【連載】ダイバーシティ実践 ~マチ子の日記vol.4

マチ子シリーズ

突然、自分の母親と同じ年齢の後輩(銀子さん・仮名)が配属され、OJTをすることになった担当者の日記を連載でご紹介します。

◆前回の日記はこちらから:
【連載】ダイバーシティ実践 ~マチ子の日記vol.3

◆シルバー世代の星!IT企業で働く銀子さんの日記はこちらから:
高齢就業者の悩み【シルバー就業日記「私は銀子」vol.4】

こんにちは。銀子さんのOJT担当の台場マチ子(仮名)です。ちなみに、銀子さんは私の母と同じ年齢です。

入社以来、銀子さんの課題はPC操作、OAスキルの向上です。社内イントラシステムの操作時や、データの保管場所を探すときによく「迷子」になっています。銀子さんは、いつもめげずにご自身のメモ帳に備忘録を書きこんでいらっしゃいますが、私が常に教えられるわけではありません。今は他のメンバーに依頼して、銀子さんをチームで支えてもらっています。

OAスキル指導の別担当をつけて、チーム全体でフォロー

日中、私はミーティングなどで席を外すことが少なくありません。その際、隣席の銀子さんはいつも何だか捨てられた子犬のような顏をして送りだしてくれるのですが、当初は私が不在の時、誰に質問をしていいかわからず不安だったようです。私が「わからなかったら、他のメンバーに質問してほしい」と明確に伝えていなかったため、銀子さんは一人で質問を抱えたまま作業が滞っていました。

「△さんは忙しそうだし、質問をしたら邪魔になってしまう」
「○さんにこんな質問をしたら、マチ子さんの評判を落とすことになるのではないか」

と、私が思っている以上に、周りへの影響を考えてくださっていました。むしろ私が気付かない些細なことにも気をまわしていたようです。新入社員など若手には、「わからないことがあったら積極的に周りに質問しなさい」とアドバイスをしますが、シニア層の方に同じように伝えても「迷惑や負担になってはいけない」という意識が強いのか気を遣いすぎて遠慮されてしまいます。

そうはいっても、銀子さんが質問を抱えたままだと進捗が進みません。また、私が常に傍にいなくてはならない状況は避けなければなりません。そんな中、銀子さんと同期入社の冬美さん(仮名)がOAスキル向上のための指導役を、自ら引き受けてくださいました。
冬美さんは2人のお子さんを育てながら様々な職場で働いた経験がある頼もしい存在です。またPC操作にも明るいため、銀子さんを根気強く指導してくださっています。銀子さんも冬美さん相手だと素直に質問ができるらしく、その後は作業を抱えこむことも少なくなっています。最近では銀子さんが少しずつ自信を持ち始めた様子があり、お二人をとても心強く感じています。

こちらも真剣にフォローしていることを伝える

一度だけ、銀子さんが苦手なPC操作について

「私たちの時代はこういうのはなかったから・・」と嘆かれたとき、

「それでも今はこの仕事してるんですから、覚えてもらわないと困ります」と即答したことがあります。

あの時私が聞き入れて指導することを諦めていたら、銀子さんのPC操作スキルの成長は止まっていたかもしれません。

私は“働くことに年齢は関係ない”と掲げるなら、やはり年齢で言い訳をして欲しくないのです。PC操作が苦手だからとそのまま聞き入れてしまったら、それ以後は仕事を安心して任せることができません。シニア層は覚えることに時間がかかることもわかりますし、初めてのことに戸惑いもあると思います。しかし、こちらも真剣に精一杯フォローをしているので「しっかり苦手を克服してほしい」と強く感じます。この点は年齢に関係なく全ての後輩たちに思うことです。

銀子さんに限らず、後輩にアドバイスをする際は日頃の自分の働きぶりを評価されている気持ちです。熱心な言葉だけでは、相手に届かず行動変容に繋がらないことがよくあります。普段、自分の取り組みが見られていると反省する毎日です。

ただ、私が銀子さんに時に厳しく接することができるのは、配属初日に「厳しく指導してください」と銀子さんから丁寧なあいさつをいただいたおかげです。大きな器の銀子さんは、最初の壁を取り除いてくれました。銀子さんのお人柄に感謝しています。

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