【クレーム事例】バッグの修理ミスが原因でクレームに【アパレルブランド】

事例集

今回のクレーム対応エピソード

5年前に当店で購入したバッグをなるべく早く修理してほしい、というお客さまがお店のカウンターにいらっしゃいました。そのバッグは長く使い古され、たいへんお気に入りのお品だったようです。

1週間後、修理したバッグの仕上がり具合をご確認いただいたものの、「何ですか、これ......。こんな仕上がりなら、このバッグはもういりません」と、お客さまを深く失望させてしまいました。

改めて調査をしたところ、その原因は修理ミス。たしかに、ご購入時の原型と比べると、修理後の仕上がりが違っていました。無償での再修理を提案し、なんとかご了承いただけましたが、最後までご迷惑をおかけしてしまいました......。 (アパレルブランド勤務)

まず真っ先に、丁寧にお詫びを申し上げる

「こちら側のミスがクレームの原因である」という、残念ながらよくあるパターン。こちらにミスがあるのですから、当然、謝罪することから始めます。

お詫びを申し上げる段では、単に「申し訳ございません」と繰り返すばかりではなく、以下のようなフレーズを盛り込むのが望ましいでしょう。

▼フレーズ例
当社を信頼いただき、大切なお品をお預けいただいたにもかかわらず、当方の修理ミスでご迷惑をおかけしてしまいました。誠に申し訳ございません。」

ポイントは下線部です。「お客さまの信頼」「ほかに変わりのきかない大切な品」というかけがえのないものを損なってしまったこと、そしてその事実を当方が十分に承知していることを、言葉にして伝えるのです。

いかなるクレーム対応でも、「相手が不快に感じていること」を言葉にして復唱し、当方が気持ちを確かに受け止めている、とはっきり伝えていくことが不可欠です。また、お詫びする際には、一言一句の声色、それを言うときの表情や態度など、全身で「申し訳ない」という気持ちをお伝えします

原因究明の調査を行い、その結果を報告すると約束する

また、今回のように当方のミスを原因とするクレームが起きた場合は、「なぜ、このような事態が起きてしまったか?」を調べる原因究明とそのご報告が、クレーム対応のプロセスにふくまれます。

お詫び申し上げる段では、一刻も早く原因究明に動くためにお時間をいただくこと、調査結果をなるべく早くご報告することをお伝えしましょう。

社の方針や状況にもよりますが、多くの場合、ここから先は本部のしかるべき責任者・関係者に対応をバトンタッチすることになります。「調査報告書」などの説明資料とお詫びの品などをお持ちして、責任者がお客さまの元へ謝罪と説明をしに行きます(お客さま側が訪問や品物のお受け取りを辞退されるようであれば、それを尊重します)。

何にせよ、ここでおさえておきたいのは、「クレームが発生した経緯を説明するのは、しっかりお詫びを申し上げた後で行う」ということです。このタイミングを見誤ると、いくら言い方が適切でも「言い訳」と解釈されかねません。

「再発防止策」についても必ず言及する

クレーム対応で行うべき「お詫び・社内調査・ご報告」の3項目とあわせて、さらに忘れてはならないのが、「クレーム再発防止のため、全社的に対策を取る」と約束することです。

「組織として本件の発生を重大に受け止め、再発防止に取り組む心積もり」と「再発防止のため、具体的にどんな対策をとるのか」までを、はっきりと言葉で伝えてください。さらに、たとえば「修理フローのチェック体制を見直し、チェック項目を増やすことにする」など、具体的な対策方針までをお伝えするようにします。

今回のケースなら、ひょっとしたら受付票や修理依頼書に改善すべき点があるのかもしれませんし、チェック体制や取り次ぎ体制に不備があるのかもしれません。もちろん、「うっかりミス」が原因だったのかもしれませんが、人は必ずミスを犯すもの。検討すべきは、「そもそもミスが起きない(ミスが起きても気づくことができ、カバーができる)仕組みづくり」だといえます。

たった一度や二度のミスなら、対策や調査に時間をかけるのなんてムダ? ほんとうにそうでしょうか。

二度とトラブルが発生しないように調査と改善に時間を費やすほうが、同じ問題が再発し対応に追われて社会的信用を失うリスクを負うよりもずっとマシです。クレーム対応におけるリスク対策の考え方のキホンは、「二度あることは三度ある」だけでなく「急がば回れ」です。ぜひ、肝に銘じておきましょう。

【あわせて読みたい】
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