クレーム対応

【事例で学ぶ】「不親切な対応をされた」とSNSで拡散すると言われたら?

目次

今回の「あなたならどうする?」は......

子ども用の靴を扱う通販業者に、こんなお問い合わせがありました。

「この前おたくで子どもの上履きを注文して商品が来たんだけど、夏休みのうちにうちの子大きくなっちゃって。メールでサイズ交換の連絡をしたんだけどなかなか返信が来なくてね、始業式に間に合わなかったのよ。サイズが無いなら無いで、もっと早くメールの返信をくれてもいいんじゃない?」

さらに「子どもの靴を扱うのに母親の気持ちがわかってないわ。こういうのって"ママに優しくない企業"ってネットに書き込むこともできるのよ!」

ーーーご要望に応えられなかったことをSNSで拡散する、と言われました。あなたならどうしますか?

こんな場合のクレーム対応のポイントは......

1. まずはお客さまのお困りに共感し、お詫びする

2. SNSの影響力を必要以上に怖がらない

3. はじめの3分は傾聴に専念を

1. お客さまのお困りに共感し、お詫びする

「そもそも、新学期が始まる前に早めに用意すべきでは?」
「早く返事がほしいなら、メールではなくて電話で問い合わせてくれたらいいのに......」
お客さまのご要望が不条理だと感じる時は、相手が間違っている、と言いたくなるかもしれません。

しかし、クレーム対応において、「お客さま側の非を責める発言」はNGです。

今回のケースは、お子さまの始業式に上履きが間に合わず、さらにメールですぐに対応してもらえなかった、という焦りと憤りの心境が想像できます。お客さまが求めているのは、ひとつはその不手際に対する認識と反省、そして不快だったという気持ちへの理解と共感です。まずは、お客さまに「共感」を示しながら、お詫びをしましょう。

▼お困りに共感し、お詫びする時は
「そうでしたか......始業式前のお忙しい時にご期待に沿えず、たいへん申し訳ございませんでした。
お急ぎの場合はお電話いただければ、こちらもすぐに在庫を確認してお返事ができます。
よろしければ次回はぜひお電話でお申しつけください。」

2. SNSの影響力を必要以上に怖がらない

ネット上での影響力を必要以上に怖がって、萎縮することはありません。感情的な言葉で、SNSでのクレーム拡散がいかに企業イメージを損なうかをまくしたてられると、こちらも一刻も早くことを収めなければと焦ってしまいがちです。
しかし、SNSの影響力とお客さまの抱えている問題とは切り離して考えましょう。毅然とした態度で相手の要望を聞くことを意識してみてください。

3. はじめの3分は傾聴に専念を

「お客さまは今、何を求めているのか」を常に考えながら、最後までお話に耳を傾ける姿勢が大切です。傾聴と共感を徹底すると、徐々にほんとうのご要望が見えてきます。たとえば、じっくりお話を伺っていると、実は不快だったという気持ちを発散したいだけ(具体的な要望がとくにない)とわかってくることもあります。傾聴に専念することで、こちらも的確な応対や提案ができるようになるのです。

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不誠実な対応をして炎上する方が怖い

ただ、「SNSの影響力を必要以上に怖がる必要はない」とはいえ、クレーム対応をおざなりにしてお客さまに大きな不満を残してしまうと、それが二次クレームとなり、その不手際がSNS上で拡散される可能性も十分にあるということは、注意をすべきです。

SNSの普及とともに、TwitterやFacebook、ネット掲示板など、気軽に口コミを投稿できるようになった昨今。不特定多数の数百万を超えるユーザーの目に、ただでさえ問題になりやすい「クレーム対応の不手際」が発信され、それなりに信憑性があると信じられれば、あっという間に日本全国に拡散されかねません。

もっとも、SNSで拡散される口コミは、悪いものばかりと限りません。よい評判を取るような努力をすれば、同じようにあっという間に広がる可能性も十分にあります。

大切なのは、常にお客さまの気持ちを考え、真心を込めて対応にあたることです。

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