◇◇QUESTION◇◇
◆◆HINT◆◆
営業の仕事の三大要素は「行くこと」「聞くこと」「話すこと」です。
まず1つ目は「行けること」です。
これはお客さまの所に行けるということです。
用事があるときにお客さまの所に行くことはもちろん、そうでなくても、お客さまのところに定期的に顔を出すことが重要です。
法人、個人問わず、どんなお客さまでも自分を忘れず、定期的に来てくれる営業担当者に仕事をお願いしたいと思うものです。
お客さまとコミュニケーションを取り、「いつでも、行ける」関係を大切にすることと「身軽さ」を忘れないで下さい。
2つ目は「聞けること」です。
これはお客さまが「何を望んでいるか」を理解し記録をすることです。
お客さまの言うことをただ、ぼんやり聞いて、自分に都合良く判断して、それを元に商品・サービスを提供しようとしても、お客さまの「ニーズ」にお応えできないため、お取引がいただくことは難しいと考えます。
3つ目は「話せること」です。
セールストークが話せるだけでは不十分です。
それに加えて、お客さまに聞いたことを職場に帰ってから、上司などに報告ができることも含みます。
せっかくお客さまから「ニーズ」をお聞きできているのに、それを社内で共有し、展開できなければ、商品・サービスの提供ができません。
これはお客さまが「何を望んでいるか」を理解し記録をすることです。
お客さまの言うことをただ、ぼんやり聞いて、自分に都合良く判断して、それを元に商品・サービスを提供しようとしても、お客さまの「ニーズ」にお応えできないため、お取引がいただくことは難しいと考えます。
この3つのうち1つでも欠けてはいけません。
お客さまの言うことがちゃんと「聞けた」のに報告するときに「話せない」のでは意味がなくなってしまいます。
この3つをちゃんと覚えて実践できること。
これが営業に必要な基礎能力です。
最後は、自ら進んで、仕事の知識を身につけていける能力です。
これは、学生時代、英語ができるとか数学ができるとかはあまり関係ありません。
どちらかというと好奇心が重要です。
自ら進んで、仕事に興味を持ち、楽しむ中で得られるものだと考えられます。
仕事の現場では、誰かが指示して、勉強しろと言ってくれる事はまず希です。自分で自分を律して、やっていく他ありません。
営業担当者は、まず、自社内で信頼を置かれるのが重要です。
その方法は、自らの力を全て出し切って案件に臨む事です。
営業担当者として、仕事をし始めると、個人の力でできる事はたかが知れている事に気がつきます。
上司、同僚の支援があってはじめて、大きな仕事ができます。
よって、仕事ができる様になればなる程、多様な場面で他の人に協力を要請する必要が出てきますが、ルールだけで人は絶対動きません。
結局、自分の仕事に対する真摯な姿勢しか、人を共感させ、動かす事はできないのです。
「使命感」「目標」これらが生み出すエネルギーを出し続ければ、上司、同僚、部下みんなが自然と力を貸してくれ、大きな案件をこなせるようになるものです。
新人営業担当者に限らず、営業担当者は公私の区別をつける事が第一歩です。
営業担当者は比較的自由に行動できます。
そのため、時間の使い方にしても、公私混同する者も出がちです。
上司はたえず、その点に目を光らせています。
このためにはまず、身綺麗にしておく事です。
よほどの事がない限り、オンタイムに私生活を持ち込む事は論外です。
営業時間中の私事、私用電話、私メールなどが発覚した場合、日々の努力は台無しになってしまいます。
また、営業経費についても、少額でも私費流用などないよう細心の注意を払うべきです。
「時々、見てないところで手を抜いたり、不正をするやつ」と見なされてしまいます。
評価を受けるのは1年要しても、批判される様になるのは1日であれば十分です。
実は営業部門の上司は、帰社時間を気にしています。
商談を実施し、帰る時間というのは、おおまかに想像できるものです。
大きく逸脱する場合は、一旦会社に電話するぐらいの配慮は必要です。
◇◇QUESTION◇◇
◆◆HINT◆◆
ビジネスマナーや外見は極めて大切な「営業ツール」です
実は私も30歳を超えて、本格的にお客さまの前に出ました。
最初、全然、相手にされませんでした。
恥ずかしい事に、おじきも挨拶もぎこちないものでした。
白状しておきますが、挨拶で、午後なのに「おはようございます」と言ってみたり、叱られてばかりでした。
一番驚いたのは、銀行員時代、大阪で「営業の神様」と言われた某次長に待ち合わせたJR三ノ宮駅のホームで激しく叱責を受けた事でした。
「営業は昼に中華を食うな!」
なんて事だ、知らなかった!営業担当者は昼食にも気を使うなんて!
まあ、口臭のある営業なんて信用されるはずがない。
当たり前の事を嫌という程気づかされました。
実際、この方も、私同様、基本的な行動・振る舞いがぎこちないのではないでしょうか?
その点をお客さまが感じていると思います。
営業はスポーツとか芸事、武道などに似ています。
会った瞬間に「できる」「できない」が見えるものです。
みなさんも会った瞬間に「この人できる!」と思った事はないでしょうか?
そのポイントは何ですか?たぶん、「外見」「振る舞い」ではないでしょうか?
中身で勝負と言いたいところですが、自分のビジネス能力が高い事を相手に見せる上で、「外見」「振る舞い」は極めて重要です。
特に30歳を超えて営業に出る場合には、歳相応の振る舞いができることが極めて重要です。
多くの人がココで失敗しています。
○具体的なポイント
まずは、第一声の言葉です。
「本日、お時間を頂戴いたしまして、誠にありがとうございます」
と言うのが普通だと思います。
しかし、実は、話している内容に関しては、お客さまはあまり聞いていません。
お客さまが気にしている所は、以下にあげたような話し方、表情、しぐさなどです。
自信あふれる声でよどみなく言えれば、「力」がある人に見えます。
かむのはNGです。経験の少なさがばれてしまいます。
ビジネスにおいては、経験の深さが喜ばれます。
顔だけではなく、目も笑っている方が喜ばれます。
親しみを表現できるのは笑顔、特に目が笑っていることです。
今日お会いできて、人間として嬉しいということを表してみましょう。
「目に力がない」のは営業として、弱いです。
「声が大きいだけ」では、優秀には見えません。
人はできるだけ、優秀な営業担当者から買いたいのです。
営業における名刺交換は、もう、恐ろしいくらいに、ビジネス能力が出ます。
勝てる名刺交換である事が絶対必要です。
もう、武道の勝負ぐらいの気持ちで毎日やっています。
私の考える名刺交換のポイントは
名刺を先にもらったら、営業担当者として、「負け」です。
なぜならば、「礼儀を知らない」「アマチュア」という印象を与えてしまうからです。
それを理由に商談上不利になってしまうかも知れません。
ただ、無念でも、相手が先に渡してきたら、潔く先にもらいましょう。
手はまっすぐに伸ばして、お辞儀しながら、相手のひざあたりが見える程度に頭を下げつつ、渡します。
30度ぐらいに腰を倒して渡します。この姿が美しいのが理想です。
これが決まると、気分よく営業に入れます。
イメージとしては、きびんに頭を下げ、お客さまより少し遅く頭を上げるのが慣れたお辞儀です。
「30秒下げろ」とか教えられる事もありますが、それは「お見送り」の時間であり、挨拶の時の長時間の下げすぎは良くありません。
無粋で素人感があります!
※とっておきの練習方法
最近考案したとっておきの練習方法をお教えします。
挨拶しながら名刺を渡すのは難しいので、まず、美しい形で名刺だけ渡す訓練を行います。
サッと手を伸ばして渡す練習だけします。
素振りのように何回も何回もやります。
出来ればビデオを取り、それを見ながら練習すると上達も早いです。
営業担当者は服装だけでなく、口臭、体臭、寝グセなど身だしなみにも注意すべきです。
意外とこの点がマズイ営業担当者がけっこういます。
私は残念ながら、若いときから「見た目」は芳しくありません。
営業担当者にすぐなれなかったのは、性格・能力だけでなく、容姿が大きく影響しているのかもしれません。
ですから、外に良く出るようになってから、努めて、服装・身だしなみは「こぎれい」にして参りました。
「こぎれい」とは、以下の事ができている状況です。
などです。
自分に当てはまらないか、チェックしてみてください。
営業における「自分の演出」で大事な点は、まず、「自分の売っている商品に合わせた外見をすること」が挙げられます。
高い物なら、高い物を売っているような外見、姿が必要です。
高額商品や金融商品ならきちんとした格好をしなければなりません。
男性なら、ダークスーツ、女性なら、ジャケット着用などが必ず必要になります。
ファッショナブルすぎる格好をしていたら絶対に売れません。
また、髪型、化粧も注意が必要です。
逆に日用品などを売るのであれば、ほどほどのフレンドリーな服装がいいということになります。
相手が近づきやすい、普段着に近いものでも構いません。
営業担当者として、知るべき事は、自分の好きな服装・髪型・外見で営業活動をすると、競争相手に負けてしまう場合があるという事です。
商品や業界に関する知識を持っているかどうかは、外見からも判断可能です。
営業担当者がお客さまの工場を見学させてもらう時に、安全靴にヘルメット、作業服の格好をして、「見学させてください」と言えば、
工場の方も、「ああ、この人は分かっているな。ここから、機械を買ってみるか」というように、安心したり信頼したりしてくれます。
(当然、スーツしか持っていない時はその事をお伝えし、お詫びするのが礼儀です)これらのことは、突き詰めれば、服装も含めて、「外見や雰囲気に、いかにその人がその道のプロであるかが滲み出る」ということです。
プロであること、それが営業における最大の自己演出になるといえます。
◇◇QUESTION◇◇
(IT系営業担当者)
私は、訪問先のお客さまから、自分が話したはずのことについて質問をされることが多く、困惑しています。
自分では既に説明した事をどうして分かっていただけないのか不思議で仕方ありません。
お客さまの知的レベルを疑ってしまいます。
◆◆HINT◆◆
営業担当者はゆっくり、確認しながら、絶対平易な単語で話すこと!
私は、この方の常識のレベルを疑ってしまいます。
この方は話す際の配慮ができていません。
早口だったり、話しすぎなのです。
または、大切なことを話していない、用語が不適切で理解されないことも考えられます。
いずれにしろ、現状を知り、改善が必要です。
みなさんが商談で説明する話は、相手にとっては今日、初めて聞くお話です。
相手の理解度を確認しながら、「ゆっくり」かつ「区切り」を明確に話しましょう。
初めて聞く話は理解するまでに時間がかかります。
相手に理解するための時間を「意識して」とりましょう。
営業担当者の仕事は、お客さまにご理解いただく事です。
言い換えれば、気づかれないうちにお客さまを教育する事なのです。
特に注意するのは、提案書などをベースに説明していて、ページを変えるところです。
そんなときは、提案書の章立てに合わせて区切りながら話すと、大変わかりやすくなります。
「今までのところでよろしいでしょうか?」と理解度を確認するということです。
商品を理解せずに購入するお客さんはまずいません。
専門用語はできるだけやさしい日本語で言い換える様にしましょう。
IT系、外資系、金融系の方に多いのですが、自分たちの「常識」は世の中の「非常識」と心がけましょう。
繰り返しますが、商品を理解させることなく売ることはできません。
30秒以上一方的に話すのは絶対に不可です。
相手との「アイコンタクト」、相手への「問いかけ」を随時入れながら、相手の理解を待ちましょう。
トラブルの原因となるのが、価格、数量、日付などの数字です。
営業担当者は特に意識して、明瞭にかつ何度もお伝えする様にしましょう。
良い資料があれば、まずい話し方でも相手に伝わります。
複雑な事を説明する際には、「紙」を用意しましょう。
話すのが得意だとか、ディベート大会で一番になったっていう人が実社会では営業が下手だったりします。
営業担当者として、一番必要なのは相手のことを考えて話すことです。
相手を論破することより、相手に気に入られるとか、相手に深く理解される事が営業担当者としての話し方には重要になります。
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