【公開講座】システムズエンジニアリング入門

システムズエンジニアリング入門

研修の概要

従来のエンジニアリングでは、ハードウェア（機械、電気）、ソフトウェア、材料など個別領域ごとの技術を前提としており、多くの技術者の知識も、こうした個別分野ごとに専門化されています。
また、マネージメントをはじめとする組織運営のスキルは、技術とは別のものとして扱われています。

しかし、現代の製品やサービスは、多くの技術領域を組み合わせたシステムとして、より高度な安全性、信頼性、性能が求められます。また、こうした高度な製品やサービスを開発／運用する組織のマネージメントや意思決定についても、統合的に計画して実施することが要求されます。

システムズエンジニアリングとは、システムの開発を成功裏に実現するために必要となる、多数の領域にまたがるアプローチ及び手段であり、近年、
・ Guide to the Systems Engineering Body of Knowledge (SEBoK)　（システムズエンジニアリングの知識体系ガイド）
・ ISO/IEC 15288:2015 – Systems and software engineering – System life cycle processes
などによって、その知識が体系化、標準化されつつあり、これらが、組織や専門領域を超えて、システムを構築していくための共通言語になることが期待されています。

この研修では、システムズエンジニアリングの標準的な概念、用語を効率的に学習し、専門分野を超えたシステムの開発活動に、さまざまな立場で関与していくための共通の基盤を構築します。

研修の目的

・システムズエンジニアリング活動に、直接、間接に関わる人として必要な、最低限の共通の知識を身につける。
・システムズエンジニアリングの主要な課題を理解し、自分の専門分野を超えたシステムの議論を理解することができるようになる。（課題を自ら解決するレベルは想定しない）

対象者

・システムの開発／運用に関係する人。（技術系／事務系など専門や、実務経験は問いません）
・システムズエンジニアリングについての知識がない人。

主催団体

本コースは、株式会社カサレアルが主催しております。

研修プログラム例

研修プログラム例
内容: ●なぜシステムズエンジニアリングが必要なのか
　-豊洲新市場建設問題で起きたこと
　-技術の専門化と組織の細分化
　-システムズエンジニアリングとは
●システム的思考方法（概念理解）
　-システムとは
　-システム階層 (スーパシステム、サブシステム)
　-機能とインターフェース
　-システムコンテキスト
　-システムの複雑性
　-対象システム(System of Interest)
　-SoS
●システムライフサイクル
　-ライフサイクルステージとプロセス
　-ステイクホルダーニーズとシステム要求
　　＜小演習＞ステイクホルダーニーズからシステム要求の導出
　-システムアーキテクチャとコンセプトの選択
　-システム機能のコンポーネントへの展開
　-ソリューションの選択
　＜小演習＞オルタナティブの選択と決定分析
　-モデルとシミュレーション
　-構成管理とトレーサビリティ（要求、インターフェース、設計）
　-システムインテグレーションと検証
　　＜小演習＞システムインテグレーション計画
　-妥当性確認
　-システムの安全性／拡張性とロバスト性
　-システムの運用と移行
●システムズエンジニアリングとマネージメント
　-コンカレントエンジニアリング
　-ライフサイクルプロセスの定義
　-デシジョンゲート
　-ライフサイクルプロセスの定義
　-システムと組織
　-プロジェクトマネージメントとシステム