内気営業中島の、顧客情報と業務知識の集め方

内気営業中島の、顧客情報と業務知識の集め方

このページでは、いかにして内気で話しベタな私「中島」が、営業職としてお客さまの情報や業務知識を得てきたかをまとめています。

1.お客さまのお客さまになる

私のマル秘営業テクニック、ここではお客さま情報の収集方法についてご紹介します。

■実際に足を運ぶ

私はとにかくものすごく世間知らずです。ほとんど知識がないので、お客さまと話す材料がありません・・・。というわけで、毎週末の土日を使って、翌週訪問する予定のお客さまに話すネタづくりをしていました。

最初は化粧品会社に行くために、その会社の化粧品を買ってみました。洋服店やレストラン、スーパー温泉、美術館、パチンコ店にも行きました。紙の会社に行くために、ティッシュを買ったり、旅行がてら地方の工場を見てきたりもしました。映像・情報・通信の企業様が集まる国際展示会などにも行きました。

研修のお仕事では、どの業界も営業先になるので、色々なところに行けることが楽しかったです。

■お客さまの商品、実は○○だった!!

特に国際展示会に行ったときは、面白いと思いました。お客さまの会社が作っているものが、実は虫眼鏡でしか見えないくらい細かい5ミリくらいの電子部品だということや、日常的に使っている音声のシステムだということを知りました。会社の名前は知っていても、何を作っている会社なのか、実は知らないことってありますよね。

■とにかく具体的に、お客さまに感想を伝える

体験してきたら、お客さまにそのことを具体的にお伝えします。

「いつ、誰と、どこの店に行って、何をした、どうだったか」

また、「○○さん(お客さま)にお会いできたらいいな、と思って伺ったんです」と口に出すのもポイントです。どんなに話しベタでも、事実がありさえすればスラスラと話ができますし、会話も盛り上がります。
何より、お客さまの表情がいつもと全然違い生き生きとされるので、こちらも嬉しくなってどんどん話したくなります。

■営業が「お客さま」だとクレームが言いにくい?!

余談ですが、先日コンタクトレンズ製造会社のお客さまからこんな話を聞きました。


この前、ウチの会社に来た営業の人に、俺クレームを言ったんだよね。そしたら彼、しゅんとした顔で、帰りがけにぽろっと、うちのコンタクトレンズを使っているって言ったんだよ。
相当バツが悪かった! うちのコンタクトレンズを使っていたら、みんなお客さまだから。

「こちらがお客さまになってしまう」ことで、営業先との関係性って変わるものなんだと思いました。そういう意味でも、こちらが先にお客さまになってしまうことがおすすめです。

★中島の先輩からのコメント

お客さまのユーザーになるのは受注への近道ですから、ぜひ試していただきたいです。私の先輩も、わざわざ買い物に行ったり、行けなければホームページを見たりしているそうです。忙しくなるとなかなか実際に行くことができません。ホームページをじっくり見るのが有効です。財務諸表やキャッシュフローを見たり、お客さまのお取引先や株主情報を見たりもします。

とにかくお客さまのことを知って、悪いことはありません。積極的にお客さまのユーザーになりましょう。

 

2.先輩からの学び方と模索の仕方

私のマル秘営業テクニック、続いて先輩からどうやって仕事を学ぶかのご紹介です。

営業を始めた最初の頃、私はいろいろな先輩の商談に同行訪問させてもらいました。しかしながら皆レベルが高すぎて「真似できる気がしない・・・」というのが正直な感想でした。仕方がないので、先輩の商談からは、自分でもできそうなことだけを学び、あとは自分で考えてやり方を作っていくことにしました。

■まずはできることを真似る

先輩の商談を見るときは、まずは自分が真似をするつもりで見ます。動き方も話す内容も、まずは型から入ります。もちろん感覚的に目に焼きつけておくことも大切なのですが、しっかりメモも取っておきます。動き方も話す内容も、一度は言葉にするのが大切なことです。

注目すべき点を挙げてみますと、次のとおりです。

・お客さまと向き合う時の姿勢
・話す内容
・話す順番
・タイミング
・雑談の内容
・持ち物
・資料の工夫
・どのようなことを調べてあったか


全部真似すると考えると難しいです。ですから要素を細かくして、できそうなところだけ真似するという意識が大切です。例えば声の出し方だけ、資料の書き方だけなどです。
また、先輩と同行した帰り道では、とにかく色々なことを質問します。「先輩は後輩から質問されるのがうれしいものだ」と、ある先輩が言っていました。

■教えてもらったことはとりあえず全部試してみる

先輩から教えてもらったことや勧められたことは、一通り全部やってみます。大体は、最初はうまくいきません。しかし、ではどうすればうまくいくのかを考えるところから自分の工夫が始まると思います。

■「あ、そういえば!」のロールプレイングをする

私は雑談がすごく苦手でした。案内されて席についたところで、関係ない話をどう切り出したらいいのでしょうか。これを上司に相談してみたところ、こんなアドバイスをもらいました。

「資料を出すふりをして、思いついたように『あ、そういえば!』と言ってみればいいよ」

私は実際に、この場面をロールプレイングまでしました。そして、このアドバイスに正直半信半疑でしたが、とりあえず商談で試してみたのです。資料を出すふりをして、

「あ、そういえば!」


・・・と、そんなにうまくいくわけがありません。資料を出しながら「あ、そういえば! 先日実施すると仰っていた研修はどうでしたか?」と言ってしまいました。

「しまった!またさっそく仕事の話になってしまった!全然雑談ができていない!」その日の帰り道は、反省一色でしたけれども、私はここで次のように考えたのです。

・私的な話ばかりが雑談ではないのではないか
・やはり何を話すか事前に決めておかなければだめかもしれない
・最初ではなく途中で雑談できる方法はないか

■チャレンジを、先輩や上司は喜んでくれる

その日の結果を、帰ってから先輩と上司に報告しました。報告を聞いた上司が大笑いしました。まさか本当にやってみるとは思っていなかったようです。笑いながら「違う方法を考えなきゃね」とやさしく指導されました。結果的にうまくいかなかったのですが、私のチャレンジを、上司も先輩も結構喜んでくれたのです。

★中島の上司からのコメント

実際、中島のように内気な部下は、今回のようなことが多いのです。考え込んでしまいなかなか前に進まず、上司は「つべこべ考えずにやれよ・・・」とイライラするものです。

部下が新しいことにチャレンジするのは、上司にとってうれしいものです。特に自分がアドバイスした通りにチャレンジする部下はかわいいと思います。よって、チャレンジに対するフォローを、上司も先輩も大いにしてくれます。
中島のように内気な営業のみなさんに、この点を知っていただきたいです。ひとまずチャレンジすることをまずは心がけてください。その後、上司の支援も得て、自分のやり方を模索してみればいいのです。チャレンジして、上司の支援を得て、自分のやり方を模索しましょう!

3.業務知識が足りないときは、お客さまに教えてもらう

私のマル秘営業テクニック、続いて足りない知識をいかにして得るか、そのポイントをご紹介します。


■業務知識を得るにはお客さまに聞くのが一番?

「自分に業務知識がない」と悩む声がよく聞かれます。自分が知らない領域の話をいきなりされると何を質問したらいいかわからず困ります。これは、はじめはどの営業担当者にも必ず出る悩みだと思います。

業務知識には、次の2種類があります。分けて考えるようにしましょう。
①自分が売る商品についての知識
②お客さまのニーズ(状況や知りたいこと)


私の先輩たちは皆、「研修を受けたり自主勉強することは大事。だけどそれ以上に、お客さまに教えてもらえばいいよ」と言います。
先輩たちは、いろいろな業界から中途採用で入社しています。不動産業界や、IT業界など、研修とはまったく関係のなかった人たちです。皆、研修や教育のことなんて何一つ知らない状態から、お客さまにいろんなことを教えていただいたそうです。お客さまを通じて、研修の知識を得てきたのが大きいというのです。 これを聞いた当初、私は「お客さまにきくなんて、失礼ではないだろうか」という漠然とした不安を覚えました。しかしながら、その先輩の言葉を信じて行動しました。

■お客さまに「業務知識」を教えてもらう具体的な方法

では、どうやってお客さまから「業務知識」を得たらいいのでしょうか。そのポイントは、次の4つです。

①ホームページを活用する
②自社商品を知る
③「本当に勉強不足で申し訳ありませんが、教えていただけますでしょうか」と言う
④とにかくメモを取りながら真剣にきく

この4つのポイントについて、順番にご説明します。


①ホームページを活用する

最初はお客さま組織のホームページで、わかる範囲で興味があることを中心に調べていきます。まず対象の会社の概要ページを見て、売上高、利益額、社員数等を確認します。そのほか、自分が興味のあることや、話題にできそうな新しい商品やニュースリリースなどをチェックします。

個人的には、「やりがい」に興味があるので、お客さまの採用ページをよく見ていました。どういう楽しみがある人たちが働いているのか調べていきます。「○○そうな仕事ですね」と話ができます。ここでは、何か一つでも、自分の言葉で話せるようにすることがポイントです。「楽しそうな・大変そうな・やりがいのありそうな」などです。

②自社商品を知る

商談で話す内容について、次のことを考えて、答えを全部用意するようにしました。

「自分がお客さまだったら、何について質問をするだろう?」

話が出そうな部分だけ勉強していきます。それ以外に広げてしまうと、多すぎて難しくなります。だから、商談で話す内容は、自分が質問すると思うところだけにしぼります。当日の商談で、どうしても対応できない話が出たら、わかる範囲で質問します。あとは先輩や上司をあらためて同行し、再度お話を聞かせていただくようにします。

③「本当に勉強不足で申し訳ありませんが、教えていただけますでしょうか」と言う

こう言うと、お客さまは案外、親切に教えてくださいます。私がまだ若いので、仕方ないなというお気持ちなのでしょうか。お客さまの話は、下手に自分で調べるよりもわかりやすいものです。自由に質問もできるので、リアルな言葉でお客さまのことを知ることができます。

④とにかくメモを取りながら真剣にきく

メモはキーワードを逃すまいという勢いでとにかく全部取ります。私は、メモを取るのが下手なのです。きれいな文字ときれいな文章で残すことができませんが、その分とにかく全部メモを取っています。
また、商談は笑顔でとよくいいますが、こういうときは真顔で聞きます。うなづいたり、納得したり、「初めて知りました!」と感動したりします。そうしながらとにかくお客さまのお話を一生懸命聴きます。

■内向型営業が生かせる強みもある

私のような内向型営業だからこその強みもあります。とにかく一生懸命話を聞けること(話していただけること)が強みです。自分の頭で考えて、下調べができることも強みです。これを積み重ねていけば、少しずつですが、いろんな知識を蓄えていけるような気がします。
ただし、時には、これについて叱られたことも何度かあります。「こちらが教えてもらわなきゃいけないのにね」「勉強してから(電話を)かけてきて」と嫌味を言われ、電話を切られたりしました。それはそれでもちろんごもっともだと思って、その時はあきらめます。

★中島の先輩からのコメント

内向的なみなさんは往々にして、相手にとって「話しやすい人」ではないでしょうか。その特性を活かして、お客さまの中に支援者を作りましょう。年齢が高めの方の中には、教えられるより、教えたい人が多く存在します。そんな事情通の方の話はよく聞くようにしましょう。

まず、そんな支援者がいる先を1社訪問し、教えてもらいます。売れなくてもOKです。次の訪問先(2社目)では教えてもらった通り話すのです。内向的なみなさんの話しやすい人という特性は、必殺技に繋がるかもしれません。

 

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