自分が悪くなくても謝れますか?~クレーム対応が上手にできない3つの理由

クレーム対応テクニック

クレーム対応が不得手な人には、共通する課題がある

「クレーム対応をすると、なぜかいつも相手を怒らせてしまう」。
こんなお悩みがある方には、実は、3つの「クレーム対応がうまくいかない」理由があるかもしれません。
改めて、クレーム対応のテクニックを振り返ってみてはいかがでしょうか?

① お客さまが困っているのに「お詫び・共感ができていない」

たとえば、「クレームを言われてすぐに対応に動いたのに、相手方はなおも不機嫌そう」という場合。
ひょっとすると、きちんとお詫び申し上げるプロセスを省いてしまっていたのかもしれません。

たしかに、問題解決に迅速に動くことは重要です。しかし、お詫びの一言もなしに問題の解決をすすめてしまうと、「なんだか冷たい印象だ」「問題を軽くとらえているようだ」といった印象を与えてしまいます。
最初に謝って欲しかったのに、それが無かったがためにズルズルと二次クレームになる場合もあります。

どんなにささいなクレームに対しても、欠かさず第一声にお詫びの言葉をおかけするだけで、相手の不快感をやわらげ、さらに深いご納得をいただけるようになります。
ひょっとすると、「(トラブル原因が不明なのに/"自分"は悪くないのに)お詫びすべき理由がわからない」と考える方もいるかもしれません。しかし、そういった態度も相手に不快感を与えやすいものです。
クレーム対応では、「組織を代表して、心配や迷惑など『負担』をかけてしまったことにお詫びを申し上げるのだ」と考えます(※)。

※「悪質なクレーム」のなかには、根拠のない言いがかりをぶつけ、謝ったからには金品による保証をすべきだなどと主張するケースもありますが、そのようなケースには司法・警察の力を借りて対処していきます。

② 話を最後まで聞かずに話しはじめてしまう

クレーム対応でお話を伺っていると、「要するに、こういうことが言いたいのかな」など、途中で結論が見えてくることがあるでしょう。
しかし、そこでお話をさえぎって「要するに......ということですよね?」「では、〇〇させていただきます」「すみませんが、弊社では対処いたしかねます」などと、あっさり話をさえぎるのは禁物です。相手の話をさえぎって、「こちら都合」の話をしてしまうなどはもってのほか。
クレームをおっしゃる方は、「自分の話を聞いてほしい、わかってほしい」と考えている傾向があります。
「先方の気のすむまで話をさせ、深く共感しながら傾聴する」プロセスに丁寧に時間をかけると、いっそうクレーム対応がスムーズにいくことが多いです。

クレーム対応では『話させ役』になること、そして最低3分は話を聞くこと。この2つが鉄則です。

③ 「言い訳」が多い

クレーム対応のパターンのなかには、「当方としてはそんなつもりではなかった」「我々ではどうしようもできないことだ」「規則上、どうにもできない」など、" 当方の事情 "をお伝えする必要があるものがあります。
しかし、むずかしいのがその伝え方。いかに当方に正当性があり、もっともらしい事情でも、言い方や言うタイミングを間違うだけで、「言い訳」と理解されてしまいます。

▼「言い訳」のように聞こえやすいタイミング・言い方の例

タイミング:お詫びと傾聴もそこそこに、自社ルールなど「こちら都合」の話をはじめてしまう
言い方:「ですが」「そう言われましても」「ですから」が多い
言い方:自分(自社)ではない第三者のせいで、とひたすら釈明をする
言い方:「NO」を伝えるのに、"申し訳ない気持ち"がこもっていない
言い方:「とにかくルールなので無理です」の一点張り など

こちら都合の話を「言い訳」であるように解釈されないための、言い方のポイントは以下のとおりです。

タイミング:話をじっくり、最後まで聞いてからこちらの事情を切り出す
言い方:「~~できません」よりも、「~~いたしかねます」と言い換える
言い方:言葉の端々や声色に、「希望に沿いたいが、残念ながらむずかしい」という気持ちを込める

クッション言葉(「大変申し訳ないのですが」「ご期待に添えず、誠に申し訳ございません。」)を使ったり、「できない」ではなく、代替案(Noよりor)を考えましょう。

まとめ

このように、「お詫びできない」「事実確認が最後までできない」「言い訳を我慢できない」のできない主義がクレーム対応を上手くできない3つの理由です。
お客さまには「こちらの事情」はわかりません。クレーム対応は、「こちらの事情」を説明してわかってもらうことではなく、「こちらの事情」でご不便やご負担をおかけしたことをお詫びすることです。

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