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つながらない権利

つながらない権利とは、休日や勤務時間外の仕事上のメールやチャット、電話への対応を拒否できる労働者の権利です。
フランスではいち早く、2016年の労働法改正で従業員50人以上の事業所に対し「従業員は勤務時間外のメールなどを遮断する権利を有する」といった、つながらない権利に関する労使協議を義務化しました。
日本でも法制化を待たずに、メンタルヘルスの視点から時間外の社内メールを禁止したり、休暇中のメールを受信拒否・自動削除できるシステムの導入などを始めた企業もあります。

日本では2026年5月1日現在、つながらない権利の法制化はされていません。勤務時間外に連絡に対応することは時間外労働となり、残業手当の支払い義務が生じます。従業員に時間外の対応を望むのであれば、前提として36協定を締結しておく必要があります。

また、現代では勤務時間外に従業員が業務に縛られてしまうリスク・従業員の心的ストレスの増大などが問題視されるようになっています。つながらない権利は、今後継続して検討が予定されている労働基準法改正に向けた議論で重要なテーマとなっています(2026年5月1日現在)。厚生労働省の労働基準関係法制研究会が2025年1月に公表した報告書では、勤務時間外の連絡について、社内ルールを労使で検討し、ガイドライン策定の検討が必要だと提言しています。

労働基準法の改正は、当初想定されていたスケジュールでは、2026年に通常国会へ法案提出、2027年前後の施行と見込まれていましたが、2025年10月に新政権となったことで改正法案の通常国会への提出は見送られました(2026年5月1日現在)。
2026年の法案提出は見送られたものの、改正内容が白紙になったわけではないため、実務上どのような影響があるのか、担当者としては厚生労働省からの発信や信頼できる情報源で最新情報をチェックする姿勢が必要です。

人事部門では現状の連絡実態の把握、業務特性に応じた線引きルールの検討、社内ガイドライン案の策定などを先行準備することによって、法改正に伴う混乱を避け、スムーズな導入ができます。また、制度整備を先んじてアナウンスすることで、「働きやすい企業」というメッセージを社内外に強く打ち出せます。

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