「クレームは宝」の意味を探るシリーズ④ ~記録をつける

クレーム対応の基本クレーム対応テクニック

「クレームは宝」最終回では、クレームを宝にするための具体的な行動についてご提案します。「宝の持ち腐れ」にならないように、クレームを活用しましょう!

(1)クレームは必ず「記録」する!

クレームに対応するときは、必ずお客さまがおっしゃることをメモにとりましょう。
クレームは、その都度記録して、関係者間で共有されていることが理想的です。
具体的には、


●クレームの「主な内容」
●いつ、どこで、そのクレームが起きたか
●どのようなお客さまか(初めてのお客さまか、長いお付き合いの方か)
●クレームとなった問題の「原因」は何だと考えられるか
●どのような対応をお求めか

......といった項目を記録して分類しましょう。

(2)メモはその日のうちに再構成を!

クレーム対応で欠かせないグッズは、「メモ」と「ペン」です(タブレットPCなど、お話を伺いながら記録できるものがあるならばOKです)。クレーム内容を正確に記録することは、取り次ぎを確実に行うためにも、お客さまのお申し出に応えるためにも、必要不可欠なプロセスです。

お客さまとお話ししながらメモをしっかり取るのって、難しいですよね。日数が経ってしまうと、メモした内容のつながりがわからなくなってしまうものです。クレーム対応をしてメモを取ったら、できればその後すぐ、遅くともその日のうちに記憶で補完し、事実の整理を行いましょう。お客さまのお話しぶりや、気にされていた点など、印象に残った情報も追加すると、「宝」としてさらに価値あるクレーム記録になります。

クレーム記録をつけることで期待できる最大の効果は、「クレームの削減」です。
クレーム記録があれば、「次に同じようなクレームが寄せられたら、どうすればいいか」の大筋がわかります。さらに、この記録が10~20件にもなれば、「自社に寄せられるクレームの傾向」「商品・サービスで指摘されがちな欠点」「先方に効き目のあるクレーム対応者の発言・行動」などがわかってきます。
データはたまればたまるほど、驚くほどの価値を持つツールになるのです。

関係各所と連携を取るにも早ければ早いほど価値があります。何よりも優先してクレーム対応の記録を残しましょう。クレームは宝、ナマモノです!

(3)クレーム対応の「マニュアル化」のススメ

クレーム対応は、「対症療法」的になりがちな代表的な業務です。
対応のテクニックが「属人化」しがちで、とにかく経験を積んで対応に慣れるしかない。そのような状況では、同じクレームが繰り返されたり、ひとりにクレーム対応の負担が集中してしまったりします。

自組織独自のクレーム対応マニュアルがあることで、一次対応者は余計な焦りや緊張をせずにすむだけでなく、お客さまの要望をあらかじめ知っておくこともできます。
他方で、管理者からみると、間違った対応をしてしまう、対応者によってばらつきがある、等のリスクマネジメントにもなります。
クレームの記録が蓄積することによって、クレームの傾向を把握・分析・リスク管理することができるのです。

【例】新商品が発売後だいたい2ケ月目に容器のクレームがピークを迎える、
など、ある程度予測できる

クレーム再発防止という点でも、事例が共有され、クレーム原因が検討されている組織体制が重要です。

(4)「クレーム対応での折衝記録」をデータベース化、人材育成に利用する

データとして保存し、それを上司やほかのセクションでも共有できるようにします。また、記録をもとにマニュアルなどを作成し、職場で新たにクレーム対応を務める人の指導に使います。
情報をあらかじめ知らせておくことにより、かなり高いレベルでの対応を期待することができるようになります。

クレームを記録することに対してネガティブな意識をもっている組織もありますが、自社に特化したデータベースは何にも代えがたいものです。データを有効利用することで、クレームの再発を防止し、件数を削減することが目的です。
利用できなければまさに「宝」の持ち腐れ、ロールプレイ・マニュアル・新人教育など、「宝」を使っていきましょう。

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