この度、当社事業および業績の現状について、2026年1月26日(月)の26年9月期第一四半期決算発表以降に投資家のみなさまからいただいたご質問に対し、当社代表取締役執行役員社長舟橋孝之の考えをまとめましたので、お知らせいたします。
■26年9月期第一四半期業績について
1.1Q業績が前年比7%増と弱かったのは外部環境が変化したのか?
外部環境は変化していません。私自身、11~12月で100社訪問しましたが、お客さまのニーズは変わっていない、むしろ増えていると考えます。当社の掘り起こしが不十分であったことが良くわかりました。もちろんDXのニーズは根強いものの、人事評価、評価制度、メンター、コミュニケーション強化など従来からのテーマも強く求められており、既存サービスに対するニーズの強さを改めて感じています。
業績が弱かったのは内部要因、私の戦略ミスが主因です。1つ目の内部要因は、大企業のデジタル関連のニーズに注力しすぎ、業界随一の教育コンテンツの幅広さを活かした提案ができていませんでした。顧客ニーズを丁寧に拾って25年9月期3Q、4Qに既存サービスも含め、提案を強化していれば、もっと売上が確保できたはずでした。よって、今期から徹底的に提案金額を増加させています。
2つ目の内部要因は公開講座の売上総利益増を狙って、設定数を絞ったのが裏目に出て全体の受講者数が増えず、売上が振るいませんでした。2Qから設定数を2割増やした結果、1月の公開講座受講者数は前年同期比11%増に回復しています。加えて、一部講座で価格改定を実施したため、受講者増以上の売上増になっています。
上記に加え、全事業を通じて、前期の採用増による新規営業担当者のOJTに時間をかけてしまったという要因もあります。
ただ総合すると、売上は計画比で2億円未達でした。
2.1Qの営業利益が前年比4%減になったのはなぜか?
今回営業利益が不足した主要因は、前期から新卒、中途採用を大幅に強化した結果人件費が増加したためです。生成AIの強化など新規事業の強化および、今後継続的に、ベテラン女性社員が毎年10名以上ライフステージの変化で一時的に抜ける見込みのため、採用を強化しました。
近年営業利益が強かったのは、採用難により、人件費が伸びなかったことも理由となっています。2~3年前から安定的に採用できていれば人件費増を平準化できたはずですが、26年9月期にしわ寄せがきてしまいました。ただ、人件費は時間の経過とともに吸収できると考えています。
なお、動画・eラーニングを中心とするその他事業では、売上総利益が14百万円増(前年同期比5%増)と、価格改定の効果も出てきています。ただ総合すると、営業利益は2億2千万円未達でした。
■営業全般の拡大策について
1.緊急売上対策チームの組成について、具体的な活動状況は?
本社ベテランと新人・若手で緊急売上チーム(23名)を組成しました。研修営業を学びつつ、新規開拓営業を強力に進めており、まずは26年4月の新人研修の獲得を推進中です。効果は3Q(26年4月)に出ると想定しています。
2.今回提案金額がKPIに追加されたが、この背景は?
提案量と提案金額が近年不足しており、併売力が弱くなっています。お客さまの課題を幅広くお話しいただき、1商談あたりの提案金額をアップさせる施策を25年11月から実施しています。その結果、1Qは提案活動が活発化し、提案金額は前期比1.8倍となりました。
提案金額を重要指標として2Qの1月から月次KPIとして開示するとともに、今期目標を500億と設定しました(1Q説明資料P.15参照)。これにより今期及び来期の売上を盤石にしたいと考えています。こちらも効果は3Q(26年4月)以降に出ると想定しています。
3.生成AIの社内の活用状況は?
26年1月下旬より、自社開発の営業システム「Plants」に自社ノウハウで生成AIエージェントを組み込み、提案機能を大幅に強化しました。多様なコンテンツから各社の課題に応じた提案を複数作成することが可能になり、提案力はアップいたしました。今後はこの機能を活用し、多面的な提案を迅速に実施し、売上向上を狙っていきます。
■事業別の状況
1.講師派遣型研修事業の業績拡大策は?
①EB売上対策~担当者を拡大すると同時に社内競争をつくる
EB(エンタープライズ、大企業マーケット)は各部署で教育予算を持っていることが多いですが、これまで当社側の担当者は1名でした。特定部署の大型案件の進行中はその対応にかかりっきりになり、他部署への追加提案ができていませんでした。そこで、体制を変更しました。緊急売上チーム(23名)や、EB攻略に巧みなメンバーで構成された大企業新規開拓チームのメンバーが、提案を強化し受注部署を拡大しEB売上の回復を狙います。効果は3Q(4月)以降に出ると想定しています。
②DXの成長力向上対策~生成AIを中核に中堅企業、大企業の部門課題に対処する方針
DXドメインの売上は前年同期比で17%増と引き続き成長していますが、計画していたよりは成長率が低い状況にあります。案件が小型化しているのが主因です。ニーズが大企業から中堅企業、企業全体から部門向けに変化し、また内容も、DXや生成AIに関する基礎知識の習得から、生成AIを業務に活用する、より複雑な込み入ったAIエージェント開発支援にシフトしています。ニーズに応じた教育コンテンツ開発を加速させ、成長率を回復させる方針です。
2.公開講座の業績拡大策は?
公開講座は、お客様のニーズに徹底して向き合うことで業績を拡大していく方針です。前期の反省を踏まえ、来場型を中心に開催数を増加させ、受けたい時にすぐ受講できる利便性を強化していきます。例えば、必ず希望日程で受講したいというニーズやレアな研修ニーズには、採算の取れる価格に変更した上で少人数でも開催いたします。これまでは新人研修など一部講座で航空会社のようなダイナミックプライシングを導入していましたが、導入範囲を広げ、需給に応じ柔軟な価格設定をしていく所存です。加えて、研修会場のグレードアップ、講師派遣と同等の事前課題実施など受講者の満足度と教育効果を上げる施策を実施し、全体の売上増、利益増を狙っていきます。
3.ITサービス事業の状況は?通信費の上昇にはどう対処するのか?
リカーリングは安定的に成長しているがカスタマイズ案件売上は伸び悩んでいる状況です。大規模導入案件は、LMSの普及拡大に伴い減少していますが、「Leaf」は魅力的な機能が豊富なため、訴求ポイントを変えれば拡大は可能と考えています。「Leaf」にAI関連機能の実装で値上げと売上増を狙っています。
4.その他事業は今後どうしていくのか?
1Q売上は前年同期比で微減ですが、動画・eラーニングの価格改定効果により売上総利益は14百万円、前年同期比5%増加しました。今後、動画・eラーニングとコンサルを伸ばしていきたいと考えています。オンラインセミナー代行はニーズが減少しているので、対面型研修の運用支援などを増やしていく方針です。
5.公共分野の案件状況と進捗について
25年9月期は、北海道、千葉県、神奈川県にて、大型の研修一括受託案件を獲得し、売上が大きく伸びました。それらの公共案件は複数年契約であり、4月以降も継続しています。一方で、小型案件を十分に獲得できていない点が課題となっており、官公庁へは純粋な教育ではないサービス、例えば地場企業の人材育成や採用支援などを積極的に提案していく所存です。
■今期・中計の業績、競争環境などについて
1.今期の通期業績は実現可能か? 上期(1H)の業績達成見通しはどうか?
今期の営業利益68億円実現を目指して、各施策を推進しています。
なお、上期(1H)に関しては、3月の動画・eラーニングの駆け込み需要と「Leaf」のカスタマイズ案件次第であり、現時点では予想の変更はありません。
2.中計に1Q業績は影響するか?
中計に関しては1Q業績を踏まえ、計画達成に向け3つの点でポジティブであると考えています
①動画・eラーニングが値上にもかかわらず、5%利益率をアップさせた。これにより、全社で値上げに積極的になってきている
②生成AI技術者やコンサルタントが50名超えるまで増加。教育サービスとしてのAI関連研修だけでなく、AIアプリケーション新商品の「AI-OJT」の顧客評価も高い状況です。またAIによる営業部門や管理部門での業務改善も順調に進行しています。AIで売上増とコストダウンのチャンスが増加
③人の悩みはAI時代でも変わらず、既存研修サービスの競争力が高いことが改めて分かった。適正な価格で積極販売し、デジタル以外も売上増を目指す
3.生成AIが教育やトレーニングをつぶすというマーケットの見解があるがどうか?
生成AIの登場で教育やトレーニングが減少するのではないかという見方があり、当社の今後の業績が厳しいと思われている中で今回減益となったため、株価が影響を受けているのが現状です。
教育分野でAIが代替する分野は学校教育の様な知識付与的な教育であり、社会人向けに行動変容を促す教育を主とする当社への影響は軽微と考えています。むしろ、生成AIの使い方を教えたり、生成AI活用を組織に定着させる教育のニーズは増加しています。加えて、当社のAI技術力で知識付与型教育に参入する余地もあると考えており、環境変化に乗って成長しようと考えております。
とはいえ、AIが味方であることは、当社が売上を伸ばして証明するしかないことも、グループ全体で理解していますので、とにかくまずは足元の業績を改善していくことに注力します。
4.競争環境について~競合が伸びてきているから、大きな成長ができていないのではないか?
新しい研修会社が出てきて、活発に活動するのは市場開拓コストを分担してくれる企業が増え、マーケットが広がっているのでありがたい面があると捉えています。ただ、一部廉価な研修などはシェアを奪われている側面もあるので、テーマや商材ごとに、細かく丁寧に対抗していきます。
■株主還元・経営姿勢
1.社長個人の自社株買いがあったが?
1月28日に舟橋個人による1億円の自社株買いを発表しました。当社の事業成長への強いコミットメントを行うためと、当社の成長を望むステークホルダーの皆様と気持ちを共有すべきと考えたことが理由です。施策のスピードアップをはかり事業の着実な成長を実現して参ります。
2.社長にとっての上場の意義は何か?MBOは考えないのか?
上場しているからこそ成長できると考えています。上場していないと成長への意欲が弱くなります。投資家のみなさまの声を引き続き成長のエンジンにしていく所存です。なお、業界トップシェアが狙えるようなMBOなら、検討の余地は充分あります。

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