復職者への対応、整っていますか?~メンタルヘルス不調からの再スタートを支えるために
メンタルヘルス上の理由により過去1年間に連続1ヶ月以上休業した労働者の割合は0.6%となっており、事業所規模が大きくなるほどその割合は高くなっています。
「体調が戻ったら、また職場に戻ってきてくださいね」
そう声をかけたものの、実際にその社員が戻ってきたとき、どんな対応をしているでしょうか。温かく迎える体制が整っている職場は、実はまだ少数派かもしれません。メンタルヘルス不調による休職からの復職は、本人にとっても、職場にとっても大きな節目です。
復職は「ゴール」ではなく「再スタート」
多くの企業が「復職=元の業務に戻す」と考えがちですが、それが再発のリスクを高めてしまうこともあります。体力、集中力、人との関わり方など、休職中に落ちた「働く力」を、段階的に取り戻すプロセスが必要です。ところが実際には、「また休まれたら困る」「何から任せていいかわからない」という現場の戸惑いも多く、結果的に本人も周囲も気を遣い続けてしまうということが起こっています。それが再発への悪循環を生んでしまうのです。
職場に求められる「復職支援」という視点
休職者本人の頑張りだけに頼るのではなく、企業や職場がどのように復職を支えられるか。これが、今多くの組織に問われているテーマです。
- 復職前のリワークや段階的な出社
- 上司・同僚との関係再構築のサポート
- 無理のない業務内容の調整
- 定期的なフォロー面談の実施
こうした仕組みを整えることで、復職後の定着率が上がるだけでなく、職場全体の心理的安全性が高まります。
復職支援は、人を大切にする企業文化を育てる
誰もが不調になる可能性がある現代、復職支援の有無は「社員をどう扱う会社か」を示すバロメーターでもあります。「また働けるようになってよかったね」と本心から言える文化がある職場は、当然ながら離職率も低く、エンゲージメントも高い傾向があります。つまり復職支援とは、単なる「配慮」ではなく、持続可能な組織運営の土台なのです。
「何をしたらよいかわからない」と感じているときこそ、正しい知識を学ぶ機会が必要です。復職を機に、企業も職場も、もう一歩「人を大切にする組織」へと進化できるはずです。
(半日研修)メンタルヘルス研修~メンタル不調者が出た場合の対応法
本研修では、医療行為ではなくメンタルヘルスの観点から、うつ病・適応障害・発達障害といったメンタル不調に関する知識を学びます。さらに、職場復帰の際の支援方法について、復帰支援の流れや試し出勤制度、面談を行う際のポイントを理解します。
よくあるお悩み・ニーズ
- メンタル不調者が出たときに備え、知識を身につけておきたい
- 職場復帰のために管理職という立場として何をすべきか支援方法を学びたい
到達目標
- メンタル不調について正しく理解をし、本人の立場に立って考えられるようになる
- 復帰後の活躍を支援するための支援方法を学ぶ
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風通しのよい職場づくり研修~職場復帰支援編
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