実際のところ、“体育会系”は採用すべき?

ノウハウ

「体育会系は就活に有利!」といった通説もあり、求職者が「体育会系」出身であることをアピールするのは、昔からよくあります。とはいえ、採用する立場としては、実際に面接で「体育会系」の人材を選抜するときに、どのような視点で評価をするべきなのでしょうか

「体育会系」の学生ってどんなイメージ?

・運動部では上下関係が厳しいので、礼儀作法を守る意識が高い
・先輩・後輩(OB・OG含む)に対する、あいさつや気遣いを欠かさない
・後輩に対して、色々な面で指導する機会があった
・リーダーシップを発揮する機会があった
・きつい練習に耐えているので、体力・精神力ともにしっかりしている
・遊ばずに練習に打ち込んできたため、真面目だ
・周囲の状況を判断しながら、「今自分がすべきことは何なのか」を考えて動くことができる

体育会系の人材は、「即戦力」になりうると思わせるような具体的なエピソードをたくさんもっています。また、部活動やサークル活動を通じて、マナー・自己研鑽する努力・目標管理・チームプレーなど、働くにあたって身につけていてほしいスキルとマインドをすでに習得しているように見えるのも特徴です。

これらの点を考慮すれば、たしかに体育会系の学生は、魅力的な人材に感じられます。

面接で見るべきは、成功エピソードの“その先”!

しかし実際の面接では、どうでしょうか?

「私には、リーダーシップがあります。毎日、どんなにきつい練習にも耐えてきました。一生懸命がんばって、レギュラーメンバーからリーダーにもなったんです。それに部活だけではなく、勉強でも優秀な成績をおさめました。」

……と、こんなふうに、輝かしい経歴やエピソードを列挙するだけの求職者に、困惑を覚えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

求職者と初対面である採用担当者としては、語られるエピソードの真偽と「本当の実力」の如何を、どうにも判断できないものです。

「体育会系」人材の選抜にあたって重要なのは、実は「肉体的・精神的にもキツいさまざまな苦労を乗り越えてきた!」という、輝かしい成功エピソード自体ではありません。「そのような経験を経たからこそ、我が組織でどのような貢献ができる(貢献をしたい)と考えているのか?」を求職者に語らせることこそが、重要です。

「〇〇をがんばった!」という事実だけを、鵜呑みにするのは望ましくありません。「経験を通じて何を学んできたのか」、「経験をどのように社会で活かしたいのか」を自分の言葉で伝えているか、対話を通じて確かめましょう。

「体育会系」人材との面接時に注目したいポイント

部活や運動サークル活動で得た経験を振り返り、良かったこと・反省すべきことなども踏まえて、自分にできることと「就職後の展望」を自分の言葉で話しているかどうかが、評価のポイントです。

なかには、あがり症だったり口下手だったりして「伝える力」に自信がない人もいます。その場合は、「口下手でも、活躍している人はたくさんいるので安心してください。ご自分では、あなたにしかない『良さ』や『強み』は、どんなところだと思っていますか?」などと、こちらから質問を投げかけます。

重要なのは、コミュニケーションの上手下手というよりは、「それに代わる魅力や強み」が伝わってくるかどうか(伝えようと努力をしているかどうか)ということです。

内に秘める実直さ、誠実さ、粘り強さなどは、信頼関係をもとに協働していくうえで、何よりも大切なパーソナリティです。表面上はコミュニケーションが下手に見えても、それに惑わされてしまっては、自組織にふさわしい人材を逃してしまいかねません。どんな人材でも「磨けば光る」と考え、その「磨きどころ」を探ることが、採用で大切にしたい着眼点のひとつです。

さまざまな成功エピソードだけを列挙するのではなく、それを「根拠」として、自分はなにがしたいのか? これを語ることができる人材を見抜きましょう。

いかがでしたか?

てきぱきとした動作に、はきはきとさわやかな受け答え……採用担当者だけでなく、社外のお客さまなども虜(とりこ)にするのが「体育会系」の魅力です。しかし、輝かしい経歴や“表面的”な魅力、先入観からの好印象にとらわれすぎるのは禁物です。曇りなき目で評価をしましょう。

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