Python学院
メールマガジンバックナンバー

vol.74

  • コツ・知識
  • メールマガジン

Microsoftに新サービス!Microsoft 365 Copilotの概要や使い方をまとめて紹介

ブログをご覧の皆様こんにちは!
株式会社インソースのPython学院事務局の衛藤です。

Excel・Word・PowerPointといったMicrosoft製品は多くの組織で日常的に使用されています。
そんなMicrosoftから、先日ツールをより便利に使用するための新機能「Microsoft 365 Copilot(マイクロソフト365コパイロット)」の実装が発表されました。

そこで、この記事ではMicrosoft 365 Copilotの概要や使い方・導入方法などをまとめてご紹介したいと思います。
本記事が検討の手助けとなりましたら嬉しく思います!

(約10分で読めます)

~~~~~~~~~目次~~~~~~~~~
1.Microsoft 365 Copilotとは
・そもそもCopilotとは
・Microsoft 365 Copilotの特徴
・いつからリリースされるのか
2.Microsoft 365 Copilotでできること
①Microsoft 365 Chat(Business Chat)
②主なツールでの活用
・Word
・Excel
・PowerPoint
・Teams
・outlook
③ChatGPTとの違い
・セキュリティ
・ファイルデータの利用
3.導入方法・料金
①導入方法
②料金
4.最後に
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

1.Microsoft 365 Copilotとは

・そもそもCopilotとは
Copilotという単語は本来「副操縦士」を表し、ITの世界では操作をAIで支援する機能を指す意味で使われています。

例えば、現在Copilotとして知られているものには「GitHub Copilot(ギットハブ コパイロット)」というツールがあります。
GitHub Copilotはエンジニアのコーディングを手助けするツールです。
製作者のコードやコメントをもとにAIが条件に合うコードを提案することで、より効率なコーディングのサポートを行います。

・Microsoft 365 Copilotの特徴
Microsoft 365 Copilotは「Microsoft 365」アプリに組み込まれる生成AIです。Microsoft製品を利用した業務のさまざまなシーンでAIによる支援を受けることができます。
例えば、PowerPointでスライドの目的をCopilotに指示すると、その目的に合ったスライドの下書きを自動生成することができます。

Microsoft 365 CopilotはOpenAIのGPT-4をベースにした大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)とMicrosoft Graph やMicrosoft 365 アプリ内のデータを組み合わせたツールとなっています。
一つのアプリにとどまらず、ユーザーに対する横断的な支援が可能な点が大きな特徴です。

・いつからリリースされるのか
Microsoft 365 Copilot は、新しい AI アシスタントである Microsoft 365 Chat とともに、2023年11月1日に企業顧客向けに一般提供されます。
ただし、日本語版の正式なリリース日については、今のところ発表されていません。

2. Microsoft 365 Copilotでできること

①Microsoft 365 Chat(Business Chat)
Microsoft 365 ChatはMicrosoft 365 Copilotによって対話形式で複数のファイルにアクセスできる機能です。
Microsoft 365 Chat からMicrosoft 365 アプリやデータ (カレンダー、メール、チャット、ドキュメント、ミーティング、連絡先) にアクセスすることができます。
単純な質問と回答だけでなく、文書の作成、出張の予約、電子メールの確認などのタスクの支援もできるようになると発表されています。

②各ツールでの活用
ここでは、多くの企業で使われているアプリケーションがCopilotの実装によりどのように便利になるのかを紹介します。
なお、インソースでも昨日のリリース後、Copilotの詳細や活用方法、特に業務に便利な機能や使いこなすためのテクニックを学べる研修を実施予定です。

・Word
目的や行いたいことをCopilotに指示すればその目的に沿った下書きを自動で作成してくれるようになります。
また、既存のドキュメントに対しては内容の追加、ドキュメントの要約が可能です。
さらに質問をCopilotに与えるとドキュメント以外の場所からも検索を行い、役に立つと思われる結果を提案します。

・Excel
ExcelにおけるCopilotは数式列の提案を行い、データから自動でグラフや図表を作成してくれます。
さらに、データの傾向の分析やデータの興味深い部分を強調表示したりすることで、Excel テーブル内のデータをさらに活用しやすくするサポートを行います。

・PowerPoint
冒頭の例でお伝えした下書きの自動生成に加え、「すべてのスライドのタイトルを赤色にする」といった一括処理も可能です。
また、既存のスライドを要約したり、過去に作成したスライドから関連するコンテンツの追加を行ったりすることも可能です。

・Teams
Teams 会議で Copilot を使用すると、会議中に参加者の発言や意見が一致・相違など、主要な議論のポイントを要約することができます。

・outlook
メールサービスのoutlookでも、目的に応じた文面の自動生成が可能です。このメール生成ではそれまでのやり取りやトーンを踏まえた提案を受けることができるともいわれています。
さらに、スレッドの要約等も可能なため、長くなったやり取りの内容を新メンバーに共有する際などに役立つことでしょう。

③ChatGPTとの違い
・セキュリティ
Microsoft 365 Copilot は、企業向けに設計されており、Microsoft365同様の安全設計が施されています。

【参考】Microsoft365の安全設計:二要素認証・コンプライアンス境界・プライバシー保護・アクセスが許可されたデータのみを提示 等

また、Copilot が作成した情報は、他社に共有されたり、Microsoft社に収集されたりすることもありません。

ChatGPTでは記入した内容が学習に利用される可能性があるため、社内情報を記入することができませんでしたが、Microsoft 365 Copilotでは社内情報を利用した資料の作成や分析等を行うことも可能です。

・ファイルデータの利用
Microsoft 365 Copilotでは、前述したMicrosoft 365 Chatを使って複数のファイルにアクセスすることが可能です。
ChatGPTでも有料プランで利用できる機能「advanced data analysis」(以前は「Code Interpreter」という名称)を用いて画像やExcel・Word等のファイルを読み込み・操作することができます。
しかし、外部データを一つ一つ読み込む必要がある上にファイルの保持期間に制限があるため、複数のファイルの操作や時間をおいての編集には適していない部分がありました。
そのため、Microsoft 365 CopilotではChatGPTよりも、楽に複数のツールの連携を行うことができるでしょう。

【参考】advanced data analysis(旧Code Interpreter)に関してさらに知りたい方は以下もご参照ください
https://www.insource.co.jp/python-gakuin/chatgpt_code_interpreter_python.html

3.導入方法・料金

①導入方法
Microsoft 365 Copilotを使用するため、ユーザーに必要なものは以下が挙げられます。
・Entra ID (旧称 Azure Active Directory) アカウント
・Microsoft 365 E3またはMicrosoft 365 E5のライセンス
・Microsoft 365 Copilotのライセンス
また、使用するアプリによってはアップデートや設定の変更が必要なものもあります。

②料金
Microsoft 365 Copilot の正式版価格は、ユーザー1人当たり月額30ドル(約4,188円)です。
日本価格については現段階では発表がありません。

4.最後に

今回はMicrosoft 365 Copilotをご紹介いたしました。
これまで知識やスキルのある一部の方しか行うことができなかった業務改善を、AIの力を使って誰でも行うことができるようになります。

こうしたITの力で、より時間をかけるべき業務に注力をして成果を上げることで、「働くを楽しく」を実現するお手伝いが出来ましたら幸いです。

関連研修