研修担当者

新人研修のカリキュラム決めを伝授します(前編)

目次

"現場"で本当に必要なスキルを取り入れる

新入社員研修の最大の目的は、新人に「社会人・会社のメンバーとしての自覚を持たせる」ことと、「現場で即戦力になるメンバーにする」ことです。
ビジネスマナーや「報」・「連」・「相」などの仕事の基本の話は、新入社員研修の定番です。

「基礎的」な内容は誰がやってもほぼ同じですが、名刺交換の場合、講師は「いかにきれいに」渡すかを教えがちです。しかし、特に営業の現場では、お客さまに「きれいに渡す」ことより、「相手より先に渡す」ことが勝負になってきます。「型通り」の研修をこなしても、現場で必要とされるレベルをクリアしていないと、新入社員は即戦力にはなりません。名刺交換が怪しい新人は、とてもお客さま先に同行させられません。現場の部長クラスの方に、新人が必要なスキルをヒアリングしてカリキュラムを決めてはいかがでしょうか。

新入社員が何を学べば効果的?~OAスキル・ビジネス文書スキル

現場で必要とされる能力は各部署で違います。しかし、エクセルやワードなどのOAスキルは、当たり前すぎて軽視されがちですが、一人残らず全員に基礎的な能力を身につけさせたいスキルです。
どの部署でも必要なので、これができると現場は喜びます。

また、入社すれば新人でも「議事録」や「報告書」などの ビジネス文書を書く機会は多くなります。その意味で最も「現場で"すぐに役立つ"」能力は、OAスキル以外では「ビジネス文書」といえるかもしれません。

また、「部下が要領を得た報告ができない」という話をよくお聞きします(例えば、自分が見聞きしたことを、そのまま時系列で述べてしまい、結局、何が言いたいのかわからない・・・など)。的を射た報告ができるようになるためにも、要点をすばやくつかむ「ビジネス文書」の能力は必要です。

新人に欠けていることは、はっきり教えてあげる~「時代が変わった」で済まさない

現代の若者は総体的に"自分"の成長には関心がありますが、"組織"や"社会"のためという意識が稀薄です。「時代が変わったな」で済ませがちですが、欠けている「組織人」、「社会人」としての意識を、会社側が新人にはっきりと教えてあげるべきです。

ルールの遵守
ここでいう「ルール」とは、お客さま、お取引先、上司、先輩と共に仕事をしていくための組織のルールです。

判断基準の習得
上司や先輩と同じ判断基準を持つことは現場で自立するために重要です。
Q(Quality、お客さまが満足する品質)
C(Cost、物品費、人件費)
D(DeliveryDate、納期)
R(Risk)
S(Sales mind)
この5つの判断要素は仕事をするうえでの基礎となるので、必ず伝えましょう。

職場でのコミュニケーション
上司や先輩から様々なことを教わったり、一緒に仕事を進める場合、「積極的に質問する」、「質問の後は感謝」「礼儀をわきまえて質問」など、聞き上手になることも必要です。「使っていない会議室の電気を消す」「コピーやプリントなどの紙1枚のコストにも気をつける」など、細かいことまできっちりと説明しましょう。

また、最近の新人は「明確な課題を与えると非常にまじめに取り組むが、受身で積極性がない」、「困難に遭遇すると、すぐに答えを求めたがる」 ・・・などのマイナスの特徴ばかりがクローズアップされがちです。しかし一方で、新人は「まじめで勉強好き、学ぶことに積極的で自分磨きに熱心である」という長所もあって優秀な人材が多く、"教育対象"としては、大変やり甲斐がある人材でもあります。

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