コールセンター

華麗なるエスカレーション(二次対応)を目指して 前編

目次

スマートな対応引き継ぎは準備から

クレームや込み入ったお問合せに対して、オペレーターが対応できない場合、スーパーバイザーなどに対応を引き継ぐことを二次対応(エスカレーション)といいます。今回はエスカレーションが上手くいくためのポイントを考えてみましょう。

準備1 エスカレーションフローの構築

エスカレーションとは、対応を上の階層に情報伝達、連絡する仕組みです。日常的に発生、解決した新しい事案をフローに組み込んで、日々改善していくことが求められます。まずは以下の3点を明確にすることが基本です。

a.どんな内容のお問合せ、クレームが発生した際に、
b.誰に、
c.どのような方法で連絡を取るか

(例)
a.規約についての込み入った質問
b.各担当営業に
c.メールと電話で連絡

準備2 エスカレーションにおける判断を明らかにしておく

ア.緊急性の把握

これまでのお問合せの中から緊急性の高いものとそれ以外の一般的なものを分類します。「緊急に引き継がなくてはならないもの」を明確にオペレーターに周知しましょう。

イ.関連部署との調整

受付対応内容(範囲)が広く、エスカレーションされる質問が多岐にわたる場合は、カテゴリごとにケースを細かく想定し、受付後のフローを整理しておきます。具体的には、センターで回答できないほどの込み入った質問などについては関連部署へエスカレーションする必要があります。
「どんな内容を・誰に・どのような方法」で連絡を取るかの判断を明確にしましょう。

(例1)主担当者は開発課のAさんだが、Aさん不在の際はマネージャーのBさんが対応する
(例2)別部署へのエスカレーション時は、15時以降は対応が翌日になることをお客さまに回答する

具体的なタイミングは?一次対応者を観察しよう!

エスカレーションフローがある程度準備できたら、次は実際に電話応対を引き継ぐタイミングやルールを決め、周知指示します。

対応1 交代の目安を「時間」を基準として職場で決定しておく

交代の目安は組織や仕事内容によっても違いがありますが、「10分~20分ほど対応をしてもダメな場合は代わる」というように、具体的な基準を決定します。

対応2 エスカレーションされる前に把握する ~「察知する力」の強化

とはいえ、実際クレーム電話を受けているオペレーターは電話に没頭しているため、「助けて!」と信号を出す余裕がありません。スーパーバイザーもしくは周囲の判断で一定時間たったら代わるようにします。一人で抱え込まないためにもエスカレーションにはチームワークが欠かせません。センターによっては、オペレーターの挙手やランプをつけるといったルールがありますが、それがない場合は以下を参考に察知することを強化します。

【察知のポイント】

・通話時間の超過

・小声での応対、固まった表情

・謝罪の言葉を繰り返している

・「先ほども申し上げましたが...」「ですから」「なので」といった、言葉を繰り返し使用している

・記録をするための動作が止まっている

・オペレーターからの助けを求める視線 など

あらかじめクレームを察知することで、二次対応の準備をする時間を短くすることができます。

対応3 モニタリングを開始する(=事前準備の開始)

オペレーターの異変を察知したら、コールのモニタリングを開始しエスカレーションのタイミングを指示します。モニタリングをしながらそれまでの話の流れやお客さまの心情の変化を追い、第三者が介入するタイミングを見極めます。

まとめ

電話対応の手順をまとめると下記のようになります。

オペレーターの電話対応が一定時間(10分~20分)かかっている

SVが電話を引き継ぐ

その際は、短時間で一次応対をオペレーターから内容を引き継ぎ、電話に出る

上位者に代わり、クールダウンできるので、お客さまも電話を切る理由ができる

結果的に電話対応時間が短くなり、お客さま・組織にとっても負担が軽くなる

エスカレーションの意味は、サービスの向上です。オペレーターの心理的負担を軽くするためにも、組織で引き継ぐ仕組みを作って、チームでお客さまへ対応しましょう。

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