Python学院
メールマガジンバックナンバー

vol.22

  • コツ・知識
  • メールマガジン

Anacondaとは?Pythonのプログラミング環境を一括でインストールできるディストリビューション(パッケージ)について

今回のテーマは 「Anacondaとは?Pythonのプログラミング環境を一括で インストールできるディストリビューション(パッケージ)について」 です。

(約5分で読めます)

~~~~~~~~~目次~~~~~~~~~
1. Anaconda(アナコンダ)とは
2. Anaconda (アナコンダ)のメリット・デメリット
3. Anaconda(アナコンダ)に含まれている主なライブラリ・パッケージとその内容
4. Anaconda (アナコンダ)のインストールについて
5. おわりに
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



1. Anaconda(アナコンダ)とは

Pythonの「Anaconda(アナコンダ)」というサービスはご存じでしょうか。
Anacondaとは、Pythonでプログラムを作成する際によく用いられる 複数のライブラリを、1つのパッケージとして一括で管理・インストール することができるディストリビューションのことです。

ディストリビューション
複数のソフトウェアやツールなどを、ひとつのパッケージにしたもののこと。

通常、Pythonを使い始める際にはダウンロードサイトよりインストールする方が多いと思います。
【参考】プログラミング言語「Python」ダウンロードとインストール方法(Windows10版)
https://www.insource.co.jp/python-gakuin/reading-material/vol13.html

この標準的な方法でインストールを行う以外に、Anacondaを使用することでもPythonを使うための環境をインストールすることができます。

Anacondaは、Pythonでプログラミングを行う際に よく用いられるライブラリを一緒にインストールできるため、非常に便利です。

しかし、Anacondaにもデメリットが存在します。 次に、Anacondaと標準のPythonの違いについてご説明します。


2. Anaconda (アナコンダ)のメリット・デメリット

それでは、Anacondaメリットとデメリットを、標準のPythonと比較しながらお伝えします。

【メリット】Anacondaはデータサイエンスに強いライブラリなどを一括でインストールできる


先ほど記載した通りAnacondaは、 Pythonでプログラムを作成する際によく用いられる複数のライブラリを、 1つのパッケージとして一括で管理・インストールすることができるツールです。

加えて、データサイエンスに強い、という特徴もあります。
データを分析する際に、よく利用するライブラリが 初めからインストールされているためです。

一方、標準のPythonであれば、インストールした際には標準ライブラリ以外は、 何も含まれません

標準ライブラリ
Pythonをインストールした際に一緒にインストールされるライブラリのこと。
(日付やファイル操作を行うことができるライブラリなどが、標準的にインストールされる)

例えば、標準のPythonが「ゲーム機の本体だけ購入した状態」で、 Anacondaが「ゲーム機本体だけでなく、初めからたくさんのソフトがついている状態」 のようなイメージです。

そのため、標準のPythonであれば、後から何かライブラリが必要である、 ということが分かった場合、自分でインストールする必要があります。
またライブラリのインストールは、比較的エラーが発生しやすい作業です。 そのため、プログラミング学習を始めたばかりの多くの人が、躓く部分でもあります。
つまり、Pythonで「データ分析や機械学習を行いたい」という目的がすでにある場合は、 初めからデータ分析に強いツールを一緒にインストールできるAnacondaを インストールするのがおすすめです。

【PR】データ分析を学ぶのにオススメの研修はコチラ

【デメリット】Anacondaは一緒に便利なツールをインストールできる分、必要となる容量が大きくなりすぎる


一方で、Anacondaは一緒に便利なツールやライブラリをインストールするため、 どうしても必要となる容量が大きくなります。
PCのスペックによっては、インストールに多くの時間がかかったり、 動作が遅くなってしまうケースも発生します。

加えて、プログラミングを始めたばかりの人であれば、Anacondaと一緒に インストールされた便利ツールやライブラリのほとんどを、全然使っていない というケースもあります。

そのため、初めからデータ分析に使う目的で、かつどんなツールやライブラリが 一緒にインストールされるのかについて、あらかじめ確認したうえで、 「おそらくこのツールも一緒に使うことになるから、初めからAnacondaで インストールしておこう」と判断することが理想的な流れです。


3. Anaconda(アナコンダ)に含まれている主なライブラリ・パッケージとその内容

では続いて、Anacondaにはどんなライブラリが含まれているのか、ご紹介します。

Jupyter Notebook(ジュピター・ノートブック)

ブラウザ上でプログラミングを行うことができるツールです。
また1行ずつコードを実行しては結果を確認することができる対話形式であるため、 非常に使い勝手がよく、学習を行いやすい環境となります。

JupyterLab(ジュピター・ラボ)

Jupyter Notebookの進化版のようなイメージです。
基本的な操作感などは同じですが、できることが増えているためより便利になっています。 例えば、複数のプログラムファイルを同画面で開けるようになったり、 細かな設定で自分好みのツールにできたり、といった例が挙げられます。

NumPy(ナムパイ)

数値計算を効率的に行うことができるようになります。
データ分析や機械学習においては、膨大なデータ量を処理することになるため、 1件ごとの処理スピード向上が非常に重要です。

scikit-learn (サイキットラーン)

機械学習を簡単に行うことができるようになります。
機械学習を行いやすくなるだけでなく、機械学習の練習のためのサンプルデータが 大量に用意されている点も、人気の理由の1つです。

pandas(パンダス)

データ分析を簡単に行うことができるようになります。
特に、表形式のデータを扱うことが得意です。 Excelで管理されているデータと非常に相性が良いです。

matplotlib(マットプロットリブ)

表やグラフなど、データの可視化が簡単にできるようになります。
非常に幅広いグラフの描画が可能で、データ分析を行う際に頻繁に利用されます。

そのほかにも、かなり大量のライブラリ、パッケージが含まれています。


4. Anaconda (アナコンダ)のインストールについて

Pythonと一緒に、いろんな便利ツールをインストールできるAnacondaですが、 そのインストールは非常に簡単です。
一般的なPC上のアプリケーションをダウンロードしたことがある方であれば、 特に躓くことなくインストールできると思います。

以下の公式ページから、ぜひインストールしてみてください。
https://www.anaconda.com/products/individual


5. おわりに

ここまでPythonのプログラミング環境を簡単に構築できる Anacondaというサービスについて説明しました。
「データ分析」や「機械学習」などを学習したい、という目的が明確にある場合はAnaconda、目的は不明確だがPythonを触ってみたいという場合は標準のPythonをインストールをすることをおすすめします。
ぜひ、ご状況に合わせてインストールしてみてください。

また、Anacondaや標準のPythonのインストール・環境構築方法に不安がある場合や、 より効率的に業務改善に活用したい場合は、ぜひ弊社の以下の研修もご検討ください!
Python学院~基本文法編/プログラミング未経験から業務への活用方法を学ぶ(1日間)
(初心者向け)Python学院~Excel自動化入門編(2日間)

最後までお読みいただき、ありがとうございます
それでは、次回もお楽しみに!

関連研修