑張っただけ自分に必ず残るものがあるので、めげないでやって欲しいということです。それと色んな人と関わる中で、気持ちをコントロールする力が必要だと思います。自分の気持ちを前向きに常に強く持ち、反省はするけど後悔はしないということで、皆さんに自信をもって人と関わっていくことがどれだけ自分のプラスになるかということを体感していって欲しいと思っています。自分の心のコンディションが悪いと、相手の気持ちを考えたり出来ません。ただ、自分のコンディションを保つ方法は自分にしか見つけられないので、それをご自分の中で持っていてくださいということです。