クレームを言う「心情パターン」を理解しよう~基本の「5つの心理」をおさえる

クレーム対応の基本クレーム対応テクニック

ほとんどのクレームには、「原因」があります。
クレームをおっしゃる方の数だけ、その事情・心情もさまざま。臨機応変な対応が求められます。

しかし、クレームをおっしゃる方の代表的な「心理状態」のパターンをある程度あらかじめ知っておくと、
どのような方向性で対応をしたらいいのかが見通せて、より落ち着いた対応ができるようになります。

ここでは、主に5つの「クレームを言う心情パターン」を挙げ、それぞれの対応の方針をまとめました。

「困っている」「不快だった」......謝罪や問題解決を求める心情

もっとも代表的な心情パターンがこちら。その原因としては、当方にミスがある場合がほとんどです。

クレーム対応の最も重要なポイントは、何をおいても「心情理解」。どんなクレーム内容であっても、「この方は、まさに今ほんとうに困っているのだ」ということを念頭に置いて、対応に臨みましょう。適切に共感を示すことができないと、さらに失望させてしまい、二次クレームに発展してしまうことも多々あります。

【対応のポイント】共感を示しつつ、現実的に解決をするためになるべく迅速に動く

このようなクレームでは、「二度とこのようなことがないようにしてほしい」「今すぐ何とかしてほしい」など、先方の要望がはっきりしている場合がほとんどです。お話をじっくりと聞き、共感とお詫びの意をはっきり示したうえで「相手はどうしてもらいたいのか」を把握し、迅速に対処していきましょう。

「損をしたくない」「不当な扱いが許せない」......不平等さへの不快感

「自分より遅くに来た人が、より早くに対応されているのはなぜ?」「同じサービス料を払っているのに、あちらのほうが手厚い待遇を受けているようだ」というようなタイプのクレームは、こういった"不平等感"に基づくものだといえます。

「他の人と同じサービスを受けたい」と考えるのは、ごく普通のことです。とくに、時間やお金などのコストをかけている場合などでは、そう感じるのはなおさらです。

サービスを提供する側にとっては「サービスにバラつきが出るのは当然」と考えてしまいがちですが、相手にとってはいかなるときも「この一瞬・この一回」しかないということを理解して、傾聴・共感・お詫びに専念しましょう。

【対応のポイント】"不平等感"のない仕組みづくりのアイデアを考えながら傾聴する

ひとり"不平等感"を抱いている人がいるならば、他に同じことを思っている方もいるかもしれません。
"不平等感"は、サービス改善を通して大きく解消できることがあります。
"不平等感"に基づくクレームは、業務改善につながる貴重な意見として、じっくり耳を傾けましょう。

「(サービス・企業・社会などを)良くしたい」......正義感に基づくもの

「こうしたほうがよい」「こうするべきだ」といった「指摘」タイプの発言が目立つのが、こちらの心情パターンです。このような「愛のムチ」は、業務改善という視点で考えれば、きわめてありがたいことです。

ほとんどの方は、商品・サービスに失望すれば無言のまま離れていってしまうので、改善すべき点が埋もれたまま、失望する方を増やすばかりなのが普通なのです。このことを考えると、「クレームは宝」と呼ばれる所以がわかりますね。

【対応のポイント】「わざわざ意見をくれて助かった」という気持ちを伝える

「我々のことを考えて期待するからこそ、ご意見をくださっている」と考えれば、自然とおかけすべき言葉も見つかります。「ご指摘をいただき、ありがとうございます」「貴重なご意見をありがとうございます」など、クレームを通して改善点を教えてくれたことについて感謝を述べます。

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「たまたま機嫌が悪い」など、ごく個人的な事情に基づくもの

クレーム対応する立場からは、これほど扱いの難しいクレーム理由はありません。しかし、不快な出来事があって気が立ってしまい、普段はなんとも感じないようなことも不快に思えるという経験が、あなたにもあるのではないでしょうか? そんなイライラを抱えている方と接するときほど、じっくりと「話させ役」に専念し、気のすむまで思いの丈を語っていただき、深い共感を示しながらようにします。

【対応のポイント】「共感」を、具体的に言葉にして伝える!

「わざわざご足労いただいたのに、ご期待に沿えず申し訳ございません」「そう思われるのもごもっともでございます」などと、相手の"不快な状況"を具体的な言葉に反映させて、共感とねぎらいを伝えていきましょう

ほかにも、「申し訳ないのですが、5分ほどお時間がかかってしまいます。よろしいでしょうか?」と、クレーム化しそうな点について先手を打って確認を取るようにもします。

当方に対する悪意をもっている場合(嫌がらせ、悪ふざけ、脅迫など)

残念ながら、世の中には明確な"悪意"をもってクレームを主張される方もまれにいます。対応するなかで「なんだか様子がおかしい」と察したら、ひとりで無理をせず、応援を呼ぶようにします。上司など、上の立場の者が対応にあたることで、クレームが沈静化することもあります。

職場全体としても、クレーム対応での緊急時対応のフローなどを取り決めておくと、なお安心です。

【ポイント】有事の際には、すみやかに警察と連携をとる

クレーム対応をするなかで、度を越えた悪意にもとづく行為が見られたり、暴力行為などが発生した有事の際には、警察・弁護士などしかるべき第三者に相談をする方策をとります。

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