
インソースの2024年リスクマネジメント
昨今、感染症のパンデミック、サイバー攻撃、国際紛争、自然災害など、過去に例を見ない規模のリスクが顕在化しています。当社グループでは、リスクの洗い出し、評価、対策について定期的に見直しています。リスクに恐怖するのではなく、統計的に考えて冷静に判断することを基本的なスタンスとしています。リスクへの対策(予防策)は、以下のとおりです。危機が発生(リスクが顕在化)した際は、即応し被害を最小化するようにしています。
各事業領域共通のリスク
| 大項目 | 項目 | リスクの内容・主な影響 | 主な対策 |
|---|---|---|---|
| 事業環境へのリスク | 新型コロナウイルス等の感染症 | 感染拡大により、事業活動の制限および研修事業の延期・中止が起きる可能性 | 当社グループは、新型コロナウイルスなどの特定感染症の発生可能性を踏まえ、来場型研修については、定員半減や飛沫防止シートの設置など計8つの感染症対策を徹底する準備があります。また、オンライン研修などの非対面型サービスも継続して提供しています。 |
| 当社グループ事業へのリスク | システム障害 | 予期せぬトラブルなどによって通信ネットワークやサーバーが利用できなくなった場合、当社グループのサービスの提供が不可能となる可能性 | 当社グループの提供サービスやそれを支える社内業務は、コンピューターおよびインターネット技術を高度に活用しており、通信事業者が運営する通信ネットワークサービスへの依存度が高いといえます。お客さま向けのサービスには信頼性の高いクラウドサービス基盤を使用し、オンラインセミナールーム設置の主要拠点については、複数事業者の提供する通信ネットワークを利用可能にしています。 |
| セキュリティ | 外部からの不正な手段によるサーバー内の侵入などの犯罪や従業員の過誤などにより顧客の個人情報等重要なデータが消去または不正に入手される可能性、および上記により損害賠償の請求を受ける可能性 | 当社グループは不正アクセスやコンピューターウイルスなどに備えるためのセキュリティ対策を施しています。現時点では問題は生じていませんが、将来の事態発生を抑止するため継続的にセキュリティ対策の充実をはかります。 | |
| 社内システムの 開発体制 |
人材確保の不調などによりシステム開発の進捗が滞った場合、効率的な社内業務の推進が阻害される可能性 | 当社グループは、エンジニアの採用・育成を継続し、社内業務のシステム化を積極的に推し進めてまいります。 また、業務拡大の中でもエンジニア以外の社員にも社内DX教育を進め、継続的な業務改善を進めてまいります。 >「経営基盤 システム開発力」参照 |
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| 商品・サービス | 多様な新規コンテンツの開発力や、人事・総務部を中心とした低価格の支援サービスにおいて、他社に対する優位性が維持できなくなった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性 | 当社グループは、他社に対する優位性を維持するため、講師とコンテンツ開発の分業体制により、最新かつ顧客にジャストフィットなコンテンツをハイスピードで提供してまいります。また、コンテンツに加え、教育インフラやアセスメントなど教育実施・運用に関わる総合的なサービス提供とすることで他社に対する優位性を維持しています。 >「経営基盤 コンテンツ開発力」参照 |
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| Webによる 営業活動 |
Webページのセッション数が予期せぬ事象により減少した場合、当社グループの販売促進効果が下がる可能性 | 当社グループの営業活動において販売促進効果を高めるべく、引き続きWebページを拡充してまいります。 >「経営基盤 営業力」参照 |
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| 知的財産権 | 当社オリジナルコンテンツに対して、悪意ある第三者によるサービスの模倣などがあった場合、営業展開に支障が生じる可能性 第三者の知的財産権を侵害した場合、当社グループの社会的信用を失うとともに、損害賠償による損失が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性 |
当社グループの事業は、オリジナルコンテンツの研修展開を強みとしている関係上、著作権・商標権などの知的財産の確保が重要だと考えています。当社グループでは、商標権の取得や著作権の明示、さらには開発した技術・ノウハウなどの保護・保全に努めています。 第三者に帰属する著作権・商標権・肖像権などの知的財産権を侵害しないよう、事前に権利関係を調査するなど細心の注意を払っています。現時点では問題は生じていませんが、将来の事態発生を抑止するため継続的に社内教育を実施します。 >「人的資本の向上」参照 |
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| 講師の確保 | 当社グループが求めるスキルや知識、経験をもって研修を行うことができる講師を適切な契約条件で確保できなくなった場合、当社グループの研修実施に重大な支障が生じる可能性 | 研修の成否を決める重要な要因の一つに講師の品質があります。良質な研修を実施するには的確なスキルや知識、経験をもった講師の確保が不可欠です。当社グループでは、引き続きこれらの講師の確保に努めていく方針です。 | |
| M&A | M&A実施後において、当社グループが認識していない問題が明らかになった場合や、何らかの事由により事業展開が計画通りに進まない場合、対象企業の株式価値や譲受資産の減損処理を行う必要が生じるなど、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性 | 当社グループは、M&A(子会社化、事業譲受、資本参加など)を実施することにより当社グループの事業を補完・強化することが可能であると考えており、M&Aを積極的に推進しています。その際、対象企業や事業の状況及び財務、税務、法務、労務などについて詳細なデューデリジェンスを行うなど、意思決定のために必要かつ十分と考えられる情報収集、投資効率の精査、検討を実施することで可能な限りのリスク回避に努めています。 | |
| 競合他社へのリスク | 競合による参入 | 研修事業と異なる分野の企業が研修におけるパラダイムシフトを起こすビジネスモデルを構築し、参入した場合には当社グループの営業活動に支障が生じ、当社グループの業績に影響を与える可能性 | 持続的な成長を実現するため、変化に柔軟に対応できる多様性を維持すること、ビジネスモデルの要諦であるIT力による業務効率化に磨きをかけ続けることで競争力を維持強化していきます。 >「価値創造プロセス」参照 |
サステナビリティに関するリスク
当社グループは、中長期的な視点から影響を与える事象や、発生頻度が低いものの認識すべきリスクについて5項目を選定しました。 右図をご覧ください。これらのリスクに関しては定期的なモニタリングを実施し、発生の回避及び発生した場合の対応に努めます。
| サステナビリティに関するリスク |
|---|
| 人権の侵害 |
| 大規模自然災害による事業所損壊、サーバー損壊 |
| 賄賂・腐敗の発生 |
| 生成AI普及による研修機会損失 |
| 外部環境変化によるコスト増加 |
リスク管理体制
当社グループでは、リスク管理に関する諸規定に則り、代表取締役執行役員社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会や、代表取締役管轄下の内部監査室を中心に、グループ全体にわたるリスク管理活動に取り組んでいます。リスク・コンプライアンス委員会では、業務遂行に伴うさまざまなリスクを定義し、「頻度」と「重要性」の2軸でマトリクス上に分類、評価しています。
定期的に新たな事業や環境の変化により生じると予想されるリスクを確認し、追加や対応状況の更新を行っています。また、内部監査室は、当社グループの内部監査を実施するとともに、リスク・コンプライアンス委員会事務局の役割も果たしています。
リスクカルチャーの醸成
当社グループでは、社会のニーズに合わせて、日々新たなサービス開発や業務プロセスの変更を行うことをよしとする一方、その土台として徹底したリスク管理マインドの醸成とスキル習得が不可欠だと考えています。そのため、人事考課にはリスク管理に関する項目を含んでいます。
また、発生したリスクは、迅速に内部監査室に報告がなされるよう従業員に対する周知・指導を徹底するとともに、発生した事象と原因、対策はグループ全体の管理職で共有しています。さらに、リスクを察知し、報告した従業員はその件数に応じて評価を得られる仕組みとしています。これにより、再発防止とリスク管理のマインド醸成に努めています。
全従業員を対象としたコンプライアンス教育
当社グループでは、コンプライアンスを経営の重要課題の一つと位置付け、役職員一人ひとりがコンプライアンス意識を持って日々の業務に取り組むことを徹底しております。当社グループでは役職員による横領・背任などの不正行為、インサイダー取引等の法令違反、ハラスメント等の人権侵害、贈収賄を含む腐敗行為が発生するリスクを最小限に抑えるべく、24年7月に全従業員を適用範囲とした「腐敗防止基本方針」を策定しました。
加えて、同年10月には、「コンプライアンス基本方針」に基づいた「インソースグループ コンプライアンス行動規範」を策定し、全従業員に業務遂行上の指針と行動基準を示しています。コンプライアンス教育については、毎年、当社の「Leaf」で動画と確認テストを実施しており、受講率は100%となっています。
教育項目
- 人権
- ハラスメント防止
- インサイダー取引防止
- 情報セキュリティ
- 著作権法
- 下請法
- 労働管理
- 腐敗防止
(2024年統合報告書より)




