Python学院
メールマガジンバックナンバー

vol.25

  • コツ・知識
  • メールマガジン

Pythonを現場で活用するために必要な2つのスキル~エラー解決力と検索力について

今回のメルマガのテーマは
【Pythonを現場で活用するために必要な2つのスキル
~エラー解決力と検索力について】

でございます。

弊社ではこれまで、Pythonに関する無料セミナーや研修を何度も実施してきました。
その中で、たくさんの方に受講していただき、「Pythonで現場業務を効率化したい
という声をお聞きしてきました。

一方で、いざ現場で活用しようとなると、どうしてもスムーズに進まない、
という方もたくさん見てきました。

そこで今回は、Pythonを現場で活用するために必要となる2つのスキルについて
ご紹介し、皆さまがPythonの現場導入をスムーズに行うサポート
できればと思います。

弊社では、エラー解決力を高める「デバッガの使い方」を含む、Python活用において知っておきたい技術に特化して学ぶことができる研修をご提供しております。
カリキュラムについても記載しておりますので、ぜひ一度内容をご覧くださいませ!

・Python学院~Python応用講座(2日間) ※「実行ファイル化」「仮想環境」や「スクレイピング」「ブラウザ操作」「Excel操作」について学べる!


(約5分で読めます)

~~~~~~~~~目次~~~~~~~~~
1. Pythonを現場で活用するために必要な2つのスキル
2. Pythonでエラーが発生した際の対処方法 4ステップ
3. 【まとめ】エラー解決力と検索力は、プログラミング以外にも応用可能
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



1. Pythonを現場で活用するために必要な2つのスキル


Pythonは、やりたいことに応じたライブラリが豊富なため、基本文法さえ
押さえてしまえば、後はライブラリに関する学習を少し行うだけで、
非常に幅広いシステムを作成することができます。

そのため、まず大前提として、Pythonを現場で活用するためには、
Pythonの基本文法については押さえておく必要があります。

今回は、「すでに基本文法についてはある程度学習した」という方が、
現場業務の改善に導入するために必要となる2つのスキル~「エラー解決力」と
「検索力」についてご説明します。


(1) エラー解決力とは


エラー解決力とは、その名の通り、「エラーが発生した際にしっかりと解決し、
目的通りにプログラムを動作させる力
」のことを指します。

プログラミングに、エラーはつきものです。
ベテランのエンジニアは、エラーを一切起こさない、というようなイメージを
お持ちの方もいるかもしれませんが、それは間違いです。
「エラーを起こさない」のではなく、「エラーが起きた際に、原因を正しく
突き止めて、解決することができる
」のがベテランのエンジニアです。


(2) 検索力とは


検索力とは、その名の通り、「なぜエラーが起きているのかについて、自分では
分からないことを正しく検索し、必要な情報を見つけ出すことができる力

のことを指します。

プログラミングの世界では、エラーの種類が豊富です。
PC自体の問題であるケースもあれば、通信環境の問題であるケースや、
プログラムを一部間違っているなど、非常に多くの原因からエラーが発生します。
どれだけプログラミングスキルを上達させることができたとしても、
すべてのエラー原因について最初から知っておくことは不可能です。

一方で、Pythonは非常に人気が高く、世界中でユーザーが多いため、
インターネット上の情報が非常に豊富です。
また翻訳ツールもどんどん性能が向上しているため、正しく検索できれば
エラーの原因を見つけ出すことはそこまで難しくはありません。

ただし、自分が求めている情報を見つけ出すためには、
状況を正しく言語化する能力が必要となります。
人に助けを求める際に、「なぜ困っているのか」「何をしてほしいのか」を
正しく伝えるのが大切なように、「何をしようとしたときに、どんなエラーが
発生したのか」を言語化して、「どのようなキーワードで検索するのか」が
重要
となります。


2. Pythonでエラーが発生した際の対処方法 4ステップ


それでは次に、Pythonでエラーが発生した際の対処方法について、
4つのステップに分解してお伝えします。
正しいエラー対処方法を知っておくことで、エラーは全く怖くなくなります。


(1) エラー文をチェックする


ステップ1として、まずはエラー文をじっくりと確認します。
エラーが発生した際のエラー文について、しっかり確認したことはありますか?
実はPythonのエラー文は、「プログラム内のどこで」「なぜ」
「どんな種類の」エラーが発生したか、原因を丁寧に教えてくれ
ています。

例として、以下のエラーを確認します。


エラー文を見ると、「プログラムの2行目で」「インデックス周りのエラー」が
発生しているということが分かります。
またもっと具体的に言うと、num_listに対するインデックス番号が範囲外
であることが原因である、と分かります。


このように、エラー文はなぜエラーが起きたのかを教えてくれる、ありがたい存在です。
もしエラー文がなければ、「正常に動作したのかどうか」や「どこでエラーが
起きているのか」「どんな理由でエラーが起きたのか」すら分かりません。

この状況を例えるなら、砂漠の中でダイヤモンドを探し出すようなものです。
一方、エラー文があることで、「ここから半径1mの範囲内でダイヤモンドを
探し出す」くらいの難易度に下がります。
エラー文を見た際に「うわっ、エラーが起きた......もう嫌だ」と思うのではなく、
プログラムのミスを教えてくれる優しい味方だと考えるようにしましょう。

※またエラーの原因を正しく追及するためには、
デバッガの利用も必要になるケースがあります。
デバッガを使用することで、「変数に入っている値を確認しながら、
プログラムを1行ずつ実行」することができるようになります。
複雑なプログラムになると、デバッガの使用も欠かせません。


(2) エラー文をコピーして検索し、応用できそうな情報を探す


続いてステップ2として、エラー文をそのままコピーして検索し、
応用できそうな情報を探します。
プログラムが複雑になってくると、エラー文を見ただけでは解決できない
ようなケースもでてきます。
その際、「もう分からないからやめてしまおう」と考えるのは非常にもったいないです。

Pythonは情報が非常に豊富なのが特徴です。
エラー文をそのままコピーして、インターネット上で検索を行うことで、
ほとんどのケースで原因を特定することができます。

なぜなら、「自分が起こしてしまったエラーと同じケースで困った経験がある方が
過去にたくさんいて、すでに解決されている
」というケースがほとんどだからです。

またエラー文をコピーして検索しても、必要な情報が見つからなかった場合は、
検索キーワードを少し変えてみて、再度検索を行います。


(3) 探し出した情報を自分のケースに置き換えて、プログラムを修正して実行する


ステップ3として、探し出した情報を自分のケースに置き換えて、
プログラムを修正します。

エラー文をコピーして検索すると、「そのエラーが起きている場合は、
~~の辺りに原因があるケースが高いです。私の場合は、〇〇を修正して、
再度実行すると解決できました。」といったようなページが、たくさん見つかります。

検索結果で表示されたページを上から5つくらい見ると、自分のケースに
置き換えることができる事例がほぼ100%見つかります。
それらのページの情報を応用して、自分のケースに置き換え、
プログラムを修正してから再度実行します。


(4) (1)~(3)をひたすら繰り返す。どうしても解決できないなら、人に聞く



あとは、エラーが解決して正常に動作するまで、(1)~(3)をひたすら繰り返します。

エラー文をチェック

エラー文を検索

プログラムを修正して再度実行


この流れは、すでに現場でバリバリPythonを活用している人や、
エンジニアとして働いている人も当たり前のように行っている作業です。

またどうしても自分だけでは解決できないエラーがあった場合は、
経験者の方に聞くのも手です。
目安として、自分で30分ほど調べても解決できない場合は、
それ以上時間をかけても解決できない可能性が高いため、人に頼るのがおすすめです。


3. 【まとめ】エラー解決力と検索力は、プログラミング以外にも応用可能


「エラー解決力」と「検索力」がないと、新しいことにチャレンジした際に
出てきたエラーに対応できません。
テキストなどで学習したことがある内容でしか、プログラムを書けないと、
現場で活用するのはかなり厳しい
です。

必要な情報を正しく検索することで見つけ出し、エラーを解決できる」ように
なれば、Pythonを現場で活用する土台ができた、と言えます。

また「エラー解決力」と「検索力」は、プログラミングの世界以外にも重要です。
「先輩や上司に教わってはいないこと」や「答えが存在しないこと」を行う際に、
「自分の状況を言語化し、なぜ、どこで、どんな理由で詰まっているのか」を
突き止めることができれば、普段の仕事でも効率的な進捗を実現することができます。

ちなみに「エラー解決力」と「検索力」は、場数を踏むことで身につけることができます。
とにかく、エラーを恐れず、まずは自分でプログラムを書く。
これが何よりも重要です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
「インソースのPythonマガジン Vol.25」は、これで以上となります。

このメルマガでは今後も、Python学習に関するお役立ち情報、また社内のDX化を
主導するための具体的な方法や、弊社や他社様のPython活用の事例など、
ビジネスの現場で真に活かせる有益な情報の提供を行ってまいります。

それでは、次回もお楽しみに!

関連研修