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「声」「間」「敬語」で印象は変わる!明日から実践できる、わかりやすい話し方の3つのコツ

ビジネスの現場では、話し方ひとつで相手に与える印象が大きく変わります。プレゼンテーションや会議、商談、日常のやり取りにおいて、「わかりやすく話す」ことは、信頼を得るための重要なスキルです。

話し方が明瞭で丁寧であれば、相手の理解を促進し、誤解やすれ違いを防ぐことができます。逆に、声が小さかったり、言葉にクセがあったり、敬語が不適切だったりすると、内容が伝わりにくくなるだけでなく、相手に不安や不快感を与えてしまうこともあります。

本コラムでは、わかりやすく話すための基本として、「声の出し方」「間の取り方」「敬語の使い方」の3つの観点から、すぐに実践できる具体的なポイントをご紹介します。どれも特別な技術ではなく、意識するだけで改善できるものばかりです。

声の出し方で伝わり方が変わる

口をしっかり開けて話す

話す際に口をしっかりと開けることで、言葉が明瞭になり、相手に伝わりやすくなります。特にマスク越しやオンライン会議では、口の動きが見えにくいため、意識的に口を開けて発音することが重要です。口を開ける意識が薄いと、語尾がこもりがちになり、聞き手が聞き返す場面が増えます。滑舌トレーニングとして「外郎売(ういろううり)」などの早口言葉を活用するのも効果的です。

声量は「全員に届く」ことを意識

声が小さいと、内容がどれほど良くても相手に届きません。会議室の後方にいる人にも聞こえるような声量を意識しましょう。オンラインでは、マイクの性能に頼りすぎず、はっきりと話すことが大切です。特に話し始めの第一声を少し大きめに出すことで、場の空気を引き締め、聞き手の集中を促すことができます。

強調で説得力を高める

話の中で特に伝えたい部分は、声のトーンやスピードを変えて強調しましょう。例えば、「この点が最も重要です」と言うときは、少しゆっくり、そして力強く話すことで、聞き手の印象に残ります。強調の技術は、話の構成力にもつながります。事前に「どこを強調するか」を考えておくことで、話の流れにメリハリが生まれ、聞き手の理解度が高まります。

「ノイズ」を減らして信頼感を高める

無意識の口癖に注意

「えー」「あのー」「まあー」などの意味のない言葉(ノイズ)は、話の流れを妨げ、聞き手に不安や不信感を与えることがあります。自分の話し方を録音して確認するなどして、無意識のクセを把握し、意識的に減らす努力をしましょう。誰でも自分の声を聴くのは抵抗があるものです。スマートフォンなどで簡単に実践できますので、ライバルに差をつけるチャンスと思って頑張りましょう。

語尾の処理も丁寧に

語尾が強すぎたり、伸びたりすると、ぶっきらぼうな印象や曖昧な印象を与えることがあります。「〜です」「〜ます」を丁寧に言い切ることで、信頼感のある話し方になります。語尾の安定感は、話全体の印象を左右します。語尾が揺れると、話の内容まで不安定に感じられることがあります。録音して「語尾だけを聞く」練習も効果的です。

「間」を使って理解を促す

要点の前後に間を置く

重要なポイントを話す前や話した後に、意図的に間を取ることで、聞き手に内容を整理する時間を与えることができます。

たとえば、「本日お伝えしたい内容は、3点!......ございます」といった具合に、間を活用することで話にメリハリが生まれます。間を取ることで、話の「重み」が増します。沈黙を恐れず、あえて間を置くことで、聞き手の集中力を引き出すことができます。

質問の後にも間を

質問を投げかけた後にすぐ話し続けてしまうと、相手が考える時間を奪ってしまいます。質問の後は、相手の反応を待つ「間」を意識しましょう。「間」は相手への配慮でもあります。

敬語の基本を押さえる

敬語の3種類を理解する

敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類があります。それぞれの使い分けを理解することで、相手に対する敬意を適切に表現できます。

  • 尊敬語:相手の動作を高めて表現(例:おっしゃる、いらっしゃる)
  • 謙譲語:自分の動作をへりくだって表現(例:申し上げる、伺う)
  • 丁寧語:話全体を丁寧にする(例:〜です、〜ます)

敬語は「相手との距離感」を調整する道具でもあります。親しみを込めつつも礼儀を保つことで、信頼関係の構築につながります。

「~いただく」と「~くださる」の使い分け

この2つの表現は混同しやすいため、注意が必要です。

  • ~いただく:自分が何かをしてもらうとき(謙譲語)
  • ~くださる:相手が何かをしてくれるとき(尊敬語)

例文:

  • 「ご連絡いただき、ありがとうございます」(自分が受け取った)
  • 「ご対応くださいまして、ありがとうございます」(相手が行った)

ビジネスでよく使う敬語表現

ビジネスシーンで頻出の敬語表現を覚えておくと、とっさの場面でも安心です。「型」として覚えると、実際の場面で迷わず使えます。日付や時間、人物の呼び方なども丁寧に言い換えることで、よりフォーマルな印象を与えることができます。

  • 自分・・・わたくし
  • 自分の組織・・・わたくしども
  • だれ・・・どちらさま・どなたさま
  • あの人/その人・・・あちら(こちら)の方/あちら(こちら)さま
  • 一緒の人・・・お連れ様・お連れの方・ご一緒の方
  • 老人・・・お年寄りの方・ご高齢の方
  • (他者の)家族・・・お父様・お母様・お兄様・お姉様・ご子息様・お嬢様
  • 今日/明日/あさって・・・本日(ほんじつ)/明日(あす・みょうにち)/ 明後日(みょうごにち)
  • きのう/おととい・・・昨日(さくじつ)/一昨日(いっさくじつ)
  • (午後)1時・・・13時
  • 27日・・・27日金曜日

まとめ:話し方を磨くことは信頼を築く第一歩

わかりやすく話すためには、「声」「間」「敬語」の3つの要素を意識することが大切です。これらを意識的に実践することで、相手に安心感を与え、信頼関係を築くことができます。日々の業務の中で少しずつ取り入れていくことで、確実にスキルアップにつながります。

分かりやすい説明の仕方研修~言いたいことを簡潔に伝える

わかりやすい話し方には、型があります。わかりやすくなる構造を理解すれば、誰でも「言いたいことを簡潔に、相手にわかりやすく説明する」ことができます。

そのため、本研修ではまず論理的思考を鍛え、話す内容を整理できるようになっていただきます。また、話の構造を視覚化することにより、「わかりにくい話」と「わかりやすい話」の違いを理解していただきます。学んだスキルをワークで実践しながら、説明力を高めていただけます。

よくあるお悩み・ニーズ

  • 説明が長く、回りくどくなってしまう
  • ホウ・レン・ソウが上手くできない、相手に伝わりにくいと感じる
  • 説明スキルを上げ、窓口応対時の対応スピードとお客さま満足度を上げたい

本研修のゴール

  1. 目的・意図が明確になるように話を整理することができる
  2. 構造と展開を考えながら相手に訴求力のある内容で話の構成をまとめることができる
  3. 相手目線を意識し、要点をまとめて話すことができるようになる

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セットでおすすめの研修・サービス

良好な人間関係を築き業務を推進するプラン~行動経済学を取り入れ効果的に自分の意図を伝える

良好な人間関係を築き業務を推進するプラン

社内外での円滑なコミュニケーションに不安がある方に向けた、基礎から応用までを学ぶプランです。

わかりやすい説明の仕方、相手の心に響く伝え方、言いにくいことを伝えるアサーティブコミュニケーションまでを習得します。さらに、行動経済学の視点を取り入れ、相手の心理を理解した上で、より効果的に自分の意図を伝える方法を学び、良好な人間関係と業務推進に繋げます。ぜひご検討ください。

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コミュニケーション基礎研修~きき上手は話し上手、きくから始めるコミュニケーション

コミュニケーション基礎研修

本研修は、話べたを克服するための心構えとスキルを身につけていただく研修です。

コミュニケーションには「話す」と「きく」の両面があります。心構えを理解しコミュニケーションへの抵抗感を和らげるとともに、「きく」スキルを伸ばすことで、円滑に他者とコミュニケーションを取れるようになることを目指しています。

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プレゼンテーション研修~相手を動かす3つの要素を習得する

プレゼンテーション研修

講義を通して「伝える」ための内容・技術・手段について学んでいただきます。

その上で、撮影した自分のプレゼンテ-ションを見ることにより、客観的に自分を振り返り、改善点を発見していただきます。研修の終わりに、総合演習として改めてプレゼンテーションを行い、学んだ知識をアウトプットしていただきます。

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