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レコメンドAIの仕組み~協調フィルタリング編

前回、レコメンドAIがどのようにビジネスに役立つかを簡単にお伝えしました。「レコメンド」と一口に言っても、実はその仕掛けには複数のアプローチがあります。そこで今回は、メジャーなレコメンド手法の一つである、「協調フィルタリング」と呼ばれる手法をご紹介します。

目次

協調フィルタリングとは?

協調フィルタリングには大きく二つの特徴があります。一つ目の特徴は、「スコア化」です。おすすめしたい対象群に対してのポジティブな行動(ページを開く、商品を買うなど)やネガティブな行動(低評価をつけるなど)を数値化し、「誰が」「何に」「どんな(何点の)」評価をしたかのスコアを基にレコメンド対象を選びます。二つ目の特徴は、「対象の利用者(以下ユーザー)以外のスコアも、おすすめ商品の算出に使われる」ことです。「協調」と名の付く由来にもなっています。

また、少々ややこしいですが協調フィルタリングという手法自体も二つの手法に大別できます。「アイテムベース」の協調フィルタリングと、「ユーザーベース」の協調フィルタリングです。

アイテムベースとユーザーベース

「アイテムベース」でおすすめするのは、ユーザーが高い評価をした商品と似ている商品です。ここでポイントとなるのが、似ているかどうかの基準に前述の「スコア」の傾向を用いることです。スコアにおいて「買った」ことを高く評価する仕組みであれば、カテゴリを問わず一緒に買われることが多い商品をおすすめします。これにより、例えば、アロマオイルを買った人に対して、ヨガのDVDがおすすめ対象となることもあります。

一方、「ユーザーベース」では、同じく評点に着目し、まずは似ているユーザーを探します。そのユーザー群の中で、高い評価をされる傾向がある商品をおすすめします。(もちろん、すでに購入済みのものを除外することも簡単にできます。)アイテムベースとの違いが分かりにくいですが、「何に」に着目するのか、「誰が」に着目するのかというアプローチの違いだけ理解できれば基本は十分です。

2回にわたってレコメンドAIについてお伝えしてまいりましたが、いかがでしたか?

ちなみに、今回のお話について「それってAIなの?」と思った方には、こちらがおすすめです。※このレコメンドは人力です(笑)

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