管理職

初任管理者研修の「3種の神器」、1つ欠落していませんか?

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初任管理者研修の「3種の神器」~1つ欠落していませんか?

初任管理者研修と言えば、「人事評価」と「労務管理」の2つが定番です。管理者は、部下の評価・処遇や残業・有給休暇取得などの問題に適切に対処しなければならないからです。

しかし、研修は以上の2つで十分でしょうか。

結論から言うと、「リスク管理」が欠落しています。今は「リスクを総合的・合理的に管理しながら、リターンを最大化することによって企業価値を高めて行く」時代です。リスクを認識して、この発生を予防しつつ、最大限のリターンを確保する。つまり、リスク管理無くして経営は成り立ちません。

ところが、リスク管理の重要性とは裏腹に、初任管理者研修において「リスク管理」を取り上げている企業・組織は僅かです。管理者に「リスクって、どう管理するの?」と聞いても、「よく分りません」と返ってきます。これでは "リスク管理不在" と言わざるを得ません。実にもったいない話です。

新任管理者は、新しいことを吸収しようと意欲満々です。「リスク管理」が自らに必要・不可欠であることも十分理解しています。 "攻め" 一辺倒のビジネスモデルは、とうの昔に終了しているのです。ぜひ、初任管理者に「リスク管理」研修を授けてください。その効果は押して知るべし、です。

リスク管理の4つのポイント~①リスク顕在化のマイナス影響を理解する

リスク管理には4つのポイントがあります。第1に、リスク顕在化のマイナス影響をしっかりと理解することです。

未だに重大事故や不祥事が次から次へと起きています。この結果、市場から退場を強いられる会社もあります。また、会社の信頼を回復するために多大な時間とコストを掛ける会社もあります。

管理者には、先ず、リスク管理の必要性と重要性をしっかりと認識してもらわなければなりません。

リスク管理の4つのポイント~②リスクを認識することの重要性を理解する

第2に、リスクを具体的に認識することの重要性、を理解することです。

リスク管理は、そもそもリスクを認識できなければスタートできません。この分野には「ハインリッヒの法則」という有名な法則があります。1件の重大事故の背後には29件の軽微な事故があり、その背後には300件の "ヒヤリ、ハット" があるというものです。

管理者たる者、「何か変だな」への感度を高め、管理すべきリスクを的確に特定できなければなりません。

リスク管理の4つのポイント~③リスクが起こる原因を理解する

第3に、リスクが起こる原因をしっかりと理解することです。

事故や不祥事を起こす原因のトップは、「業績主義、効率主義」のまん延です。この副作用として事故や不祥事が起きてしまいます。

リスクが起きてしまう原因を理解し、この原因にしっかりと対応する。これがリスク管理の基本です。

リスク管理の4つのポイント~④リスク管理の有効性を高める方法を理解する

第4に、リスク管理の有効性を高める方法をしっかりと理解することです。

例えば上記③の原因分析によって、リスク発生防止ルールが新たに導入されます。そして、次のように展開していきます。「当該新ルールの導入 → 関係者への教育 → 実行 → 点検 → 定着」。

管理者は新ルールの実行結果を点検しつつ、新ルールの改善や教育の強化を実施し、リスクの発生を確実に予防できなければなりません。

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さて、今日「SDGs」「ESG」が注目されています。

企業・組織は、求められる社会的要請が何かを具体的に明らかにし、これらに的確に対応すると共に、その一環として、どうすれば期待される行動から逸脱することを防げるかにも対応しなければなりません。

このために必要になるのも「リスク管理」の原理原則です。

初任管理者研修については、定番の2項目(「人事評価」「労務管理」)に「リスク管理」を加えることで、これらを新任管理者研修の「3種の神器」とする。これは時代の要請だと言えます。

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