2026.08.19 ニュースリリース

「不登校の子どもの保護者における仕事と育児の両立支援の実態調査」結果を発表 ~人事に相談した社員の離職傾向は4.8% 職場環境整備に課題~

「不登校の子どもの保護者における仕事と育児の両立支援の実態調査」結果を発表 ~人事に相談した社員の離職傾向は4.8% 職場環境整備に課題~

 「教育」と「IT」の力で組織の課題解決を支援する株式会社インソース(駿河台本社本部:東京都千代田区、代表取締役執行役員社長:舟橋孝之、証券コード:6200、以下「当社」)の100%子会社である株式会社インソース総合研究所(本社:東京都港区、代表取締役社長:藤本茂夫、以下「IRI」)はこの度、不登校の子どもをもつ社員から、仕事と育児の両立について相談を受けたことのある企業の人事担当者・経営者を対象に実施した「不登校の子どもの保護者における仕事と育児の両立支援の実態調査」の結果を公開しましたので、お知らせします。
 本調査は、不登校の子どもの保護者における仕事と育児の両立支援の実態や、企業の人事部門における課題等を把握することを目的として実施しました。


■エグゼクティブサマリ(Executive Summary)
 本調査では、不登校の子どもを養育する社員の就業継続には、雇用形態や職種といった労働条件や業務特性、フレックス制度や在宅勤務等の柔軟な働き方を支援する制度の利用しやすさといった労働環境、外部支援への接続状況が大きく関わることが示唆されました。
 
 当事者から相談を受けたことのある人事担当者によれば、相談した人の離職傾向は4.8%にとどまる一方、非正規雇用やシフト・現場職では休職・離職の割合が高い傾向がみられました。また、両立支援制度は整備されていても、実際に「利用しやすい」環境であるかどうかが就業継続と強い関連があることが確認されました。
 さらに、スクールソーシャルワーカー等の外部支援につながる場合には就業継続の割合が高い傾向がある一方、接続が不十分な場合には休職・離職につながりやすい傾向もみられました。ただし、比較的軽度の段階で支援につながるケースと、状況が深刻化してから支援が必要となるケースの違いを反映している可能性もあり、個々の相談内容や社員・家庭の状況に応じた支援のあり方を検討することが重要です。

 企業には、制度整備にとどまらず、社員が安心して相談できる体制づくり、初動対応の標準化、制度を実際に利用できる職場環境の整備が求められます。あわせて、企業単独ではなく、行政・教育機関等の外部支援と連携しながら支援体制を構築することが重要であると考えます。

■調査概要

調査名 不登校の子どもの保護者における仕事と育児の両立支援の実態調査
調査目的 不登校の子どもの保護者における仕事と育児の両立支援の実態や、企業の人事部門における課題等を把握することを目的として、調査を実施した。
調査対象 ・スクリーニング調査 1,267人対象
企業の人事部門に所属する会社員(正社員)および経営者・役員。そのうち、有効回答数は698人
・本調査 330人対象
スクリーニング調査の有効回答者698人のうち、企業の人事部門に所属する会社員(正社員)および経営者・役員で、過去12か月以内に不登校の子どもを育てる社員から、仕事と育児の両立について相談を受けたことのある人。そのうち、有効回答数は322人
調査期間 スクリーニング調査 2026年3月3日~3月16日
本調査 2026年3月24日~4月6日(調査時点:2026年1月1日現在)
調査方法 調査会社モニターを用いたインターネット調査
調査実施主体 株式会社インソース総合研究所

■本調査の主な内容
1.不登校の子どもを養育する社員への対応は「例外」ではなく継続的な人事課題
 不登校の子どもを養育する社員からの相談を受けた人事担当者は約半数にのぼり、複数件の相談が発生している企業も多いことが確認されました。こうした相談は一過性のものではなく、企業において継続的に対応が求められる人事課題となっていることが示唆されます。一方で、相談が人事部門に届かないケースも多く、支援ニーズが潜在化しやすい状況も明らかとなりました。

2.制度は整備されているが「利用しづらい」―就業継続は運用次第
 相談者の勤務への影響として、突発対応や日中の見守り、通院対応等に加え、社員本人の疲弊やメンタル不調といった問題が幅広く確認されました。フレックス制度や在宅勤務等の制度は一定程度整備されているものの、「制度はあるが利用しづらい」との回答が多く、制度の有無だけでは対応が不十分である実態がうかがえます。相談の結果として、離職に至るケースは4.8%と相対的に低いものの、短時間勤務や役割変更を伴う就業継続のケースが多く、従来どおりの働き方を継続しているケースは限定的です。

3.人事での対応は属人化傾向にあり、プライバシーへの配慮の難しさも
 相談対応については、相談経路や初回対応、対応フロー、役割分担等は企業ごとにばらつきがあり、標準化された対応の仕組みは十分に確立されていない状況です。一方で、現場での課題として、個別配慮と評価との整合性の難しさや、情報共有不足/過多による不信感やプライバシーへの懸念を挙げた人も少なくなく、業務面以外の課題の存在も明らかとなっています。

4.外部支援は「案内してもつながらない」―複合的な要因が影響
 外部支援との連携については、多くの企業で一定の案内は行われているものの、実際に継続的につながる割合は限定的であり、接続状況にはばらつきがみられました。特に、相談者本人の抵抗や時間的制約、支援機関の利用しにくさといった要因が大きく影響しており、企業側の取り組みだけでは解決が難しい構造が明らかとなりました。


■今後の展開
 本調査結果を踏まえ、子どもの不登校を理由とする保護者の離職との関連性の高い要素について検討するとともに、大学と連携した講座の実施を予定しています。講座の詳細は、当研究所および当社ウェブサイト等で順次ご案内します。
 また当研究所では、引き続き、経営・組織・人材・業務を横断する変革テーマとして、関連する調査研究、コンサルティング、教育支援を一層強化し、企業の経営課題および社会課題の解決に資する知見の提供を通じて、社会に貢献してまいります。

■調査報告サマリー版ダウンロード
 本調査報告サマリー版は、IRIウェブサイトよりダウンロードいただけます。
 URL:https://insource-ri.co.jp/research/1470/

■株式会社インソース総合研究所
・所在地:東京都港区新橋2-5-5 新橋2丁目MTビル3階
・設立:2025年4月18日
・代表者:代表取締役社長 藤本 茂夫
・資本金:100百万円
・事業内容:調査・研究事業、コンサルティング事業、大学連携講座、産学連携プロジェクト
・URL:https://insource-ri.co.jp/

以上

お問合せフォームへ

  • インソースグループ統合報告書
  • 生理の貧困対策支援プロジェクト