全国49万人の介護支援員が利用する、研修プラットフォームを導入

当組織では、介護支援専門員（ケアマネージャー）向けの法定研修を実施しています。コロナ禍の影響により、集合研修の実施が困難となり、自宅や勤務先からオンライン受講ができる研修環境を整備してきました。しかし次年度以降は、受講者の資格要件に応じた該当の研修が受講できることを目指し、都道府県単位・実施機関単位でもスムーズに教育を実施できるようにしたいと考え、プラットフォームの切替を検討してきました。

システム開発の業者選定では、①大規模利用でもコストを抑えて運用できるか、②教材作成の支援もできるか、③利用状況に合わせて機能拡充が可能かなどを軸に、検討を進めました。

まず、全国的な研修のオンライン化を進めることから、利用範囲を大幅に拡大することになります。多数のアクセスが見込まれる分、運用コストが膨らみますが、それでもコストを抑えられるかが懸念でした。

また、プラットフォームの構築だけでなく、教材作成の支援も求めていました。当組織では、介護支援専門員の育成を目的として制作したSCORM教材も保管しており、それらの教材を活用したいという考えでした。場合によっては、古くなったコンテンツの更新や新規作成も必要です。コンテンツの制作実績の有無や、幅広い教材制作が可能かどうかも判断基準になっていました。

上記のようにプラットフォームとコンテンツの両方の整備となると、膨大なコストがかかると予想されます。できる限り低コストで、柔軟に対応してくれるベンダーが望ましいと考えていました。

さらにリプレイスという点では、ユーザーがスムーズに利用できるか、十分な管理機能が装備されているかも懸念でした。「前よりも不便になった」などユーザの不満が生じないことは大前提です。

加えて、今回導入したプラットフォームを、都道府県単位・教育実施機関単位で契約したいというニーズが発生すれば、それに応じてカスタマイズが生じる可能性もあります。今後利用しやすいよう、機能拡張が可能かも判断のポイントになっていました。