株式会社インソース代表・舟橋が語ります オフィス節電プロジェクト

オフィス節電プロジェクト[1] 節電は業務改善

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社長・舟橋が語る
全力節電プロジェクト[1] 節電は業務改善

いつも大変お世話になっております。インソースの舟橋でございます。

この度の東日本大震災により、被害を受けられた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。今できることをやるべく、業務改善を教える研修会社として、弊社でも徹底的に節電活動を実施しております。そこで今回、節電プロジェクトを通じて見えてきたことを書かせていただきます。

 

インソースの節電活動―典型的な事務作業をしているオフィスでの節電

当社は「賃貸オフィスにてPCをならべて仕事をしているありふれた職場」です。東京23区内でもっともよくあるパターンのオフィスだと思います。主な電力を使用する製品は、オフィスに元からついている照明器具、コンセントから電気を取る(多数のPC、若干のサーバー、冷蔵庫、ポット)、元からついているエアコンです。本社の広さは660平米ぐらいです。ちなみに東京23区内には合計約5000万平米の同種オフィスがあります。

節電第一弾として、2011年3月12日から実施したことは

  • 照明器具から電球を抜いた 40W×3→40W×1へ(40W電球60本削減、約2.4KW減)
  • 冷蔵庫、ポットの使用停止、電源から抜いた(約1.2KW減)
  • PC・サーバーの一部使用停止12台分(約1KW減)
  • エアコンの一部停止(約3KW減)
などです。電力量で言えば、月間2200KWhの削減を目論みました。

 

震災直後からはじめた最初の節電活動で、感じたのは「ちょっと暗く感じるかな」「少し寒いな」という程度の不便さでした。たった、数時間でほとんど気にならないものになっていました。オフィスワークに限定すれば、節電は容易であるとの感想を持ちました。そもそも、弊社のオフィス(たぶん弊社だけでないと思いますが)は電力を無駄遣いしていた事が良く分かりました。

 

節電も業務改善の一種

この国難に際して節電は企業の責務だと考えています。特に日本をささえる製造業における電力不足は経済活動に計り知れないマイナスの影響を与えます。それにも増して当社ならではの事情があり、積極的に節電に取り組んでいます。インソースでは、業務改善サービスを提供しています。そんな企業が上手に節電できなければ恥ずかしいと考え、力をいれている次第です。実際、業務改善活動で重視すべき事柄は皆、この節電プロジェクトにも当てはまりました。具体的には、「常識を疑え」「数値化」「歯止め定着化への工夫」が大切だということです。

 

以下、私が気づいた3つの点について書かせていただきます。

 

「1.常識を疑え」―その1 オフィスは明るすぎる。照度基準はダブルスタンダード!

最初にオフィスの照明を1/3削減しました。「こまめに照明を消そう」では、歯止め定着化が弱いと考え、電球を抜いてしまいました。

そもそも、照度基準としてJIS Z91110では、細かい作業をする事務室では、750ルクス以上が望ましいとされています。それを満たすため、オフィスの明るさは750ルクス以上とするのが一般的となっていると思います。
事務所の照度基準(JIS Z91110) ※PDFファイルで直接開きます

 

一方、平成14年4月5日に厚生労働省が出した「VDT作業(パソコンなどで実施する文書作成やプログラミングなどの作業)における労働衛生管理のためのガイドライン」によれば、

  • ディスプレイ画面上における照度は500ルクス以下
  • 書類上及びキーボード上における照度は300ルクス以上
と明記されており、PCで作業する環境は300ルクスで十分とされています。
新しい「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」の策定について

 

つまり、オフィスではPCで仕事をするのがほとんどになっているのに「鉛筆とそろばん」時代の基準でオフィスの照度設計がなされており、それを無批判に受け入れてきた事が分かりました。恥ずかしながら「明るさ」が必要だったのではなく、考えていなかったのが事実でした。照度基準にあわせて、最終的に電球をなんと1/3にしました。

 

「1.常識を疑え」―その2 自社内の冷蔵庫、ポットは使用されていない

企業では、福利厚生は低下させてはならないものと考えられています。よってごく僅かな人しか利用しないもの(例えば冷蔵庫、ポット)でも、一度使い始めたらなかなか止めることはできません。弊社でもポット、冷蔵庫は創業以来、通電しっ放しでした。節電対策として、電源から抜いてしまいましたが、苦情はありませんでした。実は、ポットや冷蔵庫は不要だったようです。飲み物はコンビニ、自販機で購入するのが、オフィスワーカーの常識のようです。コンビニや自販機は街の共同冷蔵庫だったようです。世の中の変化に伴い、こんな機器はまだあるのではないかと思います。

 

「2.数値化」―その1 「明るさ」の数値化は説得に有効

当社でも電球を抜くことに対して、一部部門からは「暗くなると仕事に支障が出るから困る」との話がありました。そこで実際に照度を測定して確認する事にしました。実際、照度計を購入し、測定をその部門に担当してもらいました。その結果、40W×3本の電球では明るすぎる(1,000ルクス以上)事がわかりました。納得したその部門では大胆な削減を実施してくれました。
インソースが購入した照度計

やはり数値化は強力です。数字で表した事実は「なんとなく」や「感情論」を抑える切り札です。業務改善の基本は「数値化」と言いますが、照度計は実に明快に納得を得られるツールです。

 

蛍光灯1本

蛍光灯を1/3にしても今は全く暗さは感じていません。照度計で測定した結果は約350ルクス。ちょうど良い明るさになりました。


蛍光灯1本の職場風景

「以前は明るくて部屋の中が真っ白でしたが、今は色が鮮やかに見える気がします。」(弊社社員談)


 

「2.数値化」―その2 電力消費も事実を数値で見せれば削減できる

今回、苦労したのがPCの節電です。PCは仕事の相棒であり、一旦電源を落とすと立ち上げるのに時間がかかることもあり、長時間不在時、帰宅時に電源がONになっているものも多数あります。なんとか啓蒙活動により、PCに関してはマメに電源OFFにするようになりましたが、ディスプレイの電源OFFはなかなか徹底されません。そこで「ワットメーター」という使用電力量を測定するツールも購入してみました。
インソースが購入したワットメーター

実際に測定してもらうと、今当社で使っている液晶ディスプレイは画面が暗くなっていても、約20W程度の電力を消費していることがわかりました(23インチ、2011年購入)。今まで何とも思わなかった「見えない電力消費」がワットメーターによる数値化により、顕在化し、電力削減ができました。

 

「3.歯止め定着化への工夫」―暗くしすぎないこと

実は電球削減を徹底していく中で感じたことは「暗すぎると意欲が落ち込む」ということでした。働く場所に闇があると前向きな気持ちが萎えてきて、成果が落ちることもわかりました。このままでは、マネージャー層から不満が出て、電力需給がゆるんだ際に「節電なんかもうやってられない」と、元に戻りかねません。何事も「我慢」は続かないものです。よって、不便さを感じないレベルに保つのも業務改善を徹底するポイントです。

具体的には、すべての照明を撤去した場所(3本中3本の電球を抜いた場所)に電球を1本復活させ、暗すぎる場所をなくしました。その結果、意欲は元に戻ってきた様に思います。

 

この機会に弊社のさらなる生産性改善を考えた

日本ではホワイトカラーの生産性が低いと言われて久しいですが、お恥ずかしいことに、弊社でも節電に関してはあまり考えていませんでした。このような埋もれた課題はまだまだ社内にはあると思います。これを機にタブー無く業務やサービスの改善を徹底していくことで、当社は業績をさらに伸ばせるのではないかと考えています。

また、コスト削減も期待できそうです。推定ですが、この調子でいくと、最終的に年間60万円以上削減できることになりそうです。具体的な削減数値は随時お伝えいたします。

 

創意工夫の重要さ~製造業などに回す電力を創る

節電の徹底で見えてくるのは「足りないから買う・作る」のではなく「足りないなら工夫する」ことの重要性です。電力不足に関しては「机上論」、「精神論」、「感覚論」でさまざまな議論がなされている気がします。そんな事より、実際にやってみて、さらに創意工夫を重ねる事が有効だと考えます。感覚的な議論を廃し、具体的に考え、素早く動くこと以外に「夏の電力不足」対策はないと考えます。我々の創意工夫が絶対に電力を必要とする製造業、医療機関、流通業を救い、ひいては経済を救うことになります。ぜひ、日本を救うため節電を実行しましょう。

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