コーポレートガバナンス・コードの策定などをきっかけとして、取締役会がモニタリング機能を発揮すべきことが強調されるとともに、社外取締役の複数選任が進み、取締役会の構成が大きく変わりつつあります。取締役会の役割と構成が変容するのに合わせて、取締役会の運営実務にもさまざまな点で見直しが求められます。特に重要であるのは、複数存在し、かつ、積極的に活動し始めた社外取締役をいかにしてより良く機能させるか、という視点 です。実務上の対応としては、適切な候補者を探しだし、独立性や職務遂行可能性をきちんとチェックし、選任後には円 滑に社外取締役としての職務を開始していただくための研修や説明を行うことが求められます。また、社外取締役が複数 存在することを踏まえ、取締役会付議事項や情報提供のあり方を見直すことも急務です。さらには、CEOの選任やサクセッションプラン、報酬制度などに社外取締役が関与することの重要性が認識され、そのための装置として指名・報酬諮問 委員会の任意設置が進んでおります。これらの実務対応を考える上では、社外取締役が本来どのような役割を果たし、業務執行側とどのようにして協働すべきであるのかについて、基本的な考え方の理解とバランス感覚が必要です。本セミナーでは、これらのテーマについて、社外取締役のそもそもの役割を踏まえつつ、最新の動向や実務上の留意点について、解説いたします。