学生から育てる未来の起業家の育て方~実践型アントレプレナー教育法をご紹介

教育関係者や自治体の職員の方々の中には、地域や学校で「起業家精神」を育てたいと思っていらっしゃる方もいるかもしれません。
本コラムでは、中学生・高校生を対象に、実際に「ビジネスを体験する」ことで、自ら考え、実行し、学びに変える教育プログラムの実践ポイントをご紹介します。
単なる理論ではなく、具体的なステップとその効果が分かる内容を通じて、次世代人材育成に関心をお持ちの皆さまに、新たな視点と着手のヒントをお届けします。
起業教育で育てたい力とは~利益・判断・実行力を明確化する
構想から実行までのリアル体験で得られる学びの本質
単なる知識習得ではなく、「利益・損失のとりまとめ」や「価値提供の実感」を通じて、思考力・判断力・実行力を養います。構想だけでなく、実際の行動を伴う「リアルな経験」が、起業家精神の土壌となります。
地域課題と接続して生まれる中高生の自律性
地域や学校が抱える課題との接点をプログラムに組み込めば、生徒たちは「主体性」と「課題解決力」を身につけ、地域の未来を担う存在への成長につながります。
失敗と成功から学ぶ、実践型起業教育の必須ステップ
- チーム編成と株式会社の模擬設立
生徒たちがチームで疑似株式会社を結成し、共同で意思決定や役割分担を経験することで、協働と責任感を育みます。 - ビジネスアイデアの実行と収益を体験
アイデアを考えるだけではなく、販売・提供などにより収益を得る体験を通して、ビジネスの本質に触れることが重要です。実際の成功や失敗が、学びの深さを左右します。 - 発表・振り返りによる学びの深化
結果をチームで発表し、振り返る機会を設けることで、自らの行動とその成果を明確にし、次に活かす力を養います。 - オンライン講座との組み合わせ
デザイン思考やビジネスモデルの基礎をオンライン講座で学び、体験との掛け合わせで理解を深める構成も効果的です。
参加者の30%がビジネス活動を継続~起業体験教育の高い効果
効果の表われ方の例をスタートアップ・ユースキャンプを基にご紹介いたします。
概要
愛知県名古屋市で実施された「スタートアップ・ユースキャンプ」。2021年~2024年までの4年間、高校生を対象に行われた起業体験プログラムで、全6回のワークショップ構成。チーム活動や発表、振り返りが組み込まれている。
本施策では、参加者の多くがプログラムをきっかけに起業への関心を高め、さらに約30%の修了生が、修了後もビジネス活動を継続するなどの効果が見られました。
失敗しない起業体験教育の設計ポイントまとめ
- 目的とゴールを明確に設定する:単に「体験する」ではなく、「何を育てたいのか(起業家精神、自律性など)」を明確にする
- 体験型・実践型の構成にする:アイデア → 実行 → 再考 のサイクルを組み込む
- 教育と実践を組み合わせる:講義・座学 × ビジネス体験 × 振り返り をバランス良く配置する
- 地域課題や地域資源と結びつける:地域の文脈と連携させることで学習の実践性を高める
以上のような構成・手法をご活用いただくことで、単なる知識教育を超えた「心と行動を動かす」「結果を伴う」教育が実現できます。
中学生・高校生向け起業・創業の体験事業
本サービスでは、次世代を担う若者に起業・創業の体験を通じて地域への関心や気づきを促し、地域経済の活性化や人口流出の防止につなげることを目標とします。
サービスを通して実践的で満足度の高い体験を提供し、継続的な人材育成と地域の発展を推進していきます。
サービス概要
- 事業広報(講演会・トークセッションなど)
- 起業体験ワークショップ(事業の構想)
- 起業体験ワークショップ(事業の実践)
- 成果発表
特徴・ポイント
- 起業及びそれを取り巻く経済のエコシステムをリアルに再現し、中高生にとって本質的な要素を際立たせた起業体験の場をつくれる
- 教育コンテンツのプロ、プロジェクト型学習やワークショップなどの場づくりのプロらによる、細部まで行き届いた設計とファシリテーション
- 地域ごとの問題意識(次世代人材育成・地域からの人材流出の防止・SDGsの推進など)に応じた、ゴールとプロセスの最適な設計
セットでおすすめの研修・サービス
地域課題解決に特化した研修・勉強会実施
地域課題解決に特化した研修・勉強会サービスです。実践者による講義や参加型ワークショップを通じて、起業支援・観光振興・DX推進など幅広いテーマを身につけます。
行政職員や中小企業に役立つ実践的な知見を提供し、継続的な地域活性化を支援します。
Z世代の育て方研修~新しい価値観に向き合う人材育成のあり方
上司の背中を見て育つ時代はとっくに終わり、今は一人ひとりの個性に向き合って育てる時代になりました。
これまで関わりのなかった中堅層やミドル層にとって、Z世代の若手は未知の存在かもしれません。
本研修ではZ世代と言われる今の若手が育ってきた時代背景を振り返り、若手の価値観を知ることで、彼らとどのように関わっていくべきかを考え、個性に向き合う育成のポイントと指導者の在り方をつかみます。
大学生との新商品開発支援
地域経済の活性化に関心のある大学生を対象に、新商品・新規事業の創出を支援するサービスです。
デザイン経営やワークショップ形式の共同開発を通じ、学生の創造力を引き出し、地域社会との連携による価値創造を促します。


