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「DXは古い」は本当か~AIX(AIトランスフォーメーション)時代の到来と、企業の対応策

「DXは古い」は本当か~AIX(AIトランスフォーメーション)時代の到来と、企業の対応策

現在のビジネス環境は、デジタル技術の進化によって、これまでの常識が通用しない時代へと突入しています。
特に近年、「DXはもう古い」という声が聞かれ始めていますが、これは決してDXそのものが不要になったという意味ではありません。むしろ、企業経営者や人事部長が、次なるステージに備えるための重要な示唆だと捉えるべきです。

この「DXはもう古い」という言葉の背景には、従来のDXが主に業務効率化や生産性向上といった「守りのDX」にとどまっていたという事実があります。そこに今、生成系AIの爆発的な普及が追い風となり、企業は「攻めのDX」、すなわち価値創造や事業革新を主眼とした取り組みへと進化することを求められています。

AIXとは「攻めのDX」を象徴する概念

AIX(AIトランスフォーメーション)は、この「攻めのDX」を象徴する新たな概念です。生成系AIの登場によって、これまで人が担っていた高度な創造的業務、たとえば新規事業の立ち上げやビジネスモデルの構築などが、より迅速かつ革新的に実行できる時代が到来しました。

これまでのDXは、変化する環境に対応するための「道具」を整える段階でした。しかしAIXは、どの道具を選び、どう使うべきかをAIが自ら提案し、人の意思決定をサポートする...いわばAIが「考える存在」として組織に関わるフェーズへと移行しているのです。

AIは「優秀な部下」、上司たる人間として判断軸を養う

生成系AIは、まさに「デキる部下」あるいは「優秀なパートナー」と呼べる存在です。新規事業やビジネスモデル構築といった創造的な業務も、AIの力を借りることで、より効率的に進められるようになりました。

しかし、この「優秀な部下」は、常に完璧な答えを出すわけではありません。実際は「最もらしい嘘もつく」ことがあるのもまた事実です。
だからこそ、上司たる人間の役割は、AIが出した答えが正しいか否かを最終的に判断することにあります。この「判断軸」は、単なる知識ではなく、自ら様々なことにチャレンジし、成功体験・失敗体験を積むことによって養われます。

AIX推進に向けた企業の取るべき対応

AIX時代の到来に際して、企業が目指すべき方向性は明確です。単なるツール導入にとどまらず、「AI活用を組織文化と戦略の中核に据える」ことが求められます。では、具体的に企業はどのようなアクションを取るべきなのでしょうか。ここでは3つの観点から整理します。

1.AI活用文化の醸成とスキルの民主化

AIXは経営陣やIT部門だけの取り組みでは成り立ちません。むしろ、あらゆる職種の従業員が最低限のAIスキルを持つことが、AIX推進の起爆剤となります。AIを「一部の専門家だけが使うもの」ではなく、「全員が使いこなす道具」へと位置づけ直すことが、AIX推進のカギとなります。

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2. 経営戦略と連動したAIX推進

AIXは、単なるIT部門の課題ではなく、経営戦略そのものです。新規事業創出やビジネスモデル構築といった「攻めのDX」を強力に推進するためには、経営層が主体となってAI活用戦略を立案し、事業特性や目標に合わせた具体的なロードマップを策定することが重要です。
また、人的資本経営の観点からも、AIX時代に適合した新たな人事戦略の構築を支援し、タレントマネジメントや評価制度の再構築を通じて、AIと共創できる人材の育成と活用を促進することも不可欠です。

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3. チャレンジを土台とするアジャイル型経営

DXを実現してきた経営スタイルは、チャレンジする文化を奨励しているアジャイル型経営です。失敗を恐れずに試行錯誤を繰り返し、そこから学びを得て次へと活かすアジャイル型経営は、AIX時代における新たな価値創造を加速させる鍵となるでしょう。

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AIと人の共創による企業成長

AIXの本質は、単なる技術導入ではなく、組織そのものの変革です。

現場に根づいた活用文化を育み、全社員がAIを使いこなす素地をつくる。
経営戦略にAI活用を組み込み、新たな価値を生み出す挑戦を重ねる。
そして、失敗を恐れずに素早く学びを得るアジャイルな組織風土を醸成する。

これら一つひとつの積み重ねが、AIと人の共創による企業成長につながります。
AIが世の中に与える大きなインパクトに目を背けずに、活かし、変革を楽しむ。そんな企業こそが、AIX時代の勝者となるでしょう。

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