研修担当者

新入社員にワークライフバランスの本来の定義を伝える

仕事とプライベートでは「プライベートを優先させたい」、「仕事とプライベートの調和を保ちたい」新入社員が多いといわれます。
一方、売り手市場といわれるなか希望の企業に就職した新入社員は、仕事への意欲をもって「出世したい」「出産後も仕事を続けたい」と考えているようです。
内閣府 仕事と生活の調和推進室 「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)レポート2017」)

一般に仕事かプライベートかどちらかに偏りがちですが、本来ワークライフバランスとは「仕事と生活の調和」をいいます。つまり仕事の向上から始まる生活の充実との好循環による相乗効果が、実りある人生をもたらす、とする考え方です。
では、冒頭のような新入社員の志向をどのようにガイドしたらよいのでしょうか。

目次

視界を広げるサポートをする

社会に第一歩を踏み出したばかりの新入社員は、希望と不安の中で緊張しています。本人は意識していなくても、新しい環境の中で「今」と「自分」しか見えていないことがほとんどです。
視界を広げ、俯瞰で考えるためのサポートのために、社会や自社の現状を事前にまとめておくとよいでしょう。
「プライベートが少なくなるなら転職も辞さない」新入社員にも、「この会社で好きな仕事をして出世したい」新入社員にも、まずきちんとワークライフバランスの本来の定義、考え方と自社の現状を伝えることが大切です。
以下は社員全員で共通認識としておきたいことです。

ワークライフバランスの考え方

1. ワークライフバランスの定義:
仕事VS生活ではなく、仕事の向上から始まる生活の充実との好循環による相乗効果である。

2. 長期的な視点の必要性:
どの世界でも、まずは仕事の習熟が大前提。ワークライフバランスは、ライフサイクルまたはアクシデントや価値観・環境の変化によって変動する。バランスは一定ではない。

3. 政府の支援:
個人的な事情や環境の不備などから、仕事と生活の両立が難しい人への支援の根拠となる施策がある。

4. 企業が導入する目的:
・企業の社会的信頼度の向上
・優秀な人材の確保
・労働生産性の改善
・社内のモチベーションアップ
・社員の私生活の課題解決のサポート
・積み上げたキャリアの保全
など。

5. 自社で導入している取り組み:
支援策とその条件や注意点、協力体制など。

さまざまな話を聞くチャンスを設定

新入社員は新社会人でもあります。
ビジネスパーソンとして、社会人としての認識や責任を確認しておくことが大事です。
先ず内定前に自社の規則以外のルールや慣習、実態などを説明しておきましょう。
内定後は、社員から業務の流れや社内の雰囲気などを聞くことを学生にすすめます。できれば、場の設定にも協力します。

どんなワークライフにも欠かせない「配慮」

各社員が望むワークライフバランスを実現するうえでの大きな課題は、支援を受ける側の遠慮・心苦しさ・引け目などの心理的な障壁と、周囲の人々の迷惑や負担増への現実的な不満です。会社全体のこととして協力し合うためにはコミュニケーションが欠かせません。
根底に思いやりや感謝の気持ちがあって、初めてワークライフバランスが機能します。
ワークライフバランスは長い人生に起こる様々な課題の対応策でもあります。
新入社員も率先して協力することが、ワークライフバランスの成功と持続・浸透に繋がることを、きちんと伝えておきましょう。
以下はポイントの一例です。

1. コミュニケーションを密にする(挨拶を欠かさない)
2. 仲間としての共通意識をつくり出す(お互い様のいたわり合い)
3. ランチなどで上下関係なしの人間関係を育てる

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