2021年10月29日
中途採用を今後積極的に行う意向である企業が前年の約2倍となっていることが、マイナビ(東京・千代田、中川信行社長)の実施した「中途採用実態調査(2021年)」で明らかとなった。
企業の中途採用意向を聞くと、「今後は積極的になる」が46.1%で前年(23.3%)から22.8ポイント増加し、「消極的になる」が9.9%で前年(34.0%)から24.1ポイント減少した。
業種別にみると、「IT・通信・インターネット」の「今後は積極的になる」割合が54.5%と最も高く、次いで「動産・建設・設備・住宅関連」で50.6%だった。
【業種別 中途採用意向の"今後は積極的になる"割合 トップ5】
1位 IT・通信・インターネット 54.5%
2位 不動産・建設・設備・住宅関連 50.6%
3位 商社 47.6%
4位 医療・福祉・介護 46.8%
5位 運輸・交通・物流・倉庫 46.2%
社員の過不足感を聞くと、「不足している」と感じている企業が38.9%となった。「余剰を感じている」の28.6%と比較すると、全体的に不足感が見られる。
役職別にみると、「役職についていない人材」が「不足している」企業が40.0%、「余剰を感じる」企業が25.4%だった。一方、「課長クラス」、「部長クラス以上」では余剰感と不足感が同等か、余剰感の方が強い結果だった。
【2021年1月~6月の社員過不足感】
●部長クラス以上
余剰感を感じている 29.2%
不足している 23.4%
●課長クラス
余剰感を感じている 27.9%
不足している 28.1%
●係長・主任・職長クラス
余剰感を感じている24.9%
不足している 33.4%
●役職についていない人材
余剰感を感じている 25.4%
不足している 40.0%
2020年7月~2021年6月までの1年間で「子供が生まれた男性従業員」のうち、育休を取得した従業員の割合を聞いたところ、「1人も取得できなかった」が21.8%、「全員が取得した」は1.5%だった。
従業員規模別にみると、従業員規模の大きな企業ほど男性育休の取得割合が高かった。また、人手不足感を感じている企業は男性育休の取得率が低い傾向にあった。
【従業員規模別 男性育休を「1人も取得できなかった」割合】
50人以下 26.1%
51~300人 23.5%
301人以上 18.1%
【従業員規模別 男性育休を「全員が取得した」割合】
50人以下 1.1%
51~300人 0.8%
301人以上 2.1%
自社の男性育休の取得率理由を自由回答で聞いたところ、キーワードとして頻出したのは「人手不足感」「上司の理解」だった。
男性の育休取得割合が高い企業は、「全社的に取得が推奨されている」、「上司の理解がある」といった回答が多かったのに対し、取得率が低かった企業は「人手が足りない」、「育休を申請できるような雰囲気ではない」が理由として多く挙げられていた。
マイナビは「男性育休取得率向上のためには、"人手不足感の解消"と"全社をあげた育休取得のサポート"が求められる」と指摘している。
調査は、2021年7月9日~14日、2021年1~7月に中途採用業務を担当し、募集活動をしており、採用費用の管理・運用に携わっている人事担当者を対象にインターネットで実施し、1600件の有効回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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