日に日に春もたけて、花舗や青果店の彩りが華やかになってきた。コートを腕に掛ける暖かい日も、襟元を合わせる肌寒い日も、短い春の貴重な時間に思える。まもなく今日のひと時をありがたく思い返す長い夏がやってくる。今のうちに季節の移ろいを楽しんでおこう。
俳句や短歌などで、菫や山吹・藤・菊などの名称が無く、ただ「花」という時は「桜」を指すことが多い。花冷え・花筏・花吹雪・花衣など、桜のさまざまを表現する言葉は非常に多い。どんな花も美しいが、特に桜はそれほどに開花が待たれ、落花が惜しまれる花なのだろう。名所に行かずとも花期の1週間ほどは桜が気になり、通勤路を遠回りして行き帰りに見上げては歩を止め、しばし目を楽しませることも多い。
■自分の時間・他人の時間
次の予定に進むための待ち合わせなどで人を待つ時間は、ストレスでもあるが楽しみでもある。少しの時間の余裕で雑踏をウォッチングして面白い発見をすることもある。
比べて不可避の事情であっても、誰かを待たせていると気が急いて苛つく。日頃、他人の時間を奪いたくないと思い(相手のためというより、焦りたくない自分の平安のために)、早目のスタートを心掛けているつもりだが、勘違いや突発事態により思い通りに運ばないこともある。
ゴメンですむプライベートでさえ行き違いはあるのに、ゴメンですまない仕事だったらどうだろう。影響はより複雑で多岐にわたり、関連する人も見えない作業も多いに違いない。
各々のメンバーは、時間を含めた自己管理で自身の成長に努めているが、それだけでは全体のコントロールは難しい。現状認識・全体の流れ・メンバー個々の状況を把握しながら、限られた時間の中で業務の最適化を図るタイムマネジメントが必要になる。
■時間の設計
・メンバーの業務を把握し、進捗管理を行い個々に合わせた時間管理を行うことは大変。自分の仕事もある中で、メンバーの管理をしながら全体の時間管理をすることは難しい。
・産休・育休など長期休暇に入る部下の業務をどう分担すれば時間外勤務を回避できるか。特に当人が長く担当してきた業務などは、引き継ぎの調整が難しくなる。
・時間的余裕が無くなり、会議や打ち合わせを勤務時間外にせざるを得ないこともある。
・仕事の優先順位を付けることが思うより難しく、どうしても複数の業務を並行して行うことになり、計画がどんどん崩れがち。早め早めの対応を心がけても遅延が発生してしまい、せっかく確保していた空き時間を有効活用できない。
・業務が立て込むとデスク上も関係書類などで乱雑になり、探し物に時間を取られてしまうこともある。
マネジメントが十分に機能していないのだろうか。マネージャー自身の時間と、管理業務に関わる時間がせめぎ合うことになって心身のストレスは増すばかりだ。時間に振り回されないように、根性や気合で乗り切ろうとせずに、具体的・現実的なマネジメントスキルで対処すべきかも知れない。
それだけではない。先日、面白い話を聞いた。近年の若者は、締め切りや集合時間について、「9時10分前」というと、9時10分過ぎの少し前、つまり9時5分過ぎとか8分過ぎだと思うらしい。今までの常識なら9時10分前とは、9時になる10分前つまり8時50分のことだ。その差は20分に及ぶ。アナログ表示つまり時計盤表示が一般的だった従来から、今はデジタル表示が主流になったことの影響といわれる。その他、「〇万円弱」「1日おき」などの認識も従来とは異なるらしい。小さなズレが大きな齟齬にならないように、時間・時刻について、日頃から認識を一つにしておく、または説明を変えるなどの対策が重要だ。
タイムパフォーマンスが良ければ、それでいいとは思わない。が、時間は消費するものではなく成長のために投資するものとして、積極的に活用しなければもったいない、と思う。
2026年3月30日 (月) 銀子




























