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コールセンターのプロになる(5)~オペレーター育成編~

目次

オペレーターの指導・育成に大切なこと

スーパーバイザー(SV)は上司、部下、クライアントの間で日々の業務に追われ、フル回転する中間管理職です。その膨大な業務の中でも最も大切なのがオペレーターの指導・育成です。

実は、オペレーターの育成にはコツがあります。忙しいSVだからこそ、適切な育成方法を知り、効率良くオペレーターを育てていくことが必要です。
今回は、育成にあたってまず押さえておきたいポイントをお伝えします。

気持ちよく働ける雰囲気を作り出す

「ES(従業員満足)なくしてCS(顧客満足)なし」と言うように、オペレーターが不安や不満を抱えている状態では良い電話対応は望めません。オペレーターが気持ち良く電話対応を行えるよう努めるのはSVの重要な役割です。

相手への期待を伝えること、ほめることは育成の基本ですが、SVはこれを「積極的な声かけ」によって実行する必要があります。

仮にオペレーターが不安・不満を持っていても、早期発見と対策がしやすくなるというSVにとっての利点もあります。

いったんブースに入ってしまうとオペレーターは孤独な世界で仕事をしています。だからこそ「声かけ」はとても励みになります。挨拶はもちろん、体調などに気を配り、様子を見ていることを伝えることが大切です。また、一人ひとりに「今の応対、ここが良かったね」とほめてましょう。声をかけることで、オペレーターの方から積極的にコミュニケーションをしてきてくれるようになります。

これらのコミュニケーションが、風通しの良い、働きやすい職場環境を構築していくのです。

一緒に目標を考え、個々に合った育成計画を作る

「働きやすい環境の構築」が整ったら、次はオペレーター1人1人の具体的なスキルアップを考えます。

オペレーターは能力や年齢により成長のスピードがそれぞれ異なります。SVは、個々人に応じた適切な目標管理を行い、組織全体のスキルアップや目標達成を図らなければなりません。

そのためには、「定期的」な指導を「全員」に行い、個人毎の特性を把握します。そのうえで、その人の弱点の解決方法を一緒に検討したり、特性に合わせてモチベーションを引き出したりします。

その指導を踏まえ、オペレーターひとりひとりの育成計画を作ります。作成に当たってのポイントはオペレーターを3カ月後にどういうレベルにまで育成したいかを、ひと目で確認できるような具体的な計画の形にすることです。

計画があれば、SVは感覚的にではなく事実としてオペレーターの成長を認識できます。一方のオペレーター自身も着実に自分が成長しているという実感を得ることができます。

育成計画を立てる際には、オペレーター自身にも目標を考えてもらうようにします。

その際のポイントは「やることを決める」「期限を決める」です。重要なのは具体的であることです。よく、"がんばる"、"気をつける"、"意識する"、"前向きに取り組む"、"向上させる"などの言葉を使う人がいますが、これらは目標設定の言葉としてはNGです。

このような目標を立てる人がいたら、「がんばっている人はどんな人か?」と考えるように促します。「嫌なことがあっても笑顔で居続けている」「毎日**を続けている」など具体的行動を明確にすることです。そして、たくさん気づくことがあった場合、その中から一つか二つに絞ります。

期限を設定しているので、たくさん挙げると一つに注力できるエネルギーが減ります。3つが△になるよりは、ひとつが○になることを薦めしょう。

オペレーターが決めた目標の期間中に"達成が難しい"と思ったらサポートしたり、場合によっては目標や行動内容を一緒に再考してあげるのがSVの仕事です。

「温かみのあるオペレーターになりたい」「丁寧な表現が出来るようになりたい」という目指す方向に進むために、では「どうしなければいけないのか」というオペレーター本人の自覚をもたせ、具体的な目標を立てることで、確実にスキルアップしてくれることでしょう。

以上、まとめると、
「働きやすい環境の構築」
「一人一人に応じた育成計画の立案」が、オペレーター育成の第一歩だといえます。

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