中国人との働き方改革（実践と具体策）

受講対象

中国現地法人、中国企業との取引を担当されている方・中国に赴任する予定のある方

講義のねらい

(講師より)
日本のモノづくりが中国をはじめとするアジアで行われるのが当たり前の現在、日本人は相変わらず不良品や業務上のトラブルに悩まされ続けています。
これらが発生する原因にはもちろん中国人の問題もありますが、私のソニー（株）在籍中の駐在を含む７年間中国人と一緒に仕事をしてきた経験から、実は日本人にも多くの問題があることが分かりました。
それは日本人が町工場の匠の職人さんと「あうんの呼吸」でモノづくりをしてきた仕事の仕方を、そのまま中国に持ち込んでいるからでした。

中国人と一緒に仕事をするには、中国人の国民性やそれによる仕事の仕方を理解し、また確実に私たちの意志を伝える会話の方法や情報の出し方を知る必要があります。
部品サプライヤーにも中国と日本には多くの違いがあります。トラブルが起こるとすぐ中国人に対して「普通?のハズ」や「?と言ったハズ」と言い中国人の問題としてとらえてしまいがちですが、それ前に私たち日本人が改善すべきこともたくさんあるのでした。
私の中国モノづくりにおいて数多くの中国人と接してきた経験から、中国人との適切な接し方を即実践できる具体的な方法としてお伝えします。

主催団体

本講義は、一般社団法人企業研究会が主催しております。

研修プログラム例

１.認識すべきモノづくり日本と中国の現状
　(１)雑貨商の曖昧な指示が生む不良品
　(２)日本人設計者の曖昧な図面が生む不良品
　(３)中国人とトラブルを起こす口語調の日本語会話
　(４)不良品を作るいい加減な治具
　(５)中国メーカーで不良品を生む手作業工程
　(６)不良品を生み出す雑然として中国の製造現場

２.不良品とトラブルをなくす３つのアプローチ
　(１)３つの「?のハズ」は日本人の勘違い
　(２)不良品やトラブルの原因の７割は日本人
　(３)中国人は変わらない、変わるべきは日本人
　(４)大切なのは「ヒト」「コトバ」「モノ」

３.中国の国民性を理解した仕事の進め方
　(１)中国人の国民性を表す「没問題」の本当の意味
　(２)「出来ます」は希望的観測
　(３)「問題ない」は強い自己判断
　(４)情報が末端まで伝わらない分断された業務範囲
　(５)中国でトラブルを起こす人と起こさない人
　(６)「機能するから問題ない」の品質感覚
　(７)プライド優先の受け答え
　(８)「検査するから大丈夫」では減らない不良品

４.部品企業との関わり方
　(１)１次と２次メーカーとの関わり方と確認ポイント
　(２)ブラックボックス化する日本商社、ODM/OEM先への依頼
　(３)アップルのクモの巣を張った部品サプライヤーとの関わり方

５.100％伝わるコミュニケーション
　(１)中国人の日本語レベルが分かる3つの日本語
　(２)認識すべき、会話で主導権を握る日本人の立場
　(３)２０％は理解していない日本語通訳
　(４)言いたいことを１００％伝える唯一の方法
　(５)会議進行７つのポイント
　(６)メールの書き方５つのポイント
　(７)トラブルを事前回避する依頼5つの鉄則

６.中国での製造現場不良品の発生原因
　(１)日本と中国の製造ラインの違い
　(２)不良の原因が潜む２つの「モノ」
　(３)認識すべき２つのバラツキの発生原因とその管理者
　(４)量産開始後にココで発生する不良品とその原因
　(５)工程表にない場所で発生する不良品
　(６)日本より高くなる現地調達部品

７.一目置かれる日本人になるには