【クレーム事例】ホーム利用者さまの補聴器はどこに 責任があるのは私たち?【介護施設】

事例集

今回のクレーム対応エピソード

ホームご利用者さまのご家族から、デイホームに電話がありました。
「父が『きのうショートステイで補聴器をなくしたかも』って言うんです。探してもらえませんか?」

しかし、昨日も今日も、敷地内で落としものは見つかっていません。
また、当のホームご利用者さまは物忘れがひどく、事実と違うことをおっしゃいがちです。

「補聴器の落としものはありませんでしたけど……。『ホームでなくした』というのは確かなんですね? ご自宅のどこかに置き忘れてたりしてませんか?」と尋ねたら、「父を疑うんですか? ホーム利用中になくしたんだから、そちらの過失じゃないですか?」と、そのご家族を怒らせてしまいました。(介護施設デイホーム勤務)

「責任の所在」より先に、気づかう言葉をおかけする

「どちらに非があるかわからない」クレームに対応する際に注意したいのは、「ほんとうにこちらに非があるのか?」ばかりを気にしてしまい、相手への気づかいが欠けてしまうことです。

たとえば今回のケースでは、お客さまが大事な私物をなくしてしまったことへの労りの前に、問いただすような事情確認の発言や、手を疑うような発言、「こちらの言い分」の主張が先走ってしまっています。

おおむね、クレームを寄せる方は、焦ったり困ったりして動揺している場合が多いです。
詳しい経緯やご要望をお伺いするのは、お客さまの気持ちが落ち着いてから。

「責任の所在」を気にかけ、「こちらの言い分」を主張するよりも、
まずはお困りの心情に寄り添い、共感の言葉をかけ、冷静になってもらうよう努めましょう。

労りを伝える声色で、相手の主張を復唱して「苦労を確かに受け止めた」と伝えましょう。

▼気づかう言葉をおかけするときは
●「大切な補聴器をなくされてしまったんですね。それは大変ですね……」(復唱・共感)
●「きのう、ホームにいらしたときに、補聴器をなくされてしまったかもしれないのですね。
補聴器の特徴など、探す手がかりをいただけますか?」(復唱・事実確認)

調査ののちの「折り返しの連絡」を提案する

このような場合には、その場で「責任の所在」について言い訳するのではなく、
「いったんこちらで確認してから、改めて連絡をさしあげる」とお伝えするようにします

ここでやりとりにタイムラグをつくることは、お客さまの気持ちを落ち着かせる効果もあります。

たとえば今回のケースでは、ひとまず落としもの探しのご依頼を請け、調査する旨を約束します。
そして一定時間をおいてから、続報として「内部調査の結果」「落としものの報告はなかったという事実」などをお伝えします。

「自宅に置き忘れている可能性はないか?」「もう一度、当人に話を聴いて、事実確認をしてほしい」といったことは、ある程度の時間をおいてから改めてお伺いするのが、適切なタイミングでしょう。

折り返し連絡は「できるだけ早く」が鉄則!

折り返しの連絡は、遅くなるほどお客さまの不信感を強めます
なるべく早く、連絡をさしあげるようにしましょう。

また、内部調査の結果については、たとえクレームをおっしゃる方の期待に沿えない結果となっても、必ず一報をさしあげます。問題を受け止め調査に動いたと明確にお伝えすることが、「真摯に対応してくれた」という安心感と納得につながっているからです。

なお、こちらの事情や主張を伝えるときは、過度に事務的かつ一方的な聞こえ方にならないよう気をつけると、聞き入れていただけやすくなります。

▼相手の期待に添えなかったときは
●「お役に立てず、ほんとうに申し訳ございません。」

【まとめ】今回のクレーム対応のポイントは……

●必ず、クレームを寄せた方の「心情」への共感を示し、お話をじっくり聴く。
●不満にじっくり耳を傾けてから、「こちら側の主張」を伝える。
●「こちら側の主張」や「どうにもならない事実」を伝えるときは、「ジャブ」を打つように!
●折り返しの連絡は、絶対に後回しにしない。

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