「クレームは宝」の意味を探るシリーズ②~クレームをおっしゃる方を理解する

クレーム対応の基本クレーム対応テクニック

「クレームを言う立場」になったこと、ありますか?

あなたには、「自分が不平・不満などのクレームを言う立場に立った」経験はありませんか? そのときのご自分の気持ちを、思い出してみてください。だいたいは、「困った!」「何とかしてほしい」「これは不平等なのではないか」「この前もこうだったのに全く直っていない」などの負の心情が、クレームを言うに至った背景にあったのではないでしょうか。

このように、お客さまが「クレーム」をおっしゃるときは、明らかに「困りごと」があり、その心情や状況を理解してほしい、そして何らかの対応をしてほしいと考えているのです。そうした心情に、クレーム内容の深刻さやコトと大小には関係がありません。「困っている」心情に寄り添うことがまず何よりも大切です。

困ったからクレームを言いたい! でも......二の足を踏む理由

「『クレーム』を言った経験がある」という方は、クレームを伝えるとき、

こんなことを言ったら、うるさい人だと思われるのではないか
ほんとうは、自分の方が勘違いしているのではないか

といった懸念や心配、不安を感じてはいませんでしたか?
いくら正当性がある場合でも、自分の不満などを伝えるときは、「言いづらさ」を感じてしまうものです。

大部分のクレームをおっしゃるお客さまは、「困りごと」があるうえに、不安を振り切り「勇気」をもってご意見を下さるありがたいお客さまなのです。

勇気を出してクレームを言ったのに。
クレーム対応者の態度は「冷たい?」

さて、そんな不安を抱えてクレームをおっしゃっているお客さまは、クレーム対応者のちょっとしたそっけない態度でも、「冷たい」と感じてしまいがちです。

【例】電話でおかしいな、と思った対応について問い合わせた場合
困った ⇒ どうしよう ⇒ 思い切って聞いてみよう ⇒ なかなかつながらない ⇒ やっと聞けた

このような流れで負担を抱えながら勇気を出してモノ申すお客さまは、「ここまで困って連絡してるんだから寄り添って聞いてくれるだろう」と対応者に期待しています。それなのに返ってきたのは「普通の対応」だったとしたら・・・・・・「カチン」とくるのは当たり前ではないでしょうか。

クレームをおっしゃる方と対応者間の「気持ちの温度差」により、新たなクレームが生まれることがあります。お客さまが電話してきた不満が「1次クレーム」とするなら、「気持ちの温度差」による対応のまずさで起こるのが「2次クレーム」です。このクレームの連鎖を「2重クレーム」といいますが、これは避けられるものであり、絶対に起こしてはならないクレームです。

しかし、残念ながら、このような応対のまずさでクレームに発展するケースが少なくありません。
クレームを言うまでの心情の経緯を想像し、わざわざ言ってくれる、時間を使ってくれるお客さまに対して真摯な気持ちで対応にあたりましょう。

お客さまの「言いにくいことを言ってあげている私に寄り添って欲しい」「私のクレームは正当性があると認めて欲しい」という期待に寄り添い、感謝して丁重に声を聞く姿勢に感激する方は少なくないはず。期待を上回る対応に対してCS(顧客満足度)が上がります。

「困っている人に神対応」がファンを作る

クレーム対応を身体で覚えそれを実践すると、大半のお客さまは、期待水準を上回る対応に出会うことになります。相手の期待を上回った時、その商品・サービスのファンが生まれます。さらに、会社、組織自体の良き理解者になっていただけるのです。クレームがいつのまにかお客さまの満足度向上につながります。
なんのメリットもないのに「良かれと思って」「社会を正しくしたくて」意見を言って下さる方も多いものです。そのような方々は、「忙しいのにこんなことは余計なお世話かもしれないが・・・・・・」という気持ちで意見を言ってくださいます。勇気をもってご意見をくださるお客さまをどう扱うかに企業の姿勢が現れます。

クレーム対応でお客さまとの距離を短縮することが「よりよい商品・サービスづくり」追求のきっかけとなり、組織としての原動力になります。お客さまを「ファン」にする対応を目指しましょう!

なぜそこまでしてクレームを言ってくれるお客さまを大切にするのか。それは、悩みながらもクレームを言って下さる1割のお客さまの陰に、実に9割の「もの言わぬお客さま」(サイレントクレーマー)が存在するからです。

次回は「もの言わぬお客さま」(サイレントクレーマー)について考えてみましょう!

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