
インソースの2024年気候変動への対応
持続可能な発展を支えていくには、長期的視点に基づく環境負荷の低減活動が不可欠と考え、当社は自社内の環境負荷低減活動だけではなく、事業を通して、ビジネス界全体における寄与活動を継続してまいります。
長期環境目標
- 2050年までに事業活動によるCO₂排出(Scope1+2)の「ネットゼロ」を実現
- 2030年までにScope2(電気によるCO₂排出)を2020年比50%削減
- 2030年までに社内紙利用によるCO₂排出を2020年比50%削減
気候変動への取組み
自社全拠点に再生エネルギーの導入が完了
2023年9月より当社グループの自社ビルに再生可能エネルギーの導入を進めてきました。24年4月には、お茶の水スタジオ、同年9月には日暮里ビルへの導入が完了し、24年10月以降、全6拠点の使用電力がトラッキング付き非化石証書を活用した再生可能エネルギー由来の電力に転換しました。24年9月期における再エネ電力比率は約40%となり、CO₂排出量は前年比32.2%減の158.6t-CO₂となりました。
■再エネ電力導入拠点
| 導入時期 | 拠点名 | 24年9月期 電気使用量 |
全拠点に対する 電気使用量割合 |
|---|---|---|---|
| 2023年 9月 | インソース九州ビル | 105,779 | 12.8% |
| 2023年 12月 | インソース道灌山ビル | 110,011 | 13.3% |
| インソース文京ビル | 107,023 | 12.9% | |
| インソース白山ビル | 90,130 | 10.9% | |
| 2024年 5月 | インソース御茶ノ水スタジオ | 53,363 | 6.5% |
| 2024年 9月 | インソース日暮里ビル | 154,890 | 18.7% |
※再エネ電力内容:インソース九州ビルは非FIT電源、再エネ指定あり、非FIT非化石証書、その他の自社ビルは非FIT電源、FIT電源、FIT非化石証書
研修事業における電子テキストの提供
研修事業において2022年4月より電子テキストを提供しています。受講スタイルにあわせ、従来の紙テキストと電子テキストから選択が可能です。24年9月期は、累計で6万7千人(前年比10.0%増)に電子テキストを提供、CO₂削減量は10.0tとなりました。
■電子テキスト利用によるCO₂削減実績
| 23年9月期 1H | 23年9月期 2H | 24年9月期 1H | 24年9月期 2H | |
|---|---|---|---|---|
| 電子テキスト利用実績(人) | 28,790 | 32,345 | 36,348 | 30,926 |
| CO₂削減量(t-CO₂)※ | 4.08 | 4.39 | 5.38 | 4.63 |
※電子テキストと紙テキストを比較した場合のCO₂削減量
TCFD提言への対応
インソースグループは、21年2月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD※)提言への賛同を表明し、情報開示に取組んでいます。
※ The Task Force on Climate-related Financial Disclosures の略。G20からの要請を受け、金融安定理事会(FSB)が2015年に設立。気候変動によるリスクおよび機会が経営に与える財務的影響を評価し、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」について開示することを推奨
戦略 気候変動がもたらすリスクと機会のシナリオ分析
当社グループは気温上昇を1.5℃未満に抑制することの重要性を認識し、1.5℃~2℃および4℃の気温上昇時の世界を想定し、全事業を対象としてシナリオ分析を行いました。その結果、1.5℃シナリオでは市場、評判等の移行リスクが、4℃シナリオでは物理的リスクの影響が大きいことがわかりました。リスク低減のため、リスク・コンプライアンス委員会と連携し、具体的な対策および実施検討を進めてまいります。
また、物理的リスク、移行リスクへの顧客ニーズの変化および社会からの対応要請の高まりは、当社グループにとって機会になると考えています。SDGsやESG関連等知識付与型コンテンツや組織変革・DX等事業変革・行動変革型の教育コンテンツ開発と提供により民間企業および官公庁組織のサステナビリティに関する取組への支援や価値向上に向けた継続的な教育支援を行ってまいります。
■シナリオ分析
| 主なリスク | リスクが顕在化したときの影響 | 財務影響 | 対策 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 4℃シナリオ | 物理的リスク | 急性 | ・洪水等自然災害の増加 ・異常気象の激甚化 |
■売上減少・ボラティリティの増加 ・受講環境の変化、顧客の事業被害による研修延期・中止の増加 ・洪水等の大規模自然災害による事業所損壊、サーバ損壊および水没 |
中 | 事業所およびサーバ設置地域の損壊、水没に対するモニタリングの開始、一定リスクを越えないエリアへの移転検討 |
| 慢性 | ・海面や気温の上昇 ・水供給不足などの資源の枯渇 |
■売上減少・ボラティリティの増加 ・産業活動の停滞や感染症の蔓延に伴う研修延期・中止の増加 ・教育の優先度低下・需要減少 |
中 | 顧客ニーズに応じたコンテンツ開発およびオンライン研修、eラーニング等の複数教育手段提供と柔軟な切替体制構築 | ||
| 1.5℃シナリオ | 移行リスク | 政策と法 | ・環境関連の規制強化 ・炭素税導入 ・気象関連の訴訟増加 |
■コスト上昇 CO₂排出量削減義務の規制強化やカーボンプライシング制度への対応コスト上昇 |
小 | 社内節電の強化 再生可能エネルギーへの切替 |
| 技術 | ・エネルギーやIT技術の発展 ・脱炭素技術の進展 |
■生産性低下 新技術への対応遅れによる生産性成長の鈍化 |
小 | 外部環境の定期的なモニタリング | ||
| 市場 | ・顧客行動の変化 ・環境配慮サービスの需要増加 |
■売上減少・ボラティリティ増加 現在当社で提供している紙テキストを利用した研修・教育の競争力低下および需要減少 |
中 | 研修事業における電子テキストの提供 | ||
| 評判 | ・気候変動対応への社会およびステークホルダーからの要請増大 | ■売上減少・ボラティリティ増加 気候変動への対応が遅れた場合、社会的評価に影響を与え、企業価値低下および顧客から選ばれなくなるリスク |
中 | サステナビリティ活動の推進 サステナビリティ活動の推進および開示によるステークホルダーエンゲージメント向上 |
||
指標と目標
気候変動リスクと機会への対応および、長期視点に基づく環境負荷低減活動を進めるため、前ページの目標を設定しています。事業活動を通じて排出されたCO₂の量(Scope1+2)は再生可能エネルギーを導入したことで、長期目標の1つである「2030年までに2020年比50%削減の140t-CO₂」に向け、計画通り進捗しています。
■事業におけるCO₂排出量(単位:t-CO₂)
| データ項目 | 20年9月期 (基準年) |
21年9月期 | 22年9月期 | 23年9月期 | 24年9月期 | 30年9月期 (目標年) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Scope1+Scope2 合計 |
280.2 | 260.4 | 283.2 | 233.8 | 158.6 | 140.0 |
| 再エネ比率 | 0% | 0% | 0% | 0.9% | 41.7% | ー |
※1 当社では自社生産設備を持たず、燃料燃焼や化学反応等により二酸化炭素、他のGHG(温室効果ガス)の直接排出がないためScope1を0としています
※2 Scope2はママーケットベースの数値に基づいて算出しています
(2024年統合報告書より)




