コールセンター

外国人オペレーターと共に働く(後編)ミーティングの進め方

前回は「モノクロニック文化」(適正な時間の運用・管理を重んじる)と「ポリクロニック文化」(「取り組む」という事実を重んじる)の違いをお話ししました。今回は、異文化コミュニケーションを踏まえた会議の方法について学びましょう。


外国人のオペレーターを雇用しているセンターのコミュニケーションでSV(スーパーバイザー)が意識しなければならない大切なことはあるでしょうか?

目次

何のために集まる?ゴールはどこ?

日本では人が集まる場を「会議」「ミーティング」「定例会」などと表現しますが、外国人には「何をする」がわかりにくいです。日本人にとっても、生産性向上の観点で必要なことです。下記の点を明確にしましょう。

(1) 何のために集まるのか
(2) 何をする場なのか

「情報共有するための場」、「話し合い、意見を出し合う場」、「決めるための検討の場」など、集まる目的と意味を伝えることで、外国人社員の心構えを助けることができます。

「お手元の資料をご覧ください」って意味あるの?

会議の数日前にはアジェンダ(議題)を準備し、必要資料には目を通してから参加することを前提とする外国人もいます。そういった場合、会議の冒頭で大幅に時間をとって資料を説明したり、「ご存知とは思いますが」と前提を共有することは「不思議」「時間のムダ」と映ります。

日本人はハイコンテクスト(察し合う文化)の傾向が強く、また恥をかきたくない・かかせたくないという理由から、前提を共有したがる傾向があります。しかし、「会議時間が長い」「会議のゴールが明確でない」ことを「無駄」と考える文化もあるのです。これは日本人にとって効率的なミーティングの進め方を学ぶチャンスととらえましょう!

外国人オペレーターと定例ミーティングを開こう!

仕事を進めてみると、思わぬところで認識のギャップに気づかされることもあります。そういった場合に役に立つのが定例ミーティングです。もちろん、定例ミーティングの目的は明確に伝えてくださいね。

<定例ミーティングで認識を共有するとよいこと>

●「困っていること」はあるか
●「あの時はこうしてほしかった」、「では今後、こういう場合はこうしよう」を話し合う
●「こういうやり方があるのでは」、「隣の課の〇〇さんのやり方を自分も取り入れたい」などをディスカッションし、共有する
●「報連相」をどこまで徹底するか明確にする
●仕事だけでなく、疑問に思うこと、不思議に感じたことなどを雑談する

ともに働くうえでの改善案を、ともに考える

外国人オペレーターとともに働くうえで、どちらかにとって負担が生じたり、双方にとって良くない状況になった時にこそ必要なのがコミュニケーションです。会議でも、どちらが正しい、間違っているではなく、Iメッセージ(私はこう思う、こう感じた)で話し合い、お互いの意見を尊重しましょう。その上で、「小さな共通のルール」を設けていくことが大切です。

「今回、想定していたスケジュールで仕事が進まなかった。次回は、どういう点に気をつけたらゴールを達成できるかな?」

「こういう場合は、経費面でリスクがあるので、日本では上司の確認が必要です。次回から同じようなケースがあったら、一言、相談してほしい」

など、些細なことも、前向きに話し合います。

文化の違いを面白いと感じ、「どうしてそう思うの?」「そういうふうに感じるんだね、でもこんな風にやってみるとますます信頼されると思うな」といったアドバイスをしてみましょう。ともに働くうえでコミュニケーションをとることは大切な仕事です。改善案を考える仲間としてお互いを尊重することで組織を活性化することができます!

「言葉の壁より文化の壁!?」【外国人オペレーターと共に働く(前編)】
外国人オペレーターと共に働く(中編)日本特有の勤務時間?

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