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トップページ > 研修一覧 > リスクマネジメント研修 > 事業継続マネジメント(BCM)研修 ~基本編(1日間)
事業継続計画(BCP :Business Continuity Planning)を作成することは、ある面でそれほど難しいものではありません。
おおよその枠組みが決まっていますので、経営陣のリーダーシップのもと、ミドルマネジャーをはじめとする実務を担っている人が参加し、自社に合うものを作成すればよいからです。
ところが、作成したBCPが実際に役に立ったか、継続的にBCPは改善されたかは、マネジメントの問題です。抽象的には、計画(Plan)の後は、一般的な管理手法(=PDCA)に従い、
D:必要な対策を実施し、教育・訓練をしたうえ、
C:有効性を評価し問題点を洗い出し、
A:問題点の改善をし、事業継続計画書のメンテナンスを行う
ということになります。これらを「事業継続マネジメント」(BCM:Business Continuity Management)と呼び、リスクマネジメントの一環として、事業継続のPDCAを継続的に回すことになります。
この点で、実際にできている企業・組織は少ないといわざるを得ません。
象徴的な例として、今回の大震災ではじめて自社にBCPがあったと気がついた社員も少なからずいました。全社的にBCPの教育・訓練がされていなかったからです。
今回の大震災の経験を活かすには、「初動」の見直し、「想定」の見直しおよび「つながり」の重要性の3つは注目する必要があります。
確かに、微に入り細に入りのBCPはありますが、実は、役に立ちません。特に初動(初期動作)が問題です。
今回の震災で,大前提であるヒトの箇所がないBCPがあったというのも事実です。事業を継続するためには、施設がいくら地震に強くてもそれをコントロールするヒトがその施設にいなければBCPの初動は意味を持ちません。
災害・事故直後の限られた時間と情報で、あれもこれもできるはずはありません。緊急時は、これだけは確実に行う。70点主義で十分です。
高い津波が到来しそうだったら、取るものもとりあえず高台に逃げろ、というのを忠実に従い、命が救われたというのが典型例です。
初動がその後の復旧に影響を受けた例は数多くありました。
今回の大震災では、「想定外」という言葉が象徴的ですが、BCPさらに危機管理の要諦は想定外に対応できるかどうかです。
例えば、今回の大震災で、ガソリン不足でマイカー通勤ができない。想定外の計画停電(2次災害)により鉄道が遮断されたため通勤ができない。考えてみれば、交通ストで通勤できない時代も過去にはありました。新しい感染症で通勤できないケースも考えられます。ここで、想定外をいくら持ち出しても解決につながりません。
原因は何であれ、通勤できない従業員という本質的な状況は災害・事故時には生じるものだという点は共通だということで、対策が考えられていたかどうかです。代替要員の確保や在宅勤務への移行などが具体的な対策が考えられていたかが重要です。
そもそも今回の大震災では、ガソリン・通信・交通手段など社会インフラや電気・水道・ガスなどのライフラインも事業継続の大きな制約になりました。復旧目標を左右する要因として看過できません。
この点で、ライフラインによる影響を制約条件としてBCPを組むのか、あるいは代替策を考えるのかではBCMの中味がだいぶ違ってきます。電力会社の復旧を待つのか自家発電で電力の代替をするかで、復旧目標は異なってきます。
さらに、今回の大震災では「つながり」にも注目を浴びました。
1つは、コミュニケーション手段としてのツイッターや交流サイト(SNS)などのソーシャルメディアにおける「つながり」です。安否確認や初期報道の情報源などに利用されたことは記憶に新しいことです。この点で、今回の震災は、神戸淡路の震災と比較して、インターネットや携帯電話が社会基盤になっていたのを改めて確認しました。
もう1つは、企業間の「つながり」の影響が、復旧過程で大きな影響を受けていることです。事業継続にあたって、サプライチェーン(供給網)に支障が生じ、生産ができない業種が少なからずありました。自社の製品を作るためには、原材料や部品が必要です。逆もしかりで、部品を納入しなければならないのに自社ではできないために取引解除、他社に移行されてしまったケースもあります。
ちなみに、米国では、9.11をきっかけにBCPの作成に関心が払われました。この一環として、互いにつながっている会社どうしでは、BCPの開示により取引を決めるまでになったと言われています。
おそらく、日本でも、このような流れになってくるものと思われます。
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