「顧客中心の価値創造」に本気で取り組みたい方に
「顧客を中心にものを考える」ことは、当たり前のようで、実践するのはなかなか難しいものです。嗜好や欲求が多様化した現在では、市場調査や市場分析といった従来型の手法だけでは、本当の意味での「顧客価値」実現が困難になりつつあります。”市場全体”を捉えようとして描いた顧客像は、大衆が皆同じ欲求を持っていた時代には通用しましたが、現在ではあまり有効とはいえません。一方で、個性化した市場に対応して世界中の”共通する性格や行動特性を持つ”顧客に統計的にアプローチするには、多大な費用と時間がかかるでしょう。
そこで、近年、人間中心アプローチに基づくデザイン思考、エスノグラフィー、ペルソナやカスタマージャーニーマップといった新たなマーケティング手法が、顧客の生活の豊かさに貢献するものとして急速に普及しています。これらの手法によって、特定の顧客像を明らかにしてその特性を定義し、これに当てはまる人々や顧客に満足を与えることが可能となります。製品やサービスにおける差別化のポイントが「技術」や「コスト」から「顧客経験」へと大きくシフトする中、顧客経験全体を捉えることが非常に重要です。
このコースでは、自社のビジネスをどのように「顧客の時代」に適応させていくべきか、そのためにまず顧客経験とは何か、ビジネスにおいて顧客経験がなぜ重要か、といった基本となる考え方をご紹介します。そのうえで、顧客経験価値に焦点を当てて提供すべき顧客経験を理解し、これまで誰も気づいていなかった核心をついた解釈(インサイト)を定義します。そのインサイトを基に、アイデアを出し、それらを統合する方法を、実践で使える具体的手法を通して学びます。









