2021年10月04日
労働者が不足していて、かつ、過去1年間に何らかの労働者不足の「対処をした」事業所の割合は58%、今後1年間に「対処をする予定」とする事業所の割合は57%となったことが、厚生労働省の8月の労働経済動向調査で分かった。
労働者不足の対処方法(複数回答)をみると、調査産業計では過去1年間及び今後1年間とも「正社員等採用・正社員以外から正社員への登用の増加」の割合が最も多かった(過去1年間:53%、今後1年間:54%)。
産業別にみると、「卸売業・小売業」、「宿泊業・飲食サービス業」、「サービス業(他に分類されないもの)」では、過去1年間及び今後1年間とも「臨時、パートタイムの増加」の割合が最も多かった。
8月1日現在、未充足求人がある事業所は調査産業計で45%。産業別に見ると、「医療・福祉」は63%となり唯一6割を超えた。次いで「サービス業(他に分類されないもの)」(54%)、「運輸業・郵便業」(49%)が続いた。
正社員等労働者過不足判断D.I.(「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた値)は調査産業計で29ポイントとなり、2011年8月調査から41期連続の不足超過となった。
全ての産業で不足超過となっているが、特に「建設業」(50ポイント)、「医療・福祉」(41ポイント)、「運輸業・郵便業」(38ポイント)で人手不足感が高い。
一方、パートタイム労働者過不足判断D.I.は調査産業計で20ポイントと、2009年11月調査から48期連続の不足超過となった。特に「サービス業(他に分類されないもの)」(30ポイント)、「宿泊業・飲食サービス業」(29ポイント)、「卸売業・小売業」(27ポイント)で人手不足感が高い。
2021年4~6月期に中途採用を実施した事業所は調査産業計で61%となり、前年同期と同値となった。
産業別に見ると最も多いのは「医療、福祉」(78%)、次いで「サービス業(他に分類されないもの)」(70%)と2産業で7割を超えた。6割を超えたのは「不動産業・物品賃貸業」(65%)、「生活関連サービス業・娯楽業」(63%)、「運輸業・郵便業」(62%)、「宿泊業・飲食サービス業」(60%)だった。最も割合の低い「建設業」では50%となった。
今後、7~9月では調査産業計で53%の事業所が中途採用を予定している。
調査は、2021年8月1日現在の状況について2021年8月1日~7日に実施し、主要産業の30人規模以上の事業所のうち5835事業所を抽出して、2866事業所から有効回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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