2022年2月25日
人材サービスのパーソルキャリア(東京・千代田、峯尾太郎社長)の実施した「平均残業時間」の調査によると、調査対象90職種の中で「教育/スクール」の残業時間が最も減少したことが分かった。
2021年4~6月の3カ月の平均残業時間は、調査対象90職種の平均が20.8時間/月で、前回調査(2020年4~6月)の20.6時間とほぼ変わらなかった。
残業が少ない職種は「秘書/受付」と「医療事務アシスタント」の10.5時間で、「事務/アシスタント」系の職種が上位を占めた。
【平均残業時間が少ない職種 トップ10】
1位 秘書/受付 10.5時間
1位 医療事務アシスタント 10.5時間
3位 営業事務アシスタント 11.1時間
4位 金融業界の代理店営業 11.4時間
5位 一般事務アシスタント 11.8時間
6位 金融事務アシスタント 12.3時間
7位 経理/財務事務アシスタント 12.5時間
8位 薬事 12.6時間
8位 金融業界の個人営業 13.4時間
10位 MR 13.7時間
10位 企画/マーケティング関連事務アシスタント 13.7時間
前回調査から最も平均残業時間が減ったのは、前回調査で最も残業が多い職種だった「教育/スクール」で、19.2時間減少した(前回38.6時間、今回19.4時間)。
残業時間が減少した要因についてパーソルキャリアは、「教育現場ではITCの導入が進んでおり、これまで手作業で行っていた宿題やテストの作成、配布、回収、採点など一部業務のオンライン化で、業務の効率化が図られている」と分析する。
「教育/スクール」に次いで減ったのは「調理/ホールスタッフ/フロアスタッフ」で、9.4時間減だった。
一方、残業が多い職種は「設計監理/施工監理/コンストラクションマネジメント」(38.3時間)、「プロデューサー/ディレクター/プランナー(出版/広告/Web /映像関連)」(32.5時間)、「施工管理」(31.8時間)の順で、「建築/土木系エンジニア」系、「モノづくり系エンジニア」系の職種が上位に多く入った。
建築業界についてパーソルキャリアは、「以前から慢性画的な労働力不足に陥っており、長時間労働者の割合が高い傾向にある。耐震対策や建物の老朽化にともなうインフラ整備などのニーズが高まり続けているにも関わらず、手書き伝票などのアナログ業務がいまだに多く残っているため、残業時間が増えていると想定される」と指摘する。
【平均残業時間が多い職種 トップ10】
1位 設計監理/施工監理/コンストラクションマネジメント 38.3時間
2位 プロデューサー/ディレクター/プランナー(出版/広告/Web /映像関連) 32.5時間
3位 施工管理 31.8時間
4位 建築設計/デザイン/積算/測量 29.8時間
5位 人材サービスの営業 29.2時間
6位 電機メーカーの営業 28.6時間
7位 機械設計/金型設計/光学設計 28.5時間
8位 組み込みエンジニア 28.3時間
8位 経営企画/事業企画 28.3時間
10位 インフラコンサルタント 28.1時間
前回調査から最も平均残業時間が増えたのは「電機メーカーの営業」(28・6時間)で、12.1時間増加した。
残業時間が多かった「設計監理/施工監理/コンストラクションマネジメント」は10.3時間増、「プロデューサー/ディレクター/プランナー(出版/広告/Web /映像関連)」は7.3時間増となる一方、「施工管理」は5.1時間減だった。
調査は、2021年8月19日~23日、20歳~59歳の男女正社員を対象にネットリサーチ会社を利用してインターネットで実施し、1万5000件の有効回答を得た。
配信元:日本人材ニュース
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