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日本企業にMBAは役立つか(2) ―日本におけるMBA教育を考える

著者:インソースマネジメント研究チーム

研究員中島からの記事紹介文

日本のMBAスクールに通う受講生の多くは、授業で得られる知識や経験を「実践に役立てる」ことを期待しています。では、実際にそこで身につく能力とはどんなものなのでしょうか?

瀬倉研究員がまとめた記事のポイント

1.MBAスクールで学んだ「理論や知識を実務に活かす」という考え方は、注意が必要である。

2.MBAスクールで学ぶと、「単純な一筋縄では決して問題は解決しない」ことがわかり、自分の頭で考えられるようになる。

瀬倉研究員がまとめた記事要約
■陥りがちな過ち
私の勤務している大学のMBAコースを受講しているのは、30代~40代で働き盛りの人たちです。幹部候補の彼らが、入学する前に期待しているのは、経営戦略や人的資源管理などMBAの主要領域で、企業経営に必要な一通りの理論や知識を学習し、それを実務に活かすことです。しかし、この「理論や知識を実務に活かす」という考え方は、注意しないと陥ってしまう罠が潜んでいます。
■理論の罠
受講生が陥りがちな過ちは、そうした理論がそのまま実務上の問題に当てはめることができ、またその理論を適用しさえすればすぐに問題が解決する、少なくとも解決の方向性がわかり、その方向へ向かって舵を切れる、というように考えてしまいがちなことです。
■理論を当てはめても解決しない問題
しかし、授業で習った理論がそのまま当てはめて解ける問題など、現実には滅多に存在しないのです。現実の企業における実務上の1つ1つの問題には、その背後に実に多種多様な要因が複雑な形で絡み合っていて、そう単純には教科書に出ている理論を当てはめることなどできません。
■理論は「役立たない」ことがわかる!
では、MBAスクールに通い、身につけられるのはどういったことなのでしょうか?―その問いに対する私の答は、ずばり「(これまで自分が考えてきたような)単純な一筋縄では決して問題は解決しない」ことがわかる、ということです。
■自社の常識は非常識!?
1つの問題であっても実に多種多様な物事のとらえ方があり、自社では当たり前だと信じて疑いを挟まなかった社内常識や職務命令を相対化し、客観視することができるようになること、換言すれば自分の頭で考えられるようになることが、MBAで得られるべき最大の収穫といっていいでしょう。決して「MBAに行けば、我が社の問題の解決策を手っ取り早く教えてもらえる」わけではないので、要注意です。



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