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ヒューリスティック

ヒューリスティック(heuristic)とは、「発見的手法」という意味の心理学用語で、必ずしも正しい答えではないが、経験や先入観によって直感的に、ある程度正解に近い答えを得ることができる思考法です。「経験則」と同義であるとも言われています。

例えば、信号が青のうちに横断歩道を渡りきれるかどうか、人は歩数や速度などから緻密に検証しなくても、慣れた動作で自然に渡れば間に合うと判断し、そのまま渡ります。このように、普段の行動の裏にはヒューリスティックによる思考が無意識のうちに行われています。

ヒューリスティックによって素早い意思決定が可能となりますが、判断結果には一定の偏り(認知バイアス)を含んでいることがあるため、注意が必要です。

■代表的なヒューリスティックの種類
① 代表性ヒューリスティック
代表的、典型的なイメージ(ステレオタイプ)を過大に評価する。
例)外国人(のような見た目)だから英語が話せる、経営者はいいスーツを着ている

② 利用可能性ヒューリスティック
自分の見聞きしたことや口コミ、衝撃的な出来事など、想起しやすい情報から確率や程度を判断して評価する。
例)車より飛行機の方が事故の起きる確率が高いと考える(実際には車の方が多い)

③ 係留(アンカリング)と調整ヒューリスティック
最初に与えられた情報(アンカー)を基準として物事を評価する。
例)初めから500円と聞くより、「1000円の商品が今なら50%オフ」と聞く方が、同じ商品でも得だと感じる

④ シミュレーション・ヒューリスティック
経験や先入観から「架空のシナリオ」を考え、結果を推定する。
例)過去のスピーチの失敗経験から「明日もまた失敗するだろう」と考える

ヒューリスティックには、素早く判断を下せるメリットがある一方、深刻な判断ミスを引き起こす可能性もあります。そうした弊害を避けるために、日頃から意識して論理的に考えたり、数字やデータなど客観的な情報から合理的に判断する習慣を身につけておくことが大切です。

経験則は、重要な判断や決断を迅速に行う「OODAループ」を回すのにも必要な要素です。また、最近注目されている行動経済学・ナッジ理論もヒューリスティックに基づく観点が多く、部下指導やマーケティングに活用する企業が増えています。
ヒューリスティックのメリット・デメリットを正しく理解し、業務改善や問題解決などの場面で臨機応変に活かすことで、効率的な仕事運びを実現させましょう!

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