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Pythonが読み書きしやすい理由
~他のプログラミング言語と比較

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インソースのPythonマガジン Vol.10

Pythonが読み書きしやすい理由
~他のプログラミング言語と比較
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今回のメルマガのテーマは
「Pythonが読み書きしやすい理由」でございます。


世の中にはたくさんのプログラミング言語が存在していますが、
中でもPythonは「読み書きがしやすい言語」という評価をされています。

実際、小学生向けのプログラミングスクールでも採用されるなど、
他の言語より読み書きしやすいことが強みとなっております。

ただ一方で、プログラミングを本格的に学んだことがない方からすると、
「読み書きしやすいってどういうこと?」という疑問が浮かぶかもしれません。

そこで今回は、Pythonがなぜ「読み書きしやすい」と評価されているのか
について、他の言語と比較しながら理由を3つご紹介いたします。



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(約5分で読めます)


~~~~~~~~~目次~~~~~~~~~
1.Pythonが読み書きしやすい
3つの理由
2.一方でPythonは実行速度が遅い
3.初めてプログラミングを学ぶなら、読み書きしやすいPythonはオススメ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



(1)Pythonが読み書きしやすい3つの理由

では早速、Pythonがなぜ読み書きしやすいと評価されているのかについて、
3つの理由を見ていきます。

理由1. コード量が少なく済むから

Pythonが読み書きしやすい理由の1つ目は、コード量が少なく済むという点です。
実際のコード量を見ていただくのが早いと思うので、
まずは「Java」というプログラミング言語との比較をご覧ください。

----------------------------------------------
〇画面上に「Hello World!」と表示させるコード

・Pythonの場合
print('Hello World!')

・Javaの場合
public class HelloWorld {
    public static void main(String[] args) {
        System.out.println("Hello World!");
    }           
}
----------------------------------------------


いかがでしょうか。
一目見て、Pythonの方がコード量が少なくて済むというのが伝わるかと思います。

ちなみにコード量が少ないと、エラーが発生する可能性が低くなったり、
エラーが発生しても見つけやすくなったりするメリットがあるので、
結果的に読み書きしやすくなるというわけです。



理由2. たくさんのライブラリが用意されているから

Pythonが読み書きしやすい理由の2つ目は、
たくさんのライブラリが用意されているという点です。
ライブラリとは、一定の処理をひとまとまりにしておいて、
後から使いやすいようにしておく仕組みのことです。

Pythonでは、このようなライブラリが公式なもの・第三者が作成したもの含め、
たくさん公開されています。
そのため、複雑な機能を初心者でも簡単に実装することができるので、
読み書きしやすくなるというわけです。



理由3. インデントによってブロックが区切られているから

Pythonが読み書きしやすい理由の3つ目は、
インデントによってブロックが区切られている点です。
インデントとは、行の始まり部分に空白を挿入して、
文字を右側にスライドさせることを言います。

ではインデントだけで区切ることが、なぜ読み書きしやすさに影響するのか、
という話になりますが、それについては他の言語との比較を
見ていただくのが早いと思います。

----------------------------------------------
〇テストの点数が合格か不合格かを判別するコード

・Pythonの場合
score = 75

if score >= 60:
    print('合格')
else:
    print('不合格')

・Javaの場合
public class test {
    public static void main(String[] args) {
        int score = 75;

        if (score >= 60) {
            System.out.println('合格');
        }else{
            System.out.println('不合格');
        }
    }
}
----------------------------------------------

どこまでが処理範囲なのかについて、Pythonではインデントだけで表す一方、
Javaという言語では波カッコで囲むことで処理範囲を指定しているため、
どうしてもプログラムがごちゃごちゃしやすくなってしまいます。

このようにPythonはどこまで処理するかについて、インデントだけで判別するため、
読み書きしやすいと評価されているわけです。



(2)一方でPythonは実行速度が遅い

読み書きがしやすいと評価されているPythonですが、
一方で「実行速度はあまり早くない」という評価も受けています。

実行速度が遅い理由は大きくわけて2つあります。

実行速度が遅い理由の1つ目は、動的型付け言語だからという点です。
動的型付け言語とは、ざっくり言えば
「変数を定義する際に、データ型について宣言する必要がない」という
特徴を持つプログラミング言語のことです。

これによって記述量が少なくなるというメリットもありますが、一方で
プログラムを実行する際にデータ型を確かめる作業を挟むので
実行速度が遅くなるという特徴があります。


実行速度が遅い理由の2つ目は、インタプリタ方式だからという点です。
インタプリタ方式とは、プログラムを実行する際に1行ずつ機械語に変換して、
実行していく方式のことを言います。
これの逆をコンパイラ方式といい、実行前にプログラム全体を機械語に変換する
という特徴があります。

まず前提として、プログラミング言語は機械が理解できる言語ではないため、
プログラムを実行する際にはまず機械語に変換(翻訳)する必要があります
Pythonではその翻訳形式が「実行時に1行ずつ変換される」というわけです。

これによって、Pythonは「作成したプログラムをすぐに実行できる」という
メリットがある一方で、都度機械語に変換されるため実行速度が遅くなる
というわけです。



(3)初めてプログラミングを学ぶなら、読み書きしやすいPythonはオススメ

ここまで見てきたように、Pythonは「読み書きしやすい」という一方、
実行速度が遅い」という特徴があるプログラミング言語です。

とはいえ、「実行速度が遅い」というのは他のプログラミング言語と
比較した際の話で、人間が手作業でこなしてきたタスクを自動化すれば、
圧倒的に時間を短縮することができます。

実例として、弊社で長いと1日~2日ほどかかっていた作業を、
Pythonを導入することで5分に短縮できたケースもあります。

加えてPythonはプログラムを作成して都度実行することができるため、
処理結果をすぐに確認することができるというメリットがあります。

そのため、初めてプログラミングを学ぶ際には、
Pythonはかなりオススメの言語
となります。

読みやすく書きやすいプログラミング言語Pythonを通して、
プログラミング学習の第一歩を踏み出してみましょう!

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