2022年10月19日
日本の正社員では40歳くらいまでに転職活動を終え、おおむね6割程度が転職を経験していることが、リクルート(東京・千代田、北村吉弘社長)の「就業者の転職や価値観等に関する実態調査2022」で明らかとなった。
2022年3月時点で、20~50代正社員・正職員の就業者における転職経験者の割合は20代ですでに37.4%となり、30代では半数を超えて(52.8%)いる。40代、50代では6割弱と安定している。この結果からリクルートでは「日本の正社員では40歳くらいまでに転職活動を終え、おおむね6割程度が転職を経験してきた」と分析する。
また、転職はしていないが転職活動はしていた者もいる。たとえば、20代の62.6%が転職未経験者だが、そのうち19.9%は転職活動は経験している。全く転職活動をしなかったのは4割強にとどまる。
転職活動すらしたことがない割合は、40代、50代でも3割台と根強く安定している一方、転職経験者は転職を重ねる傾向がある。20代では転職1回が転職経験者の62.6%を占めるのに対して、50代では3回以上が約半数を占める。50代では転職経験者が58.0%なので、3回以上の転職経験者は50代のうちおよそ28%と算出される。
【20代の転職経験状況】
転職をしたことがある 37.4%
情報収集程度の転職活動をしたことはあるが、転職はしたことはない 13.7%
実際に応募以上の転職活動をしたことはあるが、転職はしたことはない 6.2%
転職活動をしたことはなく、転職もしたことはない 42.7%
【30代の転職経験状況】
転職をしたことがある 52.8%
情報収集程度の転職活動をしたことはあるが、転職はしたことはない 7.1%
実際に応募以上の転職活動をしたことはあるが、転職はしたことはない 4.6%
転職活動をしたことはなく、転職もしたことはない 35.4%
【40代の転職経験状況】
転職をしたことがある 59.9%
情報収集程度の転職活動をしたことはあるが、転職はしたことはない 3.9%
実際に応募以上の転職活動をしたことはあるが、転職はしたことはない 4.1%
転職活動をしたことはなく、転職もしたことはない 32.1%
【50代の転職経験状況】
転職をしたことがある 58.0%
情報収集程度の転職活動をしたことはあるが、転職はしたことはない 3.5%
実際に応募以上の転職活動をしたことはあるが、転職はしたことはない 2.7%
転職活動をしたことはなく、転職もしたことはない 35.8%
2022年3月現在正社員・正職員の20~50代就業者において、今後の転職意向を年代別に見ると、年代が高くなるほど転職意向は低くなっている。
20代の転職意向は6割を超えており、現在活動中も約3割。30代の転職意向は約6割で、現在活動中は2割強。40代の転職意向は約半数で、現在活動中は15.8%。50代においても、約4割が転職意向がある。現在活動中は約1割となっている。
【今後の転職意向状況】
全体 54.4%(現在活動中・計20.0%)
20代 65.9%(同29.1%)
30代 58.5%(同22.1%)
40代 49.8%(同15.8%)
50代 39.5%(同10.1%)
転職経験状況で転職意向状況を見ると、総じて、転職未経験者よりも転職経験者の方が転職意向は高い傾向が見られる。
【今後の転職意向状況 転職経験有無別】
転職経験者 60.5%(現在活動中・計22.9%)
転職未経験者 48.2%(同17.0%)
調査は、2022年3月29日~30日、2022年3月時点での20~65歳の就業者を対象にインターネットで実施した。そのうち、本レポートでは、20~59歳で、2022年3月調査時点での就業形態が「正社員・正職員」(転職経験者は、転職前の就業形態が「正社員・正職員」)の7804人を集計対象とした。
配信元:日本人材ニュース
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