今日、社会のIT化が進み、電気回路やネットワーク、CPU、ソフトウェア、プログラムに詳しくなくても、様々な技術が日常的に使えるようになっています。技術に詳しくない人でも扱えるよう、使い方だけを示して内部の作りを隠蔽してしまうこと、いわゆる「ブラックボックス化」に、私は怖さを感じています。誰でも気軽に技術が使える反面、内部で不具合が発生すると、原因特定が難しく、修正するのにも時間がかかってしまうからです。

営業をしていて思うのは、お客様からのリピート案件、特に引継ぎ案件ほど、怖いものはないということです。 以前は、SEだったのですが、システム開発においても、旧システムから新システムに移行するときに「同じ仕様で」といって開発を始めて、トラブルが発生してしまうことはよくあることでした。 これは、研修でも同じことが言えると思います。お客様にとっては「前回と同じ」でも、引継ぎ案件であれば自分にとっては初めてのものです。引継ぎがしっかりなされていないと、講師から質問があったときに答えられない、または前回と違う講師に登壇をお願いするときに、詳細を伝えられないなど、様々な問題が生じる可能性があります。講師からの質問は、内容面はもちろんのこと、会場への経路といった細かな情報まで含まれています。

なので、リピートでも、背景、ねらいやゴール、受講者属性、研修を活かして何をしたいのか等、改めて確認していくことが必要です。また、単にリピート案件として受けているだけでは、引き出せる案件も引き出せなくなってしまいます。「この前みたいな感じで」とご依頼いただいた際も、課題を改めて訊いてみることも必要だと考えます。

ちなみに...私が常に念頭に置いている2つのこと。

◇3ヶ月後の自分は他人◇
と言いますが、営業では3日後の自分は他人状態です。ですので、お客様とのやり取りの経緯、お客様先固有の情報、リピート案件固有の情報など、極力記録を残すようにしています。

◇プログラムは思った通りに動かない。書いたとおりに動く◇
人についてはなおさら、書いたとおりに動くことはめったにありません。プログラムを書くように、極力具体的に書いて伝え、伝わらなければ、自分の伝え方のどこが悪かったのかを考えて見直すようにしています。

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