売上拡大の肝となる、営業力の強化のための3つの要素
営業力を高めるための要素を「釣り」に例えると、以下のように整理できます。
- 釣り堀
どこで何を狙うのか(例:顧客リスト、顧客データベース) - えさ
何に食いつかせるか(例:サービス、商品、Web、提案書) - 腕
どうやって釣るか(例:担当者・マネージャー、組織、営業技術)
この3つの要素がそろった組織が、継続的な売上向上を実現できます。
1.釣り堀:どこで何を狙うのか
まず、「釣り堀」であるアプローチするべきターゲットを選定するためには、顧客データベースの整備と顧客リストの作成・活用が欠かせません。
顧客データベースは、外部機関から購入した顧客リストや問い合わせ顧客のデータ蓄積などから「量」を増やし、既存顧客への定期的なアプローチや深耕によって「質」を高める、両輪の行動が必要です。
また、顧客リストは、シンプルなシナリオでアプローチできることや、自社のマーケットに適合していることが必要です。これらのポイントを踏まえてリストを作成し、一定期間継続的にアプローチすることで、高い効果が見込めます。
2.えさ:何に食いつかせるか
次に、「えさ」である提案ツールや販促手段については、Webサイトや提案書・チラシを効果的に活用することが重要です。
企業のWebサイトは最もコストの低い販促手段であり、マーケティングの場でもあります。良いWebサイトには4P(製品:Product、価格:Price、購入手段:Place、販促:Promotion)が載っています。これらの情報が載っていないと、顧客が購入検討を進めることができません。
また、提案書やチラシは、魅力的な写真や装丁にコストがかかるため、経営者や部門長が積極的に関与し吟味する必要があります。良い提案書には、良いキャッチコピーが載っています。キャッチコピーを見たうえで読み手が資料を読むか否かを判断する要素となるため、読み手目線で訴求力の高いキャッチコピーをつけましょう。
4U原則
より効果的なキャッチコピーを書くために、ロバート・W・ブライが提唱したセールスライティングの手法の一つです。
- 緊急性(Urgent):「今すぐ行動しないと損をするかも」、「今ならお得」など、相手にすぐに行動する理由を与える
- 独自性(Unique):他にはないユニークな表現で、同じ内容でも新しい表現で書く
- 超具体性(Ultra Specific):具体的な表現を入れることでそこから先を想像させ、「読んでみたい」という行動に誘う
- 有益性(Useful):読み手にとっての利益を強調する
3.腕:どうやって釣るか
最後に、「腕」である営業マネジメントについてです。
まず、営業プロセスを細分化し、売上の法則性を見つけ出すことが重要です。これにより、効果的な営業戦略を立案し、施策を実行する基盤が整います。そして、目標達成のためには、環境に左右されず「頑張れば達成できる」KPIを設定し、重要成功要因(KSF)を見極めることが不可欠です。また、価格戦略も重要な要素であり、自社の提供する商品やサービスの価値を踏まえた適切な値付けが求められます。売上が低迷した場合には、組織再編を検討することも一つの手段です。
このように3つの要素をバランスよく兼ね備えた組織が、勝てる営業チームとして売上を上げ続けることができます。そして、そのための仕組み作りを営業部長以上の階層は考えて構築していくことが大切です。
トップマネジメント研修~売り上げ拡大の原理・原則(2日間)
売り上げ拡大に必要な要素を「釣り堀・えさ・腕」の釣りの視点を参考に学ぶ研修です。1日目はまず、量と質を兼ね備えたデータベースの整備の仕方や顧客リストの作り方を学びます。そのうえで、営業の武器となる自社Webページや提案書のポイントを整理し、実際に訴求力のある提案書を作成するワークに取り組みます。
2日目は、成果の上がる営業チームの作り方や必要な人材をどのように確保していくかなどの営業マネジメントの要諦を学び、採用に向けた求人票の作成に挑戦します。最後には、勝てる仕組みを作るための具体的なKPI設定や営業戦略の立て方に触れ、便利なマネジメントツールも紹介します。
よくあるお悩み・ニーズ
- 競争力を高めて売り上げを拡大したいが、メンバーに何をさせたらよいのかわからない
- Webや提案書などの営業ツールがいまいちなので、着目すべきポイントを知りたい
- 勝てる仕組みを構築し、強い営業組織を作りたい
本研修の目標
- 釣り堀:シンプルかつ営業の能力に合った顧客リストを準備できる
- えさ:必要な情報を過不足なく盛りこみ、相手の心に届く資料を作成できる
- 腕:受注率の高い営業の要件をおさえ、組織全体でその育成と採用を実現する
- 勝てる営業チームをマネジメントするためのポイントを理解する
セットでおすすめの研修・サービス
トップマネジメント研修~企業経営の原理・原則(2日間)
企業経営の原則から実行フェーズまでを学ぶ2日間研修です。経営層には、売上拡大と利益確保の両方を実現させ、経営サイクルを回していくことが求められます。そこで1日目は、経営状況を把握するための数字の見方や、自社を取り巻く環境をふまえた経営戦略・計画の策定の仕方を学び、実行に落とし込みます。
2日目は経営層に求められる決断力や、経営危機に適切に対処するための判断のポイントを解説します。2日間を通して自社を想定したワークに取り組むため、すぐに現場での実践につなげることができます。
トップマネジメント研修~役員・部長が知っておくべき人事戦略(2日間)
組織の業績拡大を下支えし、加速させるための人事戦略に焦点を当てた2日間研修です。創業直後の企業は売上・利益確保が最重要課題となりますが、中長期的に組織を発展させていくためには組織・人づくりにも目を向けることが必要です。
1日目は組織デザインについて学び、自社の課題や成長フェーズを踏まえた組織体制や育成・採用の望ましいあり方をメンバーとディスカッションします。2日目は育成・採用の具体的な進め方を学びます。自社で求められる人材要件を言語化し育成計画を立てるワークや、求職者とのマッチング率や訴求力を高めるための求人票作成ワークを通じて、実態に適った具体的な人事戦略を考えます。
トップマネジメント研修シリーズ
トップマネジメント研修シリーズは、会社の業績拡大・競争力向上のための企業経営のポイントを、経営戦略・営業戦略・人事戦略などのテーマごとに学ぶことができるシリーズ演習です。全てインソースの経営陣が監修しており、自社に置き換えた施策を考えることをゴールとして、インプット・アウトプットの時間をバランスよく組み込んだ2日間研修として構成しています。
当社がさまざまなお客さまに研修・人事コンサルティングを提供してきた実績と自社で実践してきたノウハウを踏まえ、貴社の更なる発展に貢献します。 現任の経営層・部長のほか、次世代リーダーと目される方の受講もおすすめです。